2015年の東京モーターショーにおいて、“Light Weight Super Sports Concept”として展示されていたプロトタイプが、いよいよ実車へと成長、市販されることに。 |
ニューCBR250RRの最大の注目はやはり待望のツインエンジンの搭載だろう。ボア62.0×ストローク41.4mmのショートストロークを採用した水冷4ストローク2気筒DOHC4バルブエンジンは、クランクシャフト、コンロッド、バランサーシャフトの各軸受をメタルベアリング化することで高回転時の耐久性と静粛性を両立。CBR1000RR同様のダブルピボットテンショナーも採用。高回転時のカムチェーン張力の安定化を図るため通常のカムチェーンテンショナーの上方にもう一か所テンショナーが追加されている。バルブ径は吸気側φ24.5mm、排気側φ21.0mm。圧縮比は11.5:1。直径32㎜の大径スロットルボアの採用などとともにクラスナンバーワンの最高出力を実現している(具体的な数値は未発表)という。
このほかにも、ダウンドラフト式吸気レイアウト構造の採用。粗条痕やモリブデンコーティングを施したピストンにより高負荷時のフリクション低減の実現。シリンダーにはアルミシリンダースリーブを採用することで軽量化なども図っている。排出ガス規制対策ではシリンダーヘッドにビルドインしたエアインジェクション(AI)システムにより、排気ポートの脈動負圧によりエアクリーナーからリードバルブを介し排気ポートへと空気を送って未燃焼ガスの抑制を図っている。O2センサーとキャタライザーによる排出ガス規制対策も万全で、EURO3に相当するインドネシアの国内二輪車排出ガス規制をクリアしている。
車体面では、新設計の鋼管トラス構造フレームを採用。強さとしなやかさを併せ持つ車体を開発。足周りはフロントにSHOWA製の倒立式を採用。直径37㎜のフォークによる剛性の確保と、バネ下重量の軽減による高い路面追従性を実現。
リアでは、ガルアームタイプのスイングアームをGDC(重力鋳造)製法により製造。部位ごとに肉厚の最適化を図ることで非対称形状でありながら、左右の剛性バランスを確保している。組み合わされるのは路面追従性と乗り心地に優れるプログレッシブな反力特性をもつプロリンクサスだ。
ニーグリップしやすく、伏せた乗車姿勢で腕の収まりが良いメリハリの効いた形状のタンク。 | タンク後端部からシートへ繋がる部分の幅を大きく絞ることにより良好な足付き性を実現。車両の取り回し性能向上にも寄与。 | テールカウルがタンデムグリップも兼ねるリア周りの造形。タンデムシート左右下のエアホールは実際にエアフローを行っている。 |
| 『ホンダがインドネシアで新型のスポーツモデル「CBR250RR」を発売』のページへ |
| HondaのWEBサイトへ |