全日本ちょこちょこっと知っとこ

2012の全日本は・・・・

 去年は開幕戦が震災で中止になったけど、無事に開催することがこんなにうれしいものとはね…………
 開幕して1か月が過ぎたわけですが、4月は全日本ロードと全日本モトクロス交互の開催があり、毎週レースでめちゃめちゃ忙しい毎日でした。
 全日本ロードレース第1戦は、昨年のチャンピオン秋吉耕佑選手の大腿骨骨折で幕開け……。


JGP2のラストラップはゴール直前まで目の離せないレースでした。僅差で浦本選手選手優勝、2位は渡辺一樹選手。
JGP2のラストラップはゴール直前まで目の離せないレースでした。僅差で浦本選手選手優勝、2位は渡辺一樹選手。

 もてぎ、土曜は大雨、嵐で予選は途中で中止になり、決勝日は快晴! 
 ほどほど暖かい中行われた決勝レース、JSBクラスはヤマハの中須賀選手が優勝。こうやって、ただ優勝と書いてると「ふぅ〜ん」としか思われないのは、レースの記事を読む自分も同じ。でもサーキットでみる中須賀のカウンターを当てるライディングは、電子制御が進んだ現代のロードレースでも、やはり「バイクはライダーの技量なんだな」と思わせるところ満載なので、ぜひサーキットでナマで見てほしいです。

 さて、「今年は誰が走ってんの?」という方に。

 ヤマハのエース、中須賀選手は、今年の鈴鹿8時間耐久は芳賀紀行選手との出場になります。
「リーダーは、芳賀さんです、でもオレがタイム出します!」と頼もしい。


中須賀選手、去年の8耐の走りが認められ、世界耐久にも出場
中須賀選手、去年の8耐の走りが認められ、世界耐久にも出場。

 そしてST600クラスでは、タイ人のデチャ選手とチャランポン選手が開幕1-2を飾っています。チャランポン選手は昨年もSUGOの全日本で優勝してます。実は一昨年のSUGOで、初めて履いたタイヤで優勝。
「こんないいタイヤでレースできるの初めて♪」と言ったとか言わないとか。
 アジアのレベルも侮れないのです。今シーズンはフルエントリーだそうで、日本人は本気で頑張らないとネ!


タイからの刺客、チャランポン選手とデチャ選手

表彰台にタイの国旗が2つもはためく事になる日がくるとは。思えばWGPに日章旗があがったとき、すっごい興奮しましたよね。今タイではあのころと同じように盛り上がってます
タイからの刺客、チャランポン選手とデチャ選手。 表彰台にタイの国旗が2つもはためく日がくるとは。思えばWGPに日章旗があがったとき、すっごい興奮しましたよね。今タイではあのころと同じように盛り上がってます。

 ホンダはケガの秋吉選手は欠場ですが、有力選手は若手ナンバーワンの高橋巧選手。ピットではシャイな一面もありますが、長い手足を生かしたライディングと速さに定評があります。

 そして同じチームハルクプロからは17歳の浦本修充選手がJ-GP2クラスで全日本初優勝を飾っています。



浦本選手は身長も顔も、ちょっと石川遼くんに似てなくもない

高橋選手はレースとは違い、普段は控えめ
高橋選手はレースとは違い、普段は控えめ。

高橋選手、中須賀選手の気迫に押されて開幕は逃したが、続く鈴鹿では圧勝
浦本選手は身長も顔も、ちょっと石川遼くんに似てなくもない。 高橋選手、中須賀選手の気迫に押されて開幕は逃したが、続く鈴鹿では圧勝。

 スズキからは・・・・
加賀山就臣選手。自らチームカガヤマを率いて2シーズン目に突入。豪快な走りとキャラクターは、レース好きならみんな好きになっちゃうんじゃないかな? と思えるくらい。今年はサポートもパワーアップしてタイトルを狙います!


