XSR900 1,042,200円(12月15日発売)

★ヤマハ XSR900 車両解説

“Neo Retro”ロードスポーツ、XSR900に新色を追加

新時代の“MT”シリーズとして開発された“MT-09”。水冷3気筒、846cc、DOHC4バルブF.I.エンジンを搭載する「ネイキッドとスーパーモタードの異種交配造形による個性的なデザイン」を持つマシンとして、2014年4月に発売が開始された。ヤマハらしい先進的なデザインもさることながら、新世代MTのエンジンは、MotoGPマシン“YZR-M1”のヒューマンフレンドリーなハイテク技術“クロスプレーン・コンセプト”に基づいて開発されるなど、メカニズム面でも“ストーリー”を持つことで人気を集めている。

このMT-09シリーズに2015年2月、兄弟車のMT-09 TRACER ABSが登場している。

MT-09と基本部分を共有する車体は、アルミダイキャスト製ダイヤモンドタイプフレームに、外側締結リアアームの採用など最新テクノロジーを引き継ぎ、市街地での楽しい走りを狙いとしたもので、YCC-T(ヤマハ電子制御スロットル)およびD-MODE、マスの集中に貢献する一体成型のエキゾーストパイプ&サイレンサー、アルミテーパーハンドル、ラジアルマウント式フロントブレーキキャリパー、アルミ鍛造ブレーキ&シフトペダルなどを採用。MT-09 TRACER ABS独自の特徴としては、レイヤー構造を取り入れたフロントカウルの採用があり、ロングツーリング指向のオンオフ寄りのイメージをさらに強めたデザインを採用していた。標準装備のハンドルカバーの造形などとともにツーリング時の快適性の向上を図っている。好みによりハンドル、シート、フロントスクリーンの調整が可能で、視認性の高い多機能メーターパネルや、十分な配光特性を備えたフルLEDヘッドライト、そしてトラクションコントロールの採用などなど、快適な“アドベンチャーツーリング”性能を備えたモデルだ。

ちなみに、このMT-09 TRACERは、ヤマハが2013年から進めている“中期経営計画”のなかで、二輪車事業の新たな取り組みとして“基本プラットフォームをベースにしたバリエーション展開の拡大”を狙ったモデルの第一弾でもあった。

そして2016年4月に、そのバリエーション展開の拡大をはかる計画の第二弾としてXSR900が登場している。

開発コンセプトは“The Performance Retro-ster”。味わいのあるレトロな外観と、先進技術によるハイパフォーマンスを合わせもつモデル、と説明されていた。基本はMT-09で、水冷直列3気筒エンジンをダイヤモンドフレームに搭載。TCS(トラクションコントロールシステム)やA&S(アシスト&スリッパー)クラッチを新たに装備。車体は“CMFG(カラー、マテリアル、フィニッシュ、グラフィックの略称)”と呼ばれるデザイン手法を取り入れ、多彩な加工法による金属素材感を表現したものとしているという。

また、この発売に合わせて、XSR900をベースに“スピードブロック”グラフィックを採用したアルミ製タンクカバー、ゴールド仕上げのフォークアウターチューブ、ブラック塗装のヘッドライトケース、イエローのコイルスプリングを採用したリアサスペンション、そして専用エンブレムが取り付けられ、ヤマハの創業60周年を記念した“60th Anniversary仕様車も、2月23日から9月末日までの受注期間限定で販売された。

今回は、XSR900シリーズに「ブラックメタリックX」の新色が追加設定され、従来からの「マットグレーメタリック」、「グレーイッシュブルーメタリック4」の2色(「ライトレディッシュイエローソリッド1」はラインナップから外れた)と合わせて3色のカラーバリエーション展開となった。

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XSR900。新色「ブラックメタリックX」(ブラック)。
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XSR900。マットグレーとブルーの継続色と合わせて3色の展開に。

★YAMAHA プレスリリースより (2016年10月13日)

多様なライフスタイルに溶け込むブラック採用
「XSR900」新色を追加設定

ヤマハ発動機株式会社は、845cm3の水冷・直列3気筒エンジンを搭載し、レトロな外観とパフォーマンスを調和させた“Neo Retro”ロードスポーツ「XSR900」に新色「ブラックメタリックX」を追加し、2016年12月15日より発売します。

新色は、手作業によるバフ掛け処理を施したアルミ製タンクカバーをブラックで塗装し、マスキングで残ったヘアライン部をグラフィックのように見せるカラーリングとしています。また、フロントフェンダーステー、ラジエターサイドカバー、リアフェンダーなどには専用ブラックパーツを採用。タイムレスで色褪せない価値とともに、多様なライフスタイルに溶け込むカラーリングとしました。

<名称>
「XSR900」
 
<発売日>
2016年12月15日
 
<メーカー希望小売価格>
「XSR900」 1,042,200円(本体価格965,000円、消費税77,200円)
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれません。
 
<販売計画>
1,500台(年間、国内)
 
<カラーリング>
・ブラックメタリックX(新色/ブラック)
・マットグレーメタリック3(マットグレー)
・グレーイッシュブルーメタリック4(ブルー)

★主要諸元

車名型式 EBL-RN46J
XSR900
発売日 2016年12月15日
全長×全幅×全高(m) 2.075×0.815×1.140
軸距(m) 1.440
最低地上高(m) 0.135
シート高(m) 0.830
車両重量(kg) 195
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 27.3(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
19.4(WMTCモード値 クラス3サブクラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ) -
最小回転小半径(m) -
エンジン型式 N703E
水冷4ストローク直列3気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 845
内径×行程(mm) 78.0×59.0
圧縮比 11.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 81[110]/9,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 88[9.0]/8,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 TCI(トランジスタ式)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 3.40
燃料タンク容量(L) 14
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.666
2速 2.000
3速 1.619
4速 1.380
5速 1.190
6速 1.037
減速比1次/2次 1.680/2.812
キャスター(度) 25°00′
トレール(mm) 103
タイヤサイズ 112/70ZR17M/C 58W
180/55ZR17M/C 73W
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム(リンク式)
フレーム形式 ダイヤモンド

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率。
 ※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果からの計算値。