セロちゃんに跨り、海岸沿いの国道134号線を南下していきます。車の量もだいぶ減り、快適です。

 葉山の御用邸の前を過ぎ、鎌倉を発つこと約1時間、ようやく三浦半島の先端まで来ました。50円(往復)の通行料金を払って橋を渡り、城ヶ島に到着です。

 ここ城ヶ島は1周4キロほどの島で、断崖絶壁の風景や夕陽が見える白い灯台が美しく、釣りや海水浴、そしてデートのカップルで賑わうところです。


城ヶ島へ渡る橋

城ヶ島の遊歩道

一周約4kmの城ヶ島
城ヶ島へ渡る橋。往復50円払ってネ。 駐車場にセロちゃんを待たせて遊歩道を歩いていきます。草木のニオイが気持ちいいです。 一周約4kmの城ヶ島。昔から数多く歌に詠まれた美しい所なのだ。

馬の背洞門

城ヶ島の猫

三崎漁港
これが有名な馬の背洞門。波の浸食作用により削られて、こんな形に残ったのである。 「何、見てるんだよコノヤロー!!」島にはたくさんの猫がいましたヨ。 三崎漁港にはたくさんのお店があり、おいしいマグロがいただけます。

 しかし久しぶりに中心部あたりに行ってみると、以前は食堂やお土産屋さんは観光客でいっぱいだったのですが、なんかシャッター通りみたいになっていました。営業している店でも、かなりご高齢の女性が細々と干物を売っているだけです。その風景を見ていると、ちょっとわびしくなってしまいました。

 橋を戻り、三崎漁港へ。ここはかなりの観光客がいました。三崎といえば当然マグロですよね。マグロを食べさせるお店の前では元気なオバちゃん達が必死に客引きをして人を引きずり込んでいます。

 すぐに食べられますよというので、とあるお店に入り、マグロ丼を注文します。しかしけっこう待たされました。カウンターの中にいる親父も無愛想だし、やめときゃよかったと多少ムカついたのですが、でも、おいしかったので許してしんぜよう。


マグロ丼

三崎漁港産直センター「うらり」

マグロ串カツとマグロコロッケ
マグロ丼。やっぱうまいよねェー日本人に生まれてよかった!! 三崎漁港産直センター「うらり」おみやげ買うならここが便利!! 揚げたてのマグロ串カツとマグロコロッケ。おいしかったよ。く、くうっ、ビール飲みてぇ。

活きのよい魚介類

トロマン

遊覧船
活きのよい魚介類ばかり!! どれもみな安いしおいしそォ〜♬ マグロの肉を使った名物「トロマン」蒸して食べたらおいしいよ。 遊覧船もあったよ。子供達楽しそうだ。

 それにしても、三浦半島懐かしいです。昔、東京に出てきてしばらくたってバイク買ったんですが、最初のツーリング先がこの三浦半島だったんです。

 現在は新しく広い道ができているんですが、当時は狭い道をクネクネと走ったんですよね。ちょっと引き返してその昔の道も通ってみたのですが、なんか青春時代を思い出し、しばし感傷に浸るワタシでありました。

 松輪や剣崎で捕れるアジや鯖は関東ではブランド品として有名です。その小さな漁港を通り抜け、まだ人がいない三浦海岸へ。今はまだ5月なのでほとんど誰もいませんが、夏になるとここは大勢の人たちで覆い尽くされます。海岸沿いの国道134号線も大渋滞で、もぉ大変なんスからぁ。

 京浜急行の野比駅近くにある天然温泉の「野比温泉」というのがあります。以前一回入ったことがあるのですが、久しぶりに寄ってみることにします。麦茶色したお湯はツルッとしていてお肌にいいんですよね。お客さんもほとんど地元の方ばかりみたいなんですね。なんかのんびりしてていい気分です。



キャベツ、ダイコン、スイカ


電気も作っています
キャベツ、ダイコン、スイカ……三浦半島ではブランド野菜をたくさん作っています。 ちなみに三浦半島では電気も作っています。


るアジや鯖がたくさん水揚げされています


地球の息吹を感じさせる畑
関東ではブランドといわれるアジや鯖がたくさん水揚げされています。 地球の息吹を感じさせる畑。こんなトコ、たくさんあった。


三浦海岸


野比温泉
誰もいない海〜♬三浦海岸は夏ものすごい人々で埋め尽くされます。 天然温泉の野比温泉。茶色がかったお湯はツルっとしていた、お肌にもよさそうだ。

 ここでいったんUターンして、海岸線の県道212号線を走ります。火力発電所のすぐ脇を通り久里浜に到着。夏はいつもここから対岸の千葉にフェリーで渡り、海で遊んでいます。すぐそばには「たった4杯で夜も眠れず」のペリー提督上陸の碑が。近くにはタダでは入れる資料館もありますよ。


