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日本のワインディングにピッタリなのはやはりこのクラス。600~800クラスが無理のないサイズということでしょう。 こちらで動画を見られない方は、YOUTUBEのサイト「http://youtu.be/MrHPNphl1SE」で直接ご覧ください。
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V-Strom650 ABS、国内仕様販売開始の発表の前に、スズキ二輪の濱本社長は「GSR250は、おかげさまで年間2千台の販売目標をわずか4ヵ月で達成した。今後は4千台を目標にチャレンジしていきたい!」と熱く決意を語ってくれた。「ヨイバイク」(GSR250の価格紹介時に濱本社長が力を込めて放った言葉)税抜き41万8千円也のGSR250は、見事期待に応えたというわけだ。

そして今回は、ミニ・ブームと成りつつある“オン・オフ”マシン市場に、V-Strom650 ABSを投入する。はたして今回も期待に応えてくれるのだろうか。海外仕様のV-Strom650の試乗記や輸入車のオーナーの評価を見る限り、さすがアルペン・マイスターの称号を与えられたほどの人気車種、日本国内においても魅力は十分だろう。あとは88万2千円という価格(モトマップの輸入モデルのV-Strom650 ABSは100万8千円)を国内ユーザーがどう捉えるかだろう。またまた濱本社長からの嬉しい報告を期待したい。

ちなみに、V-Stromシリーズの歴史は、2002年発売のV-Strom 1000から始まる。TL1000系をベースに開発された4ストローク90°Vツイン、DOHC4バルブ、996ccエンジンを搭載する“アドベンチャー・ツアラー”としてデビュー。ヨーロッパで一気にブームとなった市場に、質実剛健な造り、手ごろな価格などによりトップランナーの一角を占めるに至った。そして、2003年にミドルクラスの弟分として、V-Strom 650が発売される。このV-Strom 650はより手ごろなサイズと、堅実な走りによりベストセラーとなっている。今回、国内発売が開始されるV-Strom 650 ABSは、2011年のモデルチェンジにより新型へと発展した2012年モデルが国内へ導入されることになった。