加賀山選手。外見も走りも「ワイルドだろ〜?」
加賀山選手。外見も走りも「ワイルドだろ〜?」

 そしてカワサキはおなじみ柳川明選手。
 もはやこの人なくしてはカワサキ無しと言えるくらいの、カワサキの顔。
 攻めの心を忘れないチャレンジ精神はモロフォーの星。柳川選手は毎戦家族みんなを連れて、自身のモーターホームでレースウィークを戦っています。今期は開幕で表彰台に上がる幸先のいいスタートを切りました。


カワサキといえば柳川選手。後ろのサングラスの人は?アジア選手権チャンピオンの藤原克昭選手ですね〜!

主力選手のなかでは最年長。第2戦鈴鹿では予選大クラッシュでひやっとさせられましたが、レースでは粘り4位。
カワサキといえば柳川選手。後ろのサングラスの人は? アジア選手権チャンピオンの藤原克昭選手ですね〜! 主力選手のなかでは最年長。第2戦鈴鹿では予選大クラッシュでひやっとさせられましたが、レースでは粘り4位。

 GP125はなくなり、小排気量はJ-GP3というカテゴリになりましたが、若手の登竜門であり、小排気量マスターたちの舞台でもあります。
 12歳から17歳以下の選手を対象にユースカップという若手ライダー育成プログラムがあり、ユースランキング1位には賞金50万円がチームに贈呈されます。現在18名の若手がポイントを競ってますが、金額というよりはここでの活躍が今後につながるので、子供ながらに真剣勝負。

 最近の若手は、走りよりもマシンのセッティングのことをすぐ口にします。確かにロードレースはマシンの差が成績に影響するのは大きいです。だけど「走りを磨くことでまだまだいけるでしょ?」と思う部分がたくさんあり、気づいた選手から速くなってくれることを期待します。
 若手に注目すると全日本ロードレースを今後ずっと楽しめるので、少しの「キラッ」を探して成長を見守り「○○選手の若いころから知ってるのよ〜」と悦に入るのもレースの楽しみ方の一つです!

 全日本ロードレースはすでに2戦目を終えています。
 第2戦は、JSBクラスのみ、フォーミュラニッポンと併催の「鈴鹿2×4レース」1クラスのみ。鈴鹿をたった15ラップ……(ちなみにFポンは43ラップ)。
 国内最高峰クラスなので、それなりに見応えはありますが、ちょっと物足りなさを感じながら鈴鹿を後にし、この残念感は、夏最大のイベント「鈴鹿8時間耐久レース」にぶつけようと思います。7月末に200ラップを堪能します。

 みなさんご存じのとおり、道幅も舗装も良い第二東名が開通しまして、関東から鈴鹿の道のりが一段と近くなりました。「鈴鹿8耐」のチケットは前売りがお得、家族割りや若者割りなどお得チケットもあるので、「第二東名で快適な8耐観戦」を夏休みの計画に加えておいてくださいね!
 ホントに快適なので、スピード違反には気を付けて!

鈴鹿サーキットクイーンもコカコーラのコスでお待ちしてますよ〜


おや?関口太郎選手のキャンギャルはどこかでおなじみの????
おや? 関口太郎選手のキャンギャルはどこかでおなじみの????

鈴鹿サーキットクイーンもコカコーラのコスでお待ちしてますよ〜

楠堂亜希 レースカメラマン 楠堂亜希


20代初期にてミスター・バイクに拾われ、好きなことをしているうちにレースカメラマンのポジションを与えられました。
モトクロス、ロードレースをこよなく愛し、愛溢れる写真で楽しさを伝えてまいります。
モトクロ男子 ←これまでモトクロスを長年取材して、選手たちの明るい表情やレースの面白さ、観客との距離の近さ、こんな楽しい競技をもっとたくさんの人に見てもらいたい、それにはまず、選手たちのことをもっと知ってもらいたいと思い、各メーカー、関係各社の協力のもと、モトクロスライダーのプロフィールを紹介したサイトを作りました。見てくださいね。

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