火力発電所

ペリー来港記念館

近くにある海岸
原子力が悪人になってしまった今、火力発電所も大忙しです。 タダで入れるペリー来港記念館。幕末の歴史をしっかり学びましょう。 近くにある海岸。昔一回だけ泳ぎに来たことあります。

 そのまま海岸沿いを走ると、昔、一回だけ泳ぎに来たことのある海辺があります。ここには「浦賀灯明堂」という昔の灯台があるんです。慶安元年(1648年)に作られて、明治5年まで使われていたそうで、海上約7.5kmからも見えたんだそうですよ。現在あるものは平成元年に復元されたヤツですけどね。


ペリー提督上陸の碑

浦賀灯明堂

西洋灯台
ペリー提督上陸の碑。ここからアメリカとの「腐れ縁」が始まった!? 浦賀灯明堂の復元されたヤツ。昔の漁師さんの安全を守ったんだよ。 こちらは本格的な西洋式灯台。最初のヤツは明治2年に作られたんだって。

 浦賀港をくるっと回りお次は「観音崎灯台へ」。こちらの灯台は、明治2年に導入されたという、東洋初の本格的な西洋式灯台で、東京湾を利用する船の重要な目印となっています。維持費として200円払えば上まで上がることができますよ。デカいタンカーや釣り船とかがたくさん航行しているのが見えます。東京湾もやや渋滞気味みたいですね。

 さて……と、そろそろ戻ることにしましょうか。馬堀海岸沿いにセロちゃんを走らせて横須賀の町へ。ここは基地の街。いろんな国の人が街中をたくさん歩いているのが見えます。お店の看板も読めないのが多いし、なんか地元九州の佐世保によく似ているカンジがします。


1日ボケ〜っと海を見てる

浦賀港内の渡し

東京湾
1日ボケ〜っと海を見てるのもいいよね。 浦賀港内には「渡し」がまだ現役でした。地元の方の大切な足なのだ。 東京湾ってものすごい数の船が通ってんだよね。いろんな国のが来てんだものな〜

馬堀海岸沿い

戦艦三笠

横浜DeNAベイスターズの練習場
馬堀海岸沿いを走ります。ここも夏はたくさんの人でいっぱいになります。 横須賀にある「戦艦三笠」。国防ということを本気で考えないといけない時代だと思うのですが…… 横浜DeNAベイスターズの練習場。たのむよ中畑サン。巨人やっつけちゃってよ!!

 国道16号線を走り、京浜急行の安針塚駅近くからちょいと脇に入るとベイスターズの練習場があるんですよね。現在は「横浜DeNAベイスターズ」に変わっちゃたけど、その昔、デニー友利ピッチングコーチがまだ「友利結」の頃、練習してたの見たことあるなぁ……っていったいいくつなんだワタシは!?

 横浜まで国道16号線を走り、そのあとまた国道1号線をチンタラときて、無事高円寺に戻ってきたのでありました。

おみやげ

 セロちゃんをざっと水洗いし、すぐ品川にあるWEB Mr.bike編集部に向かいます。

 渋滞しているカンナナ(環状7号線)を走っていると、セロちゃんと旅した風景が次々に思い出されます。

 真夜中の国道1号線を走り静岡県の薩埵峠や焼津を回り、休む間もなく、栃木県の足利あたりをブラブラ旅してきて、そして今日は三浦半島に行ってきました。

 考えたら結構な距離を走っているんですねぇ。でも小回り効くし、軽いし、乗りやすいからだと思うのですが、なんか疲れが全然ないんですよねぇ。ホントいいバイクだと思うなぁ。あ〜あ、返したくないなぁ。このまま自分のものにしたいよなぁ〜。ヤマハさん、ワタシにくれないかなぁ〜。

セロちゃん

 担当さんにキーをお返しして、今回の旅も終了です。結局7日間お借りして、なんと総走行距離「1090km」。普通、試乗体験レポートなんて、その辺ちょっと乗っただけで記事を書いている人が多いと思うのですが(怒られるぞ)、こんなに乗った上で書いてるヤツ、たぶんいないだろうなぁ。

 でも楽しかったです。本当に楽しい旅をすることができました。感謝しております。セロちゃん、ヤマハさん、そしてWEB Mr.bikeさんありがとうございました。

 
 あ〜あ、でも……やっぱ返したくないよなぁ〜。


また来年


■風の娘ライダー・ルリカミドリ2012夏のツーリングスペシャル実走!! YAMAHA SEROW250体験ツーリング

[その1「薩埵峠に行って、赤富士ば見るバイ!!!」]

[その2「足利行って、歴史ば学んでくるバイ!!!」]

[その3「三浦半島に行って、マグロを食べるバイ!!!」]

第1回・HONDA CB400SUPER BOLD’OR編へ]
第2回・Kawasaki Ninja400編へ]
第4回・SUZUKI GSR250編へ]
[第5回・Kawasaki W800編へ]
第6回・HONDA CTX700編へ]