NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>/NC700X TypeLD 752,850円/649,950円(6月14日)
★ホンダ NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>/NC700X TypeLD 車両解説
“ニューミッドコンセプト”の本命、デュアル・クラッチ・トランスミッション採用のNC700Xが登場、ローダウン仕様のTypeLDも設定
並列2気筒のシリンダー前傾角を62度と深くすることでエンジン全高を下げ、車体のレイアウトに自由度が得られる軽量コンパクトな新型700ccエンジンをゼロから開発。それに合わせて、低い位置にメインパイプ配置することが可能となったローフレームの組み合わせにより誕生した“ニューミッドコンセプト”シリーズ。
共通のプラットフォームを使い回すことで、より多様なニーズに合わせたモデル群を展開。その第一弾として2月に発売されたのが“オン・オフ”モデルとして開発されたNC700Xだった。(国内第一弾。海外ではINTEGRAが先行)。そして4月には、NC700Sとインテグラの発売と続いたが、この時点では話題の“デュアル・クラッチ・トランスミッション”を採用していたのはインテグラのみだった。
水冷4ストローク並列2気筒、ボア73mm×ストローク80mm、総排気量670cc、低中回転域での力強い走りを実現しながら、ピストンに樹脂コーティングを施すとともに、摩擦を低減するローラー式のロッカーアームには二輪車初のアルミ材を採用、燃費向上も図った、という新型エンジンには、やはり“デュアル・クラッチ・トランスミッション”を組み合わせてこそ、の新コンセプトだったが、その待望の組み合わせがいよいよ登場した。
通常の6速ミッションとの組み合わせでは、一部のベテランライダーから「早めにエンジン回転が頭打ちしてしまう」などという声も聞かれたが、自動的に最適なギアに変速してくれる“デュアル・クラッチ・トランスミッション”なら、そんな心配からも一切解放される。
東京モーターショー時に紹介された開発コンセプト「都会でも、自然の中でも映える躍動感あふれたデザインに、アップライトなポジションによるオフロードでの快適性と行動半径を広げる機動力を両立」させるためのマシンには、やはりシフトに余計な神経を使わずに済む“デュアル・クラッチ・トランスミッション”の採用がピッタリと言えるだろう。もちろん通常の6速ミッションを選ぶのももちろん自由だが、ロードモデルでは躊躇してしまうような、ちょっとしたオフもテリトリーとする“道を選ばない”柔軟性は“デュアル・クラッチ・トランスミッション”でより強化されるといっていいだろう。
また、今回の“デュアル・クラッチ・トランスミッション”モデルの登場と合わせて、ノーマルのNC700Xの前後サスをNC700Sベースのものに変更し、ローダウン化したNC700X TypeLDも発売。シート高で30mm低く設定している。ベーシックなNC700X TypeLDの他、NC700X TypeLD<ABS>、NC700X TypeLD Dual Clutch Transmission<ABS>と3タイプをラインナップ。
★HONDA プレスリリースより (2012年6月7日)
NC700Xシリーズに「NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>」と
足つき性を高めた「NC700X TypeLD」をタイプ追加し発売
Hondaは、力強いトルク特性で扱いやすく燃費性能に優れた大型モデル「NC700X」に、有段式自動変速機のデュアル・クラッチ・トランスミッションを搭載した「NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>」と、シート高を低くし足つき性を高めた「NC700X TypeLD」をタイプ追加し、それぞれ6月14日(木)に発売します。
NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>は、Hondaが二輪車用として独自に開発した変速機構のデュアル・クラッチ・トランスミッションと、アンチロック・ブレーキシステムを採用したモデルです。走行モードは、マニュアルモードとオートマチックモードが選択でき、簡単な操作でダイレクト感のある走行フィーリングを味わうことができます。
NC700X TypeLDは、NC700Xをベースに前・後サスペンションを変更し、ローダウン化を図りシート高を30mm低くすることで足つき性を高めています。モデル構成は、6速マニュアルミッション仕様、6速マニュアルミッションのABS仕様、デュアル・クラッチ・トランスミッションのABS仕様の合計3モデルがラインアップしています。
NC700Xシリーズは、「ニューミッドコンセプト」シリーズとして開発されたモデルで、スタイリングは、Hondaのモーターサイクルづくりの新たなコンセプト「クロスオーバーコンセプト」の思想に基づき、躍動感にあふれ力強く洗練されたデザインとしています。また、アップライトなライディングポジションによって、市街地走行やツーリングなど幅広いシチュエーションで、楽しく快適な走行を楽しむことができます。今回のタイプ追加により、NC700Xシリーズ、NC700Sシリーズ、インテグラの全ラインナップが完成し、幅広いお客様の要望に応えられるものとしています。
- ●販売計画台数(国内・年間)
- シリーズ合計 3,500台
- ●メーカー希望小売価格
- NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>
- 752,850円(消費税抜き本体価格 717,000円)
- NC700X TypeLD
- 649,950円(消費税抜き本体価格 619,000円)
- NC700X TypeLD<ABS>
- 699,300円(消費税抜き本体価格 666,000円)
- NC700X TypeLD Dual Clutch Transmission<ABS>
- 752,850円(消費税抜き本体価格 717,000円)
