2017年3月6日 

■“ヤマハ・ブルー”旋風を世界で!

 創立60周年を機にグローバルな戦略を掲げて3年目、ヤマハが2017年のモータースポーツ活動を発表した。今年もファクトリー・チームを国内外で展開。また、引き続き若手ライダーの発掘、育成プログラムをグローバルに進めていくという。主な参戦カテゴリーは以下の通り。


【ロードレース】
●FIMロードレース世界選手権
最高峰・MotoGPクラスには昨年チームタイトルを獲得したファクトリーチーム「Movistar Yamaha MotoGP」から、自身10度目の世界チャンピオンを目指すバレンティーノ・ロッシ、昨年ランキング4位の新加入マーベリック・ビニャーレスが「YZR-M1」で参戦。サテライトチーム「Monster Yamaha Tech 3」からはヨハン・ザルコ、ジョナス・フォルガーが参戦。2015年以来となる三冠獲得を目指す。

●FIMスーパーバイク世界選手権
昨年5年ぶりに復帰を果たしたスーパーバイク世界選手権には「Pata Yamaha Official WorldSBK Team」から、昨年の鈴鹿8耐で2連覇に貢献したアレックス・ローズ、同じく鈴鹿8耐優勝経験(2013・2014年)のあるマイケル・ファン・デル・マークが「YZF-R1」の“市販車最速”を証明すべく、2009年以来のチャンピオンを目指す。

●FIMスーパースポーツ世界選手権
今年より活動を再開したスーパースポーツ世界選手権には「GRT Yamaha Official WorldSSP Team」から、2016年の世界耐久選手権で「GMT94 Yamaha Official EWC Team」のランキング2位獲得に貢献したルーカス・マヒアスと、新加入のフィデリコ・カリカスロが参戦。マシンは新型「YZF-R6」。

●FIM世界耐久選手権(鈴鹿8時間耐久ロードレース )
2016年9月に開幕している世界耐久選手権には、それぞれ同選手権でチャンピオンの経験をもつ「GMT94 Yamaha Official EWC Team」と「YART Yamaha Official EWC Team」が参戦。昨年2連覇を達成した最終戦・鈴鹿8耐には引き続き2チームのファクトリー体制で参戦、ヤマハにとって初の3連覇を目指す。

●MFJ全日本ロードレース選手権
昨年に引き続き「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」と、若手育成を担うユースチーム「YAMALUBE RACING TEAM」が国内最高峰のJSB1000に参戦。ファクトリーチームからはJSB1000で5連覇、通算7度目のチャンピオンに輝いた中須賀克行と、ユースチームからステップアップを果たし、世界耐久選手権と並行しての参戦となる野左根航汰を加えた2名体制。ファクトリー仕様の「YZF-R1」で中須賀は6連覇、野左根は初優勝を目指す。ユースチームからは3年目となる藤田拓哉が「YZF-R1」にて出場。

●FIMアジアロードレース選手権
スーパースポーツ600に「YAMAHA RACING TEAM」が参戦。ライダーは伊藤勇樹、昨年は日本の地方選手権や鈴鹿4耐で腕を磨いたタイ出身のケミン・クボを起用。2年目となる今年も育成を進めながら、チャンピオンの獲得を目指す。2016年はヤマハライダーがチャンピオンを獲得したAP250では、引き続き現地法人が運営するチームをサポート。さらなる育成を進め2連覇にチャレンジする。


【モトクロス】
●FIMモトクロス世界選手権
最高峰MXGPクラスは「Monster Energy Yamaha Factory MXGP Team」から2015年MXGPチャンピオンのロマン・フェーブルとジェレミー・ファン・フォルベークが参戦、ファクトリー仕様の「YZ450FM」で戦う。新チーム「Wilvo Yamaha Official MXGP Team」からはショーン・シンプソンとMX2からステップアップを果たしたアーヌー・トヌスが「YZ450F」で参戦。MX2クラスは「Kemea Yamaha Official MX2 Team」からベノア・パトエル、ブレント・ファン・ドニンク、アルビン・オスルンの3名が「YZ250F」でチャンピオン獲得を目指し参戦。

●MFJ全日本モトクロス選手権
「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が国内最高峰のIA1とIA2に参戦。IA1には平田優が、IA2にはユースチームからファクトリーに昇格した渡辺祐介が出場。マシンはIA1がファクトリーマシン「YZ450FM」、IA2もファクトリーマシンとなる「YZ250FM」を使用し、両クラスでのチャンピオン獲得を目指す。


【エンデューロ】
●エンデューロ世界選手権
「Outsiders Yamaha Official Enduro Team」からロイック・ラリューがEnduroGPに、ジェーミー・マッカニーがEnduro 2に参戦。マシンは、EnduroGPが「WR450F」、Enduro 2が「WR250F」を使用。


【トライアル】
●全日本トライアル選手権
国内最高峰のIAスーパーに「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から通算11回のチャンピオンに輝き、2013年以降は4年連続でランキング2位を獲得している黒山健一がファクトリーマシン「TYS250Fi」にて出場。2012年以来、通算12回目となるチャンピオンを目指す。


 その他詳細は「ヤマハ レース情報」にて。



ロードレース、モトクロス、トライアルの全日本選手権には引き続きファクトリーチームで参戦。ヤマハ発動機の木村隆昭 代表取締役 副社長執行役員、各責任者と5人のファクトリーライダー。 全日本ロードレース選手権・JSB1000クラスに参戦する「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」 、今年は中須賀克行と野左根航汰の2名体制に。マシンは熟成の3年目「YZF-R1」。新型が投入されるライバルを迎え撃つ。


ロードレースと並び重要な開発拠点とされる全日本モトクロス選手権はIA1に加え、今シーズンからIA2にもファクトリー参戦。ライダーは平田優、ユースから昇格の渡辺祐介。マシンは新型が投入される。 全日本トライアル選手権IAスーパークラスに参戦する黒山健一。昨年後半に投入後、負け知らずの新型マシン「TYS250Fi」で自身にとって12度目となるチャンピオン奪還、そしてデ・ナシオンの日本チーム優勝を目指す。


全日本ロードレース選手権・JSB1000クラスに参戦するユースチーム「YAMALUBE RACING TEAM」の藤田拓哉。野左根に続きステップアップを目指す。 アジアロードレース選手権・SS600に参戦する「YAMAHA RACING TEAM」の伊藤勇樹とケミン・クボ。新型R6の投入はあるのか?
3月3日に行われた「2017年 ヤマハ発動機 モータースポーツ 活動計画 発表会」の会場には、昨年2連覇を果たした鈴鹿8耐優勝マシンの他、「Movistar Yamaha MotoGP」と「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のデサント製新チームウェア、ケミカルブランド「YAMALUBE」、そして二輪車をモチーフとしたヤマハ製品が展示された。