2011年モデルをベースに再開発されたエンジンは、低中速域のトルクアップとパワフルな高速域を両立させている。ピストン、ピストンリング、シリンダーを刷新。アルミダイキャストシリンダーは硬質な皮膜を実現したスズキ独自のSCEMメッキシリンダーを新規採用。高い放熱性を維持しながら、フリクションを低減し、耐摩耗性、ピストンリングの密閉性をアップしている。シリンダーヘッドも低中速域のトルクアップとメカロスを低減するため、新設計のカムシャフト、バルブスプリング、ツインイリジュウムスパークプラグが採用された。不等間隔爆発がもたらすVツイン独特の鼓動感を演出する新型クランクシャフト、プライマリードライブギア。新設計のクランクシャフトとシザーズタイプのプライマリードライブギアの採用により、トルクフルで扱いやすい出力特性の実現と、アイドリング時のエンジンノイズを低減。高速CPUを採用するEngine Control Unit(ECU)が、エンジン回転数、吸入負圧、スロットルポジションのデータにより基本燃料噴射量を決定。さらにマフラーに装着されたO2フィードバックセンサーにより補正することで最適な燃料噴射量を決定。2011年モデル比でWMTCモード燃費約10%向上。クラッチレリーズ機構はボール・スクリュータイプからカムタイプに変更されている。よりダイレクトな操作感を実現。シフトペダルの操作感も改良。さらにクラッチカバーが2層構造となり、メカニカルノイズの低減を図っている。 冷却性能のアップと、快適なライディングを両立させるラジエター導風板を追加。導風板には穴が設けられており、足元にこもる熱を排出する機能をもつという(特許取得)。油温を安定させるため、水冷式のオイルクーラーも採用された。アルミ製ツインスパーフレームとスイングアームは、基本的に2011年モデルを継承。フレームは、鋳造部材と押し出し部材で構成。スイングアームは、押し出し部材のアーム、ピボットと鋳造部材のジョイントの組み合わせ。リアホイールトラベル量は159mm。「Tough×Smart」をキーワードに開発したボディデザインは、アドベンチャーツアラーに求められる機能を追求し、洗練された一体感のある造形を表現したという。オーバーハングを詰めた凝縮感のあるプロポーション、表情豊かな造形の塗装部分とテクスチャーを使い分けた黒色樹脂部品のコンビネーション、機能感を強調したディテールによって、スポーティな軽快感とタフネスイメージをアピールしている。
多機能、コンパクトな新型メーター。左側にアナログ表示のタコメーター、右に輝度調整機能付大型LCDディスプレーを採用。おなじみギアポジションインジケーターを当然装備。またタコメーター内にはユニークな凍結警告表示灯が備わる。これは外気温が3°C以下で点灯、5°C以上に戻ると消灯するというもの。燃料計や水温計などの多機能表示部分は、ハンドル左グリップの裏側に備えられた切り替えスイッチでコントロールできる。 高い防風性を誇る可変ウインドスクリーンを採用。従来モデルに対して、スクリーン上端を30mm後退させることで、風の巻き込みを低減し、高い防風効果を発揮している。ウインドスクリーンの高さは3段階に調整可能。中段がスタンダードポジションで、上方に24mm(後方8mm)、下方に18mm(前方18mm)の3ポジション。スクリーンの固定方法はシンプルにボルト止め。
シート高を前モデル比、約15mmプラスすることでライディングポジションを見直している。ハンドルとステップの3ヵ所で構成される位置関係を最適化するための手法とか。また、同時にこの標準シートに対して、マイナス20mm低いローシート、プラス20mmのハイシートをオプションで設定している。シート表皮は「V-Strom」のエンボスロゴと赤いステッチを施したレザー調と、滑りにくいスエード調を組み合わせて使用している。 フューエルタンクはサイドカウルと一体感のある造形とし、容量の大きさを感じさせないデザインとなった。前モデルより容量を2リットルほど削ったがそれでもクラス最大の20リットルを誇る。また、エンジン側での燃費改善により、航続可能距離としては従来モデルとほぼ同一という。サイドカバー、フレームカバーは新たに開発したシボ(テクスチャー)を施した黒色樹脂製。流れるようなキャラクターラインを描き、各塗装部品を取り囲む構成とすることで、ガードイメージを強調している。
マフラーボディを前方に移動し、シートレールに沿わせるデザインとしたことでオーバーハング量を減らし、凝縮感とスポーティイメージを強調。マフラーにはバフ仕上げのエンドキャップを装着、金属調シルバーのマフラーカバーとともに質感を高めている。リアキャリアは、オプションのケース装着用アダプタープレートをボルトオンで装着可能。キャリア上面のゴム製マットには、「SUZUKI」エンボスロゴと滑り止めのドットが加工されている。 ABSも進化した。従来の4輪用をベースにしたものから2輪専用設計のABSにグレードアップ。より安定感のある制動力が得られ、ブレーキングに対するライダーの過度な緊張を低減してくれる。重量も従来の1.5kgから0.7kgとなり、車体全体での6kgという軽量化に貢献している。
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■V-Strom 650 ABS主要諸元■
●全長×全幅×全高:2,290×835×1,405mm、ホイールベース1,555mm、最低地上高:175mm、シート高:835mm、車両重量:214kg、燃料タンク容量:20L●水冷4ストローク90度V型2気筒DOHC4バルブ、排気量:645cc、ボア×ストローク:81.0×62.6mm、圧縮比:11.2:1、燃料供給装置:F.I.、点火方式:フルトランジスタ式、始動方式:セル、潤滑方式:ウエットサンプ、最高出力:49kW(66PS)/8,800rpm、最大トルク:59N・m(6.0kgf・m)/5,000rpm●常時噛合式6段リターン、1速:2.461、2速:1.777、3速:1.380、4速:1.125、5速:0.961、6速0.851、一次減速比:2.088、二次減速比:2,933●フレーム形式:ダイヤモンドタイプ、サスペンション前:φ43mmテレスコピック、ホイールトラベル150mm、後:スイングアーム、リンク式モノショック、ホイールトラベル159mm、キャスター/トレール:25°40′/108mm、ブレーキ:前デュアルディスク、後シングルディスク、タイヤ:前110/80R19M/C 59H、後150/70R17M/C 69H●価格:882,000円
車体色は、パールビガーブルー、パールグレッシャーホワイト、サンダーグレーメタリックの全3色を設定。 こちらはサンダーグレーメタリック。
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V-Strom 650 ABS国内仕様発売の発表と同時に、2013年海外モデルのBURGMAN 650 Executiveも紹介された。フレーム、エンジンの基本はこれまでどおりだが、シートレールを含むボディ外装はほぼフルモデルチェンジとなった。コンセプトは「Valiant & Elegant」で大柄が売りだった前モデルに対して、コンパクトで使い勝手の向上が目標とされた。具体的にはフロント回りのスラント化、リアのボリュームの圧縮が行われ、「絹」をテーマに質感の向上もはかられた。エンジンフリクションロスの低減や、クラッチディスク板の変更などによる引きづり抵抗の削減によりドライブモードで15%も燃費向上を実現したという。写真は中央が二輪カーラインの須藤明宏チーフエンジニア、右がデザイン課の小日向純典さん、左が開発品質保証課の佐藤洋輔さん。
ちなみにこのページ一番上のV-Strom650 ABSとの記念撮影は、中央左が濱本社長、右が須藤明宏さん(BURGMAN 650 Executiveも担当)、一番左端が二輪カーライン商品企画課、一丸智久さん。一番右端は“生涯旅人”でおなじみ賀曽利隆さん。賀曽利さんはV-Strom650による長距離ツーリングの体験談を披露してくれた。


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