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GLOBE TROTTER 90 TH が世界一周へと出発したその日、7月4日もボローニャのドゥカティ本社には多くのドゥカティスタがそのスタートを見送ろうと集まった。その中には本社に併設されドゥカティの歴史が詰まったミュージアム(ムゼオ)を眺めようという人や、夏の休暇で「聖地巡礼」をする人もいただろう。しかし彼らの大多数は、7月1日から3日まで、ミザノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された「ワールド・ドゥカティ・ウイーク2016」を訪れたからにほかならない。2年に一度行われるワールド・ドゥカティ・ウイーク。略してWDW。今回で9回目を迎えたドカティスタの祭典、その見聞録をお届けしたい。
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ウワ! こんな数のドゥカティ、生まれて初めて見た!
MotoGP、サンマリノグランプリの舞台にもなっているミザノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリのゲート前にはすでに溢れんばかりのドゥカティスタが集結している。2年に一度のWDW(ちなみに、ヴゥ−、デェー、ヴゥーと発音します)は凄い、というウワサは耳にしていたが、これほどまでとは。
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このWDW、前回の2014年から大きく飛躍したのはミザノを使った開催面積の拡大だ。ドゥカティはいくつかの飛躍をした。まずスクランブラーブランドを打ち出し、2016年にはドゥカティブランドとしては初となる本格アドベンチャーバイク、ムルティストラーダ1200エンデューロをリリース。この二つのプロモーションもWDWの中で行われていた。
1日に行われたフラットトラックレースのコースでは、スクランブラーsixty2を使ったフラットトラックスクールがそれ。金曜日にプロのライダー達が走ったそのトラックで、45分のトレーニングを受けるプログラムだ。これには参加をしたが、最後の15分はそれこそ全開でトラックを走るコトができた。「進入でもっと寝かすんだ。スライドを巧く使って減速と向きを変える。もっと行けるハズだぞ。」なんて笑顔の檄も飛ぶ。楽しい汗をかいた。
ダート路を全開で走るのにスクランブラーのsixty2は最高。800のスクランブラーもパワフルだが、高回転まで回しきれる感が400㏄ツインには詰まっている。インストラクターを務めてくれたライダーは「シーズンオフにマサ・オーモリ(大森雅俊選手の事だと思う)と一緒にスペインでトレーニングもしたんだ。」と話していた。その彼が駆るsixty2は惚れ惚れするような走りを見せる。これ、日本でできたら最高だな、と感じるアクティビティーだ。
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この時期のミザノは、夜の8時過ぎまで残照があり、ようやく日が暮れるとすでに夜の9時。プログラムはまだまだ続き、ナイトパーティーに突入した。初日は波のでるプールでビーチパーティー。みんな水着に着替え、プールで遊びまくる。流れるのは90年代ポップス。DJがおおいに盛り上げる。
そして、2日目。夜にはBBQパーティーが予定されていた。その会場は隣接するサッカー場だ。ところが、予定されていたコンテンツをこなしつつ、さらりとユーロカップサッカーのイタリア×ドイツ戦のパブリックビューイングを組み込むなど、会場から人を帰さない工夫がすごい。試合は12時近くまで盛り上がることに。2年に一度のWDWの夏はこうして消える事のないパッションで紡がれるのか、と思った次第です。びっくりだ、ドゥカティ、そしてドゥカティスタ!
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