KX450 993,600円(9月1日発売)
★カワサキ KX450 車両解説
KX450が大幅モデルチェンジで戦力アップの2019年モデルに
2011年の7月にモデルチェンジが行われたカワサキ4ストロークモトクロッサーの頂上モデルKX450F。よりセッティングの幅を持たせることが可能となるF.I.制御マップの変更をカプラーオンで可能としたほか、スタート時に設定できるローンチコントロールモードを採用。ハード面ではエキゾーストパイプのテーパー形状変更、吸気カムシャフト形状の変更、ピストン形状の変更など細かい部分までさまざまな熟成が行なわれた。車体周りもフレームの剛性見直しやハンドルマウントの位置変更など戦闘力アップの熟成を受けている。
2012年7月発売の2013年モデルでもさらに改良が行われ、量産市販モトクロッサー初採用のニューマチックスプリングフォークやプッシュロッドタイプのマスターシリンダーの採用など、優れた作動性と扱いやすさの向上がポイントだった。
2013年7月の2014年モデルでは、新採用といえるのは新素材のハンドルグリップ程度だったが、ニューマチックスプリングフォークのさらなる熟成、全回転域での優位性を誇るエンジン性能の向上、カプラー交換のみで簡単に3種類のマップから選択ができるDFIカプラーの採用、なかでもファクトリー仕様の「ローンチコントロールモード」は滑りやすい路面で最大限のトラクションを得て最高のスタートを切るシステムだった。その他、ハンドルマウント位置を、ハンドルホルダーを変更することで4つのハンドルポジションから選択可能に、2つのポジションが選択できるアジャスタブルステップ、オプショナルパーツとしてKX FIキャリブレーションキットの発売、新ユニトラックリアサスペンションの採用、スイングアーム下にリンケージマウントを設置、またデュアル圧縮機能を設け、高精度なサスペンションセッティングを可能としていた。シリンダータンクにはカシマコートを採用し作動性の向上を図り、乗心地の向上と減衰性能、踏破性能の向上、Renthal製のハンドルバーを採用し、ハンドルグリップには新素材を採用し握りやすさを向上など改良が進んだ。
2014年8月発売の2015年モデルでも改良は進められ、フロントフォークに軽量で、容易なアジャスト等多数の利点持つショーワ製SFF-Air TACを採用、リアサスペンションのバルブセッティングを安定性を向上を目標に変更、圧縮比を12.5から12.8とし、高回転時のエンジン機能を向上、ECUのセッティング変更し、点火タイミングを最適化、大径270mmのペタルディスクを前輪に採用、ブレーキ性能を向上させている。
2016年7月発売の2017年モデルでもさらに進化の手を休めることなく、ステアリングステムの変更を始め、フロントフォークのバルブセッティングの変更、リアサスペンションのバルブセッティング、スプリングの変更、スイングアームのピボットブラケットの変更など、かなりキーポイント部分の熟成が実施されたモデルチェンジとなった。
2017年7月発売の2018年モデルではさすがに戦力アップも一休み。カラー&グラフィックの変更のみでの発売となった。
という事で、2019年モデルは熟成バージョンではなく、大幅なモデルチェンジイヤーとなった。エンジン周りでは、フィンガーフォロアーロッカーアームの採用に始まり、吸排気バルブの大径化&ハイリフト化、コネクティングロッド大端部にプレーンベアリングの採用、カムシャフトにはガス軟窒素化処理を行い耐摩耗性と高回転域での信頼性を確保、クロム鋼製バルブスプリングリテーナーの採用、吸気マニホールドの延長、油圧クラッチの採用、セルの装備などなど。
車体周りでは、アルミニウム製ペリメターフレームをより進化させ、アクスルシャフトの大径化、リアサスのリンク比の見直し。高性能φ49mm倒立フォークの採用など。まだまだ「表彰台の頂点に立たせる」というコンセプトに陰り無し。
★KAWASAKI ニュースリリースより (2018年6月28日)
2019年モデル KX450 新発売のご案内
- モデル情報
- 車名(通称名) KX450
- モデルイヤー 2019
- マーケットコード KX450JKF
- 型式 -
- 発売予定日 2018年9月1日
- メーカー希望小売価格 993,600円
- (本体価格920,000円、消費税73,600円)
- カラー(カラーコード) ライムグリーン(GN1)
- ※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
- ※KX450は公道や一般の交通に供する場所での走行は一切できません。
- 【KX450】
