FIMアジアロードレース選手権 (ARRC)参戦記  ナイトロ・ノリの「アジアはあぢ~でかんわ」第13回 2016-Rd.6 タイ

赤道周辺にあるアジア各国をまわるFIMアジアロードレース選手権もシリーズ最終戦となった。最終戦となる第6戦は、第2戦も開催したタイのブリラム。真冬の日本とは違い、まだ半そで半ズボンでも過ごせる暖かな気候の中、ナイトロ・ノリは2016年最後の戦いに臨む。


●取材協力-Team KAGAYAMA SUZUKI Asia
FIMアジアロードレース選手権 Rd.6 タイ
12月1日~12月4日
チャン・インターナショナル・サーキット(全長4・554㎞/コーナー数12)
Team KAGAYAMA SUZUKI Asia #41 SUZUKI GSX-R600 (スーパースポーツ600㏄クラス)
予選=19番手 レース1=13位 レース2=リタイア  ポイントランキング=12番手


ナイトロ・ノリ選手


ナイトロ・ノリ選手


ナイトロ・ノリ選手

 Team KAGAYAMA SUZUKI Asiaの芳賀です。FIMアジアロードレース選手権の2016シーズンも最終戦となりました。今回は、5月にもレースをした、タイのブリラムにあるチャン・インターナショナル・サーキットです。冬の日本に比べると暑いという感覚やが、ほんでなも5月の時と比べるとだいぶ過ごしやすい気候になっとるで。

 今回はいろいろ試すこともあって、GSX-R600は前回のインドのセッティングのまんま、このブリラムに持ち込んで、そこからバランスをいじってって、最終的には前回のブリラムのセットアップとの間のようなセットアップを進めたんや。決勝に向けタイヤの選択も決まって、セットもそれほど悪くなかったけれど、いっつも通りもう走り出しの段階からトップとは離されてとるわ。

 練習走行3回と予選セッションとでタイムを詰めていき、最終的には40秒5まで詰めたんや。最後のアタックで他のマシンに引っかかってしまったこともあって、順位的には19番手。もうね、がっかりだわ。

 厳しい状況やがねぇ、なんとか乗り切ってレースではちびっとでも上のポジションでフィニッシュしたいと思っていたん。レース1での車体フィーリングは悪くはないゎ。でもね、機械的な部分でクリアになっていないところがあって、18周でのレースのラスト7周あたりからペースを上げきることができんで、ポジションもキープするのが精一杯やったんや。これがこの日のこのマシンのポテンシャルってとこやなぁ。

 決勝レース2では、レース後半でのペースアップをできるよう、序盤はポジションをキープしつつ、中盤以降順位を上げていこうという考えでレースを進めるつもりやったんや。ところが、5周目の5コーナーで何のインフォメーションもなく突然前からイってしまった感じじゃ。自分が予想したよりも気温が下がっていたことでタイヤのコンパウンドが合っていなかったのが原因だと思うんやが、自分のポカミスで転倒。今シーズンの最後のレースをリタイアで終わってしまって、残念な結果となってしまったわ。

 自身にとっての初のアジア、初の600で臨んだTEAM KAGAYAMA Asiaでの2年にわたるシーズン。もう少しいい結果を残せるように頑張ってきとったけど、皆さんにはいいところも見せられなかったのが残念やが、チームには感謝しとるわ。皆さん応援ありがとうございました。来年のことはまだ決まっとらんが、引き続きよろしゅうお願いしま~す。



おにぃ


チームの加賀山就臣ゼネラルマネージャー兼監督
昨年に引き続いて、ブリラムに入った「おにぃ」こと芳賀健輔さん。今回は、さらにタイガー宗和孝宏さんとともに何やら真剣な視察となっていた。今後のアジアロード選手権に旋風を巻き起こすことがあるのか?  チームの加賀山就臣ゼネラルマネージャー兼監督も、いつにもましてライダー、スタッフとのミーティングを重ねていた。チームを支える武田雄一副チームマネージャーも強力にノリ選手をサポート。


黒いリボンの喪章


黒いリボンの喪章
タイのプミポン・アドゥンヤデート国王陛下のご逝去に伴い、国を挙げての服喪期間となっており、ライダーもチームスタッフも黒いリボンの喪章を付けた。


スズキ・アジアン・チャレンジ


パティス・チョープラテット選手
ARRCのレースの一つとして組み込まれているスズキ・アジアン・チャレンジでは、ジェフリー・トセマ(インドネシア/22歳)がタイトルを獲得した。日本人のランキングは佐藤進之介選手8位、服部真騎士選手9位、芳賀瑛大選手12位となった。 芳賀のチームメイト、スズキ・アジアン・チャレンジの150ccのマシンからSS600へのステップアップを果たしたパティス・チョープラテット選手は、レース1、レース2ともに14位でフィニッシュ。ライダーズランキングは19位である。


レースクイーン


レースクイーン
スズキ・アジアン・チャレンジにやってくるスズキ・レースクイーン。今回はタイ人のレースクイーン3名が来場。


芳賀紀行(はがのりゆき)

1975年生まれ。ワールドスーパーバイクをメインに活躍してきた、世界戦43勝を誇るライダー。TEAM KAGAYAMAに合流し、FIMアジアロードレース選手権SS600クラスに2015年より参戦中。2013年~2016年にかけて鈴鹿8時間耐久レースでは4年連続3位表彰台を獲得している。


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