2019年2月28日
■新型を投入、今後も“アスリートの勝利の笑顔を目指す”取り組みを
ホンダグループによる「車いす陸上競技支援の取り組み」が20周年を迎える。その活動に関する説明会が行われた。
活動の原点は、大分の障がい者支援施設「太陽の家」を設立した整形外科医の中村 裕 医学博士と、ホンダ創業者の本田宗一郎の「障がいのある人達の社会的自立の促進」という理念によって1981年に設立された「ホンダ太陽」。同年に開催された「第1回 大分国際車いすマラソン」に参加したホンダ太陽の従業員への支援の輪が拡がりはじめたのをきっかけに自己啓発グループ「車いすレーサー研究会」が発足し、世界一軽い陸上競技用車いすの製作がスタートする。
そして1999年。車いす陸上競技活動がホンダ太陽とホンダR&D太陽からのバックアップを得られる公式クラブ「ホンダアスリートクラブ」となり、活動がさらに強化されることとなる。
その後は本田技術研究所の開発アイテムに陸上競技用車いすが加わり、クラブ所属選手へ車いすレーサーが提供されたり、2002年には選手からのフィードバックを得ながら世界初となるフルカーボンボディの車いすレーサーの試作1号車が完成。2013年には軽自動車などの生産を行う八千代工業も活動に加わったことで、カーボンフレームを採用する市販車いすレーサー「極」(キワミ。2014年販売)の量産技術が確立する。
活動20周年となる2019年。4月には市販車いすレーサーのニューモデル「翔」(カケル)をリリース予定だ。これまでのモデルが「YACHIYO・Honda Sun」ブランドであったのに対し、新型は「Honda」ブランドとなり、ホンダグループ全体での取り組みとなるという。