小型絵日記
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第88回「峠のかのこ」

なんだか最近はとても真剣に生きそして生気のない感じの日日が続いておりました。
そんな色気の無い日常を、知床峠の霧は掻きむしってくれました。

峠のかのこ、なんてささやかれたりもしましたが
さすがに霧の中の峠は80越えの祖父母にはスリリングすぎたようです。
「知床、ここで死を覚悟した」
と後々言われ、私はとても驚きました。

この後カムイワッカの滝の温泉に入りにも行きましたが
これもまた何とも時代に似合わない砂利の激しい道で、シカやキツネも現れ、
「ここで死んでもしかたがない」
とまたしても心外な発言を受け止めました。


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津無理きねか

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