- ※価格には(リサイクル費用を含む)保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
- =NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>の主な特長=
- ●伝達効率に優れた第二世代のデュアル・クラッチ・トランスミッション
- 力強い出力特性と燃費の向上に寄与する低フリクション化を徹底的に追求した新開発の水冷・4ストローク・OHC・直列2気筒700ccエンジンに組み合わせて搭載。このデュアル・クラッチ・トランスミッションは、Hondaが二輪車用として世界で初めて開発し「VFR1200F」に搭載したシステムに対し、油圧回路のシンプル化を図るなど、さらに軽量化・コンパクト化した第二世代へと進化させています。走行モードには、状況に応じて的確なシフトアップ/ダウンを自動的に行う「ATモード」、マニュアルトランスミッション感覚でシフトスイッチにより任意に変速できる「MTモード」を設定。ATモードには、一般走行に適した「Dモード」と、スポーティな走行に適した「Sモード」があり、Dモードはライダーの操作から、市街地や峠道などさまざまな走行環境を判断する制御があり、最適な変速制御を実現します。さらに、ATモード走行中にも「シフトアップ/ダウン」スイッチで変速が可能であり、走行状況に応じた最適なタイミングで「ATモード」に自動復帰する機能も設定しています。これらの先進機能の採用で、利便性が高く、かつダイレクト感のある走りを楽しむことができます。なお、優れた電動効率によって、燃費は6速マニュアルミッション車と同じ41.0km/L(60km/h定地走行テスト値)を実現しています。
- =NC700X TypeLDの主な特長=
- ●ローダウン化を図った車体と豊富なラインナップ
- TypeLD専用の前・後サスペンションを採用することで、NC700Xに比べシート高を30mm低く設定し足着き性の向上を図っています。なお、6速マニュアルトランスミッション仕様、6速マニュアルミッション+ABS仕様、デュアル・クラッチ・トランスミッション+ABS仕様の合計3モデルを設定しています。
- ●カラーバリエーション
- NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>、NC700X TypeLDシリーズともに、マグナレッド、ダークネスブラックメタリック、パールサンビームホワイト、デジタルシルバーメタリックの4色をバリエーション豊かに揃え、お客様の幅広い要望に応えられるものとしています。
★主要諸元
車名型式 | EBL-RC63 | |
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NC700X Dual Clutch Transmission<ABS>〈NC700X TypeLD Dual Clutch Transmission<ABS>〉《NC700X TypeLD》 | ||
発売日 | 2012年6月14日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2,210〈2.195〉《2.195》×0.830×1.285〈1.255〉《1.255》 | |
軸距(m) | 1.540〈1.525〉《1.525》 | |
最低地上高(m) | 0.165〈0.140〉《0.140》 | |
シート高(m) | 0.830〈0.800〉《0.800》 | |
車両重量(kg) | 228《214》 | |
乾燥重量(kg) | - | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費(km/L) | 41.0(60km/h定地走行テスト値) | |
登坂能力(tanθ) | - | |
最小回転小半径(m) | 3.0 | |
エンジン型式 | RC61E | |
水冷4ストローク直列2気筒SOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 669 | |
内径×行程(mm) | 73.0×80.0 | |
圧縮比 | 10.7 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 37[50]/6,250 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 61[6.2]/4,750 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI] | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | - | |
燃料タンク容量(L) | 14 | |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング式 | |
変速機形式 | 電子式6段変速(デュアル・クラッチ・トランスミッション)《常時噛合式6段リターン》 | |
変速比 | 1速 | 2.666《2.812》 |
2速 | 1.904《1.894》 | |
3速 | 1.454 | |
4速 | 1.200 | |
5速 | 1.033 | |
6速 | 0.837 | |
減速比1次/2次 | 1.921×2.437《1.731×2.687》 | |
キャスター(度) | 27°00′ | |
トレール(mm) | 110 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 160/60ZR17M/C 69W | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式(プロリンク) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※〈 〉内はNC700X TypeLD Dual Clutch Transmission<ABS>、《 》はNC700X TypeLDのデータです。TypeLDのABS仕様の車両重量は218kg。