FIMアジアロードレース選手権 (ARRC)参戦記  ナイトロ・ノリの「アジアはあぢ~でかんわ」第14回

FIMアジアロードレース選手権スーパースポーツ600クラスで2シーズンを戦ってきたナイトロ・ノリこと芳賀紀行。3シーズン目となる2017年、新天地での戦いをスタートさせる。その新天地とは、ノリの実の兄である芳賀健輔とともに立ち上げたK-max Racingである。


●取材協力-K-max Racing
FIMアジアロードレース選手権 合同テスト
3月15日~ 3月16日
ジョホール・サーキット(全長3.86km/コーナー数12)
K-max Racing #41 YAMAHA YZF-R6 (スーパースポーツ600㏄クラス)
合同テストベストタイム 1分33秒702 (総合14番手)

ナイトロ・ノリ選手

 みなさん、こんにちは、K-max Racingの芳賀です。昨年までユキオ(加賀山就臣)のチーム(Team KAGAYAMA SUZUKI Asia)で走っていたんやけど、今年はおにぃ(芳賀健輔)と一緒に立ち上げたK-max RacingからFIMアジアロードレース選手権に参戦することになったんだわ。それでもこのコーナーは続くということで、今年もレース参戦の様子を伝えていこうと思っとる。

 おにぃと一緒にやろうっていう計画は、前からあったんだけど、ちょうど今回がいいタイミングだった。兄弟でこのモータースポーツ界をもっと盛りあげるためにも、ということでふたりともにファクトリーにいたヤマハで、多くのスポンサーの皆さんやファンの皆さんにえぇ結果をお伝えできればと思っとる。

 おにぃには、チーム代表兼監督になってもらっとる。チームはできたばかり、ヤマハは久しぶり、YZF-R6は初めて、といろいろあるんやけど、気心の知れとる仲間と一緒にやっていくことになったで、すごく楽しみなシーズンになると思ぅとるよ。

 シリーズの開幕は、4月最初の週末なんだけど、その前に選手権主催の合同テストに行ってきた。開幕の半月前というタイミングなんやけど、実は今シーズンのアジアロード選手権の開幕戦のサーキットがなかなか決まらなくてね、こちらのチームもバタバタしている中で、3月になってようやく開催地が決定。そんでもって合同テストもようやっと場所が決まって、とチーム作っただけじゃなくて、いろいろと大変やった。

 車両も新車なので、最初のセッションから無理はせずに、のんびり&じっくりという具合に、まずは車両の確認をして、ポジションを合わせてと徐々に進めていったんだわ。初めてのR6。タイヤとのマッチングに少し苦労したところがあったけれど、悪くはないんじゃないかな。

 車両の特徴もつかめたし、何が必要かというのも見えてきたので、まずはそこから進めていこうかな、というところやね。チームも最初にしてはえぇ感じやったと思っとるよ。

 とまぁ、内容はほんなものやから、タイムを見てもあんまり焦ってはいないよ。チームにはこの2週間しっかり頑張ってもらって、レースウィークにはええマシンに仕上げてもらいたいけどね(笑)。

 さて、2017シーズンは3月31日〜4月2日に、今回と同じマレーシアの南端に近いジョホール・インターナショナルサーキットでスタートとなるんやでなも。では皆さん今シーズンもK-max Racing 41号車の応援よろしゅうお願いしま〜す。



おにぃ


タイガー宗和孝宏さん
「おにぃ」こと芳賀健輔チーム代表兼監督。この兄弟チームの計画はすでに2年前からあったもの。ようやく実現した。「改善ポイントを的確に出だしてくるあたり、いろんなメーカーのファクトリーマシンを乗って来ただけのことはある」と弟を再評価? アドバイザーとして、タイガー宗和孝宏さんもチームに合流。チーム運営面を支える。「準備期間が足りず、合同テストがバグ出しの場になってしまったことはライダーに申し訳ない」と言いつつも、常に前向きな姿勢で「チームはこれから、長いスパンで物事を考えてやっていく」とスタッフにゲキを飛ばしていた。

ナイトロ・ノリ選手


ナイトロ・ノリ選手


ナイトロ・ノリ選手
ヤマハロゴを背負ったノリ選手。この姿を待っていたファンも多いだろう。この合同テストに参加したのは全15台。ヤマハが5台、ホンダが8台、カワサキが2台という内訳であった。


芳賀紀行(はがのりゆき)

1975年生まれ。ワールドスーパーバイクをメインに活躍してきた、世界戦43勝を誇るライダー。2013年~2016年にかけて鈴鹿8時間耐久レースでは4年連続3位表彰台(TEAM KAGAYAMAおよびヨシムラスズキ)を獲得している。FIMアジアロードレース選手権(ARRC)SS600クラスには2015年より参戦。ARRCでの最高位は2015年第3戦鈴鹿での3位。


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