2017年2月2日
■ヤマハがアフリカ向け戦略車「CRUX Rev」を発売
ヤマハ発動機は、空冷4ストロークの“BLUE CORE”110ccエンジンを搭載したアフリカ向け戦略モデルの新製品「CRUX Rev(クラックス レヴ)」を、2017年4月からアフリカ諸国で発売、以降、中米・カリブ諸国へ順次導入していくと発表した。
「CRUX Rev」は、徹底した現地調査のもと、ヤマハがアフリカ向けに初めて開発した戦略車で、各国の交通環境や業務用途を配慮した設計を織り込んだ次世代ベーシックストリートモデルだ。主な特徴は、1)“BLUE CORE”エンジンによるクラストップの優れた燃費(従来機種比約18%向上)、2)タンデム時でも快適なフラットシートやボード型タンデムフットレスト、3)積載性に優れたリアキャリアや高荷重に対応するサスペンションなど。キックスタート式のスポークホイール仕様とセルフスターター付キャストホイール仕様の2仕様を設定している。
CRUX Rev。キャストホイールモデル。 | CRUX Rev。スポークホイールモデル。 |
アフリカおよび中米・カリブ諸国の二輪車市場は360万台規模(2016年実績、ヤマハ調べ)で推移しており、その約半数がバイクタクシーで使われる100~150ccクラスのモーターサイクルとなっている。現行「CRUX」(110cc)はもともとインド向けに開発したモデルで、2000年代初頭からアフリカや中米、カリブ諸国にも導入。アフリカではバイクタクシー用途、中米、カリブ諸国ではエントリーコミューターやデリバリー用途で高い支持を得ている。近年はマイクロファイナンスなど様々な資金援助システムの普及を背景に、バイクタクシーやデリバリー需要のさらなる伸長が見込まれ、ユーザーからは「燃費性」「価格」「品質・耐久性」を満たすモデルの登場が期待されていた。このニーズに応え開発したのが「CRUX Rev」で、高い実用性・快適性に加え、コストパフォーマンスに優れたモデルとなっている。
生産は、主にインドの生産拠点IYM(India Yamaha Motor Pvt. Ltd.)で行うが、ヤマハのナイジェリアでの生産拠点、CFAO Yamaha Motor Nigeria Ltd.(セファオ・ヤマハ・モーター・ナイジェリア/CYMNG)においても、同モデルの現地生産を2017年内に予定している。
メーカー希望小売価格は約900USドル(価格は販売国によって異なる)、販売計画は発売から1年間、アフリカおよび中米、カリブ諸国で2万台を計画している。