2017年7月21日 

■さいたま市とホンダ、ヤマハが協力して電動バイク普及への実証実験を開始

 このほど、さいたま市、本田技研工業株式会社、ヤマハ発動機株式会社の3者は、さいたま市の電気自動車普及施策「E-KIZUNA Project」の一環として、電動バイクの普及拡大と交通空白地域の解消に向けた実証実験を開始すると発表した。

 この実証実験は、電動車両を安心して快適に使える低炭素社会を目指す地方自治体と、電動バイクの普及を目指す二輪メーカー2社で行う取り組みとしては初の試みであり、CO2削減と電動バイクの普及に向けた重要な一歩となる、としている。実証実験の具体的な取り組みは、ホンダ、ヤマハの電動化技術と、さいたま市の既存インフラを活用し、低炭素社会の実現と、交通空白地域における交通利便性向上の効果検証を行うもの。

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ホンダとヤマハがさいたま市に協力して電動バイクの普及と交通空白地域の解消に向けた実証実験を開始する。 実証実験に使用されるヤマハのE-Vino。

 今年の9月スタートを目標に「さいたま新都心駅東口自転車等駐車場における一般ユーザー向け原付一種クラス(第一種原動機付自転車。道路運送車両法で定める、総排気量50cc以下のエンジン、または定格出力0.60kW以下の電動モーターを搭載する二輪以上の乗りもの)の電動バイクのレンタルとバッテリー交換サービス」を開始。レンタルされる車両は、ヤマハのE-Vino(イービーノ)30台で、7月21日からさいたま市のホームページにて利用希望者を募集する。将来的には、この実証実験のほか、電動バイクのシェアリングの実証実験も検討している。この実証実験に使用される電動バイクもヤマハのE-Vinoだ。

 この実証実験を通じ、さいたま市はこれまで普及拡大を進めてきた電動四輪車のみならず、電動バイクの活用も図ることにより、多様な電動モビリティを安心して快適に使える低炭素社会の実現を目指すという。ホンダ、ヤマハも、「より環境に優しい電動バイクの普及によりお客さまが移動する喜びを感じ、より豊かな生活になることと、二輪市場のさらなる活性化に向けて取り組んでいきます」としている。

 ホンダとヤマハといえば、昨年の10月に記者会見が行われた「日本国内の50cc原付スクーターや定格出力0.60kw以下の電動二輪車を含めた原付一種領域での協業に向けた業務提携の検討を開始した」という発表が思い出される。それによれば、2017年3月に契約、2018年中にホンダがヤマハへOEM供給するモデルの販売を目指す、とされていた。OEM供給されるモデルは、ホンダのダンクやタクトなどと共通のプラットフォームを使い、ホンダの熊本工場で生産され、ヤマハ独自のデザインが施されたモデルとなる予定だ。

 今回の協力によりホンダとヤマハは、一足先にさいたま市とのプロジェクトで距離を縮めたというカタチだ。いずれにせよ、原付一種バイクに代わって普及が見込まれる電動バイクの動向に注目が集まりそうだ。

■さいたま市 http://www.city.saitama.jp/
■本田技研工業株式会社 http://www.honda.co.jp/motor/
■ヤマハ発動機株式会社 https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/