数多くの新しい機能を採用したエンジンとこれまでで最もスリムな車体を与えられ、さらに進化を遂げたKX450が新登場。「中級レベルのライダーからエキスパートライダーまで、表彰台の頂点に立たせる」というKXの設計概念は、KXブランドをこの世に送り出し40年以上経った今でも揺るぎません。数々のAMAタイトル獲得の事実は、KXの真の実力を証明。新設計449cm3水冷4ストローク単気筒エンジンは、吸気ラインのダウンドラフト化、フィンガーフォロワーロッカーアームの採用により出力向上を実現しました。また素早い再始動が可能となるセルフスターターや、安定した操作フィーリングを可能にする油圧クラッチを新たに搭載。ファクトリーマシンからフィードバックされた先進技術により、レースでの戦闘力をさらに高めています。
- ■主な変更点
- 【エンジン】
- ・フィンガーフォロワーロッカーアームを採用。
- ・油圧クラッチの採用。
- ・吸排気バルブの大径化とハイリフト化。
- ・コネクティングロッド大端部にプレーンベアリングを採用し、フリクションを低減。
- ・軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーを搭載。
- ・カムシャフトはガス軟窒素化処理を行い、耐摩耗性と高回転域の信頼性を確保。
- ・クロム鋼製バルブスプリングリテーナーの採用により、高回転域での確実なバルブ制御を実現。
- ・ダウンドラフト構造の吸気ラインがさらに直線的な吸気アプローチを実現。
- ・薄型エアクリーナーエレメントの採用により全回転域で性能を向上。
- ・スロットルの大径化と開閉方向の逆転により、高回転およびオーバーレブ領域の性能向上。
- ・吸気マニホールドを延長し、低回転域のパワーを向上。
- フレーム&ボディワーク
- ・高性能φ49mm倒立コイルスプリングフロントフォークを採用。
- ・リヤディスクの大径化。
- ・進化したアルミニウム製ペリメターフレームにより、全体の剛性バランスを向上。
- ・アクスルシャフトの大径化により、フロントのトラクションを向上。
- ・リンク比の見直しにより、リヤのトラクション向上。
- ・カラー&グラフィックの変更。
- その他
- ・モデル名称の変更
★主要諸元
車名型式 | - | |
---|---|---|
KX450 | ||
発売日 | 2018年9月1日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.185×0.830×1.275 | |
軸距(m) | 1.485 | |
最低地上高(m) | 0.340 | |
シート高(m) | 0.955 | |
車両重量(kg) | 110 | |
乾燥重量(kg) | - | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L) | - | |
登坂能力(tanθ) | - | |
最小回転小半径(m) | - | |
エンジン型式 | - | |
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 449 | |
内径×行程(mm) | 96.0×62.1 | |
圧縮比 | 12.5 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | - | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | - | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | プライマリーキック式 | |
点火方式 | デジタルDC-CDI | |
潤滑油方式 | セミ・ドライサンプ | |
潤滑油容量(L) | 1.0 | |
燃料タンク容量(L) | 6.2 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式5段リターン | |
変速比 | 1速 | 1.750 |
2速 | 1.412 | |
3速 | 1.187 | |
4速 | 1.000 | |
5速 | 0.875 | |
減速比1次/2次 | 2.727/3.846 | |
キャスター(度) | 27.60° | |
トレール(mm) | 122 | |
タイヤサイズ | 前 | 80/100-21 51M |
後 | 120/80-19 63M | |
ブレーキ形式 | 前 | φ270mmシングルディスク |
後 | φ250mmシングルディスク | |
懸架方式 | 前 | φ49mm倒立テレスコピック式 |
後 | スイングアーム(ニューユニ・トラック) | |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。