スズキ

 第42回東京モーターショーでデビューしたスズキのGW250が、いよいよ国内に登場する。ただし、名称は「GSR250」として発売されることになった。GSRといえば、兄貴分のGSR400、そしてGSR400といえばB-KINGへとたどり着く。あの“唯一無二”の個性的なスタイリングを誇るニューネイキッドスポーツだ。

 GSR250も、フロントウインカーをビルトインすることでボリューム感たっぷりとなったタンクサイドカバーを採用。そしてボディサイドを流れるキャラクターライン、と確かにB-KINGの血筋を受け継いでいることが分かる。

「B-KINGは、力強いスタイリングで“唯一無二のスタイリング”、“スタイリングの革命”など大きな反響を呼びました。GSR250は、そのB-KINGをモチーフにし、日本で設計したモデルです。GSR250のためだけに設計された専用部品を多用し、他のモデルとは一線を画すデザインです」(開発者コメント)

こちらでGSR250発表会の動画を見られない方は、YOUTUBEのサイト「http://youtu.be/NkKyviFN0j0」で直接ご覧ください。 こちらでGSR250撮影会の動画を見られない方は、YOUTUBEのサイト「http://youtu.be/bI1WC7Hi3Uw」で直接ご覧ください。
シート高は780mm。「ボリュームのあるボディサイズで安定感とゆとりのライディングポジションを実現。操縦性は、低中速域のトルクを重視した扱い易いエンジン特性と安定感のあるハンドリングにより、市街地からツーリングまで幅広いシーンで乗りやすさを実感」(開発者からの“車体のこだわり”より)

 GSR250の開発コンセプトは、次の4点から構成されるという。

(1)デザイン
・B-KINGをモチーフとした、力強い存在感のあるスタイリング
・高級感のある堂々としたデザイン
・力強いフォルムとスピード感があり、アグレッシブな印象を持つキャラクターライン

(2)エンジン
・新開発の低燃費を実現した水冷2気筒ロングストロークエンジン
・低中速重視の扱いやすいエンジン特性
・低振動で快適な乗り心地と静粛性を実現

(3)車体
・ボリューム感のあるボディサイズ
・快適なライディングポジション
・セミダブルクレードルフレーム、リアにはモノサスペンション、前後ディスクブレーキ等を採用した信頼性の高い車体

(4)機能部品
・ギアポジションインジケーター、エンジン回転インジケータなど、機能性、視認性に優れた上質感のある多機能デジタルメーターを採用
・センタースタンドなどユーザーフレンドリーな機能部品

 以上をまとめると、
「このモデルの魅力は、B-KINGをモチーフとした存在感のあるスタイリングと、快適な車体、及び扱い易い250cm3の新開発水冷2気筒エンジン」というコンセプトになる。

今年の4月に就任したばかりのスズキ二輪代表取締役社長、濱本英信さんを中心(写真右から3人目)に開発陣が記念撮影。写真向かって左から3人目がチーフエンジニアの飯尾浩士さん。 フロントにはインナーチューブ外径37mmのフォークを採用。フロントブレーキは直径290mmのディスクに、2ピストンキャリパーを組み合わせ。
B-KINGイメージの異形ヘッドランプ採用により精悍なフロントマスクを演出。小さめでシャープなヘッドライトカウルを採用することで、ボディの大きさをより強調し、力強いフォルムを実現している。 こちらもB-KINGをモチーフに、フロントウインカーをビルトインしたタンクサイドのカバー。B-KINGに共通するオリジナリティとボリューム感を表現している。
快適なライディングポジションを提供しながら、高級感とスポーティな印象を与えるセパレートハンドルを採用。ミラーもGSR250専用にデザインされたスタイリッシュなミラーを採用。 エッジの効いたワイドなフレームカバーにより、250らしからぬ堂々としたスタイリングを実現。テールランプは、ブレーキランプの外側をクリアレンズで覆うことによるダブルレンズ効果で高級感を表現している。タンクカバーの後ろにはアルミ風のパネルを採用、サイドビューのアクセントとなっている。
高い快適性、環境性を実現した新開発水冷2気筒SOHC、ロングストロークエンジン。剛性の高い一体型クランクシャフトと、割りコンロッドの組み合わせを採用。180度位相クランクに偶力バランサーを装備して振動を抑え、快適な乗り心地と静粛性を実現。ウォーターホースにはクロームメッキを施している。 低中速の常用域(4,000rpm前後)を重視したロングストロークエンジンに6速トランスミッションを組み合わせ。街乗りからツーリングまで幅広いシーンで乗りやすさを実現。写真手前側が偶力バランサー。
環境時代のエンジンの必需品、F.I.採用。各種センサーからのフィードバックを基に状況に応じた最適な噴射量、噴射タイミングなどを電子制御。GSX1300Rに装備されるのと同等の32ビットECUを採用。また微粒8ホールインジェクターも採用してスロットルレスポンスの向上を図っているという。 マフラーは左右2本出し。2-1-2構造で集合部に3元触媒を装備し、排出ガス規制に対応しながら低回転からのトルク発生に寄与している。マフラーエンドにはテーパー状のエンドキャップを装備。
高剛性セミダブルクレードルフレーム。ホイールベースは250としては大柄な1,430mm。 リアサスはモノサスペンションを採用。リア周りをスッキリさせ、デザイン性の向上にも貢献しているという。7段階プリロードアジャスターを装備。
大型液晶ディスプレイにLEDインジケーターを採用した多機能デジタルメーター。速度計、燃料計、オドメーター、ツイントリップメーター、時計、ギアポジションインジケーター、メンテナンスインジケーター(以上液晶)、水温警告灯、油圧警告灯、FI警告灯、ニュートラルランプ、ハイビームインジケーター、ターンシグナルインジケーター(以上LED)。エンジン回転インジケーターも装備。 日常の使い勝手や、メインテナンス時に重宝するセンタースタンドを標準で装備。
水温警告灯、油圧警告灯、FI警告灯、ニュートラルランプ、ハイビームインジケーター、ターンシグナルインジケーターをLEDで表示。 大型液晶ディスプレイ部分には、速度計、燃料計、オドメーター、ツイントリップメーター、時計、ギアポジションインジケーター、メンテナンスインジケーターを表示。その上、白く光るのがエンジン回転インジケーターで(動画で確認できます)、4,500~6,000rpmの低い回転数で点滅、6,000rpm以上で点灯する「ECOモード」、レッドゾーンの3,000rpm手前でインジケータランプが点灯(8,000rpm以上)する「NORMALモード」、無点灯の「OFFモード」の3モードから選択可能。
■SUZUKI GSR250 主要諸元■
●全長×全幅×全高:2,145×760×1,075mm、ホイールベース:1,430mm、最低地上高:165mm、シート高:780mm、装備重量:183kg、燃料タンク容量:13L●水冷4ストローク2気筒SOHC2バルブ、排気量:248cm3、ボア×ストローク:53.5×55.2mm、圧縮比:11.5、燃料供給装置:フューエルインジェクション、始動方式:セル、潤滑方式:ウェットサンプ式、最高出力:18kW(24PS)/8,500rpm、最大トルク:22N・m(2.2kgf・m)/6,500rpm●6段変速、1速2.416、2速1.529、3速1.181、4速1.043、5速0.909、6速0.807、一次減速比:3.238、二次減速比:3.285●フレーム形式:セミダブルクレードル、サスペンション:前φ37mmテレスコピック、後モノサスペンション、ブレーキ:前φ290mシングルディスク、後φ240mmシングルディスク、タイヤ:前110/90-17M/C 57H、後140/70-17M/C 66H●価格:438,900円


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