2012年7月3日 

■モトクロスの国別対抗戦「モトクロス・オブ・ネイションズ」今年はベルギーで開催

左 から平田優(ホンダ)、三原拓也(カワサキ)、小島庸平(スズキ)の代表3選手。全日本モトクロス第7戦・藤沢スポーツランドにて。●撮影-楠堂亜希

 オリンピックも近くなってきたが、モトクロスの世界にも国別対抗のレースがある。

 FIMが主催する「モトクロス・ オブ・ネイションズ」は年に一度、各国 のモトクロスライダーが自国の威信をかけて戦うビッグなレース。今年は9月30日にベルギーのロンメルというモトクロスコースでの開催となり、 日本からは今シーズン前半のレース成績から小島庸平(スズキ)、平田優(ホンダ)、三原拓也(カワサキ)の3名が選ばれた。

 単独渡欧し、世界選手権シリーズに参戦経験のある小島庸平が日本代表に選ばれるのはこれで5回目。
「この3名 のなかでは今回のコースは一番走った経験があります。サンドコースといいますが、日本にはない土質の、とてつもない難しいコースなので、 日本チームとしては予選突破できるかどうかという不安はある。だけど大会に出る以上はこのメンバーでベストを尽くします。スズキのベルギーのチームが協力してくれるので、夏休みを利用してヨーロッパで乗り込みしてきます!」

 今回が初の出場となる平田優はHRCに所属し、現在全日本モトクロスIA1クラスランキング3位の選手。
「一昨年、世界選手権でこのコース(ロンメル)を走ったのですが、まったく走れずヘコんだ。でもヨーロッパチームの人に『チェッカー 受けて帰ってこれただけでもOKだ!』って言われました。それくらい厳しいですが、頑張ります!」

 MX2クラス(4スト250cc) では連続3回目の出場となるIA2クラスの昨年のチャンピオン、三原拓也。
「サンドコースは得意なほうなのですが、ヨーロッパのコースは走ったことないので、みんな難しいといわれ ま す。でも行ってみないとわからないですし、少しでも日本チームに貢献できるようにがんばるしかないですね!」

 モトクロス・オブ・ネイションズでは3名が3つ のクラスにエントリーし、成績が上位の2名のリザルトが採用される。小島庸平がMX-OPENクラス、平田優がMX-1クラス、三原拓也はMX-2ク ラスにエントリーする。

 通 常このMX-1クラスには各国メインの選手が出場、1日 に2回あるヒートレースでこのMX-1クラスが一番インターバルが長く、選手の身体も休められるといった特徴もある。今回、平田優選手をMX-1に起用したのは、初出場の平田選手にしっかり身体を休めてレースに臨んでもらいたいという、選手会長も務める先輩・小島の心遣いか? 

 その小島選手は、MX-OPENクラスでの出場。メインの選手がMX-1を 走るので、ここで上位を狙う作戦だ。もちろん、各国の強豪は一人にあらず。MX-OPENもすごいメンツが揃っているわけだが、何があるかわからないのがモトクロス・オブ・ネイションズ。

 そして、案 外スルスルと他車をパスして上位にいってしまうかもしれないMX-2の三原。

 尚、開催地のロンメルはザクザクのディープサンドで、ここを何度も走っている選手たちが「ヨーロッパで一番難しい」と口 にするくらいのモトクロスコース。そんなロンメルでの日本代表選手の大きな挑戦に期待!