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見渡す限りキャベツ畑の広がる丘陵と涼やかな森に囲まれて、真夏の軽井沢モーターパークはこの“佳き日”を迎えた。開会式では、嬬恋村の熊川村長からのお祝いの挨拶に続き、清々しい選手宣誓の声がこだまする。 感無量の様子でマイクを持つのはMCFAJの新津理事長だ。 「MCFAJは昭和33年の設立から58年になります、そして本日ここに第100回の全日本大会を迎えることができました!」 御年79歳になる新津理事長は、58年前にはすでにライダーとしてレース参戦しており、まさしくMCFAJの歴史と変遷を見守り続けている一人。 「これからもモトクロス愛好者の皆さんが楽しめるレース環境を作りたい」と話し、この日もみずからセニアクラスで元気に走って『モトクロスが生涯スポーツ』であることを披露してくれた。
公式練習に続いてさっそく午前中から決勝レースが始まり、スタートの轟音に包まれた会場は次第にヒートアップ。エントラント182台、みなそれぞれのスタートが迫るにつれてココロも眼差しもキリッと引き締まる。クラブマンモトクロスのクラス分けはノービス、EJエキスパートジュニア、SEスーパーエキスパートが各150・250・450の排気量別で、決勝レースは2ヒートまたは1ヒート制。このほかにも2ストやセニア、最高峰GPクラスなど多彩なクラスがあり、ダブルエントリー、トリプルエントリーするライダーも多い。さらに全日本の時だけの恒例レースが『クラブ対抗リレー』で、これは3人1チームで30分のスプリントをリレーするという運動会的雰囲気のスペシャルプログラム。エースライダーの投入順や時間配分も作戦のうちだが、意外にもゼッケンの交代に手こずって逆転されたりと、なかなかドラマなのだ。
クラブマンモトクロスは、レース歴数十年になる大御所ライダーも、レースを始めて間もないビギナーライダーも、老若男女、技量にも年齢にも壁のないクラブと仲間がつながり広がっていく、まさにサンデーライダーの聖地だ。出場可能年齢は14歳からだが、もっと小さなキッズのために走行会の時間を設けるなど、家族みんなで楽しめる工夫もされている。今シーズンはこのあと9月から11月まで会場を変えて4戦が開催される。クラブライセンス登録が基本だが、1人で登録するシステムやワンデーライセンスの制度があり、レース初心者でもプレノービスクラスにエントリーできる。つまりは誰でもいつでも気軽に参加して楽しめるレースだ。“帰ってきたライダー”は、まずは観戦からというのもいいかもしれない(もちろん入場無料)。伝統あるサンデーレースで、歴史のひとときを刻むライダーの一人となって、モトクロスライフを末永く楽しもう。
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