PW50 140,400円(8月25日発売)

★ヤマハ PW50 車両解説

キッズ向けプレイバイク、PW50が足回り強化で2017年モデルに

低年齢層の子供向けモデルとして開発されたPW50は、空冷2ストローク単気筒49ccエンジンをシンプルなパイプフレームに搭載。スタイルこそミニ・モトクロッサーだが、出力を2.7PS(その後2.5PSになり、現行モデルでは未発表)に抑え、自動遠心式クラッチによるオートマチックミッションと組み合わせて、初めてバイクに乗る低年齢層の子供たちでも充分に扱えるモデルとして誕生した。

1981年モデルとしてアメリカを中心とした海外市場へ投入されると同時に、その可愛らしいスタイルとモトクロッサー、YZのイメージから「YZinger」(ワイジンガー)のニックネームで呼ばれて一躍注目を集めた。国内でも1981年の夏から発売開始されている。

PW50が開発された当時、国内では“ゼロハン”ブーム真っ只中で、多種多様、数多くの50ccモデルが存在していた。その中から“ソフトバイク”と呼ばれていたキャロットやリリックなどに採用されていたシンプルなピストンリードバルブエンジンがベースとして採用され、メインテナンスフリーのシャフトドライブ機構などもそのまま採り入れられた。また、リアショックは“男のためのソフトバイク”タウニーと同様の2本サス仕様として、オフロード走行に対応させている。

PW50登場の翌年、モノクロスリアサスや前14インチ、後12インチのスポークホイール、5.2PS(国内は4.8PS)エンジンなどを採用し、より“ミニ・モトクロッサー”色を強めたPW80が発売された。ちなみにPW50は、3歳から6歳程度、体重25kg以下、PW80は、7歳から10歳程度、体重40kg以下が推奨されている。

この後、PWシリーズはモトクロッサーYZのイメージに合わせてカラー&グラフィックの変遷を続けていくのだが、1984年には唯一といえるマイナーチェンジが行われた。それは、デザイン上のモチーフであるYZシリーズに合わせて、空冷YZのイメージから水冷YZへのイメージチェンジといえるもので、ラジエターカバーを思わせるタンクサイドシュラウドが追加され、タンク、シート(シートレールも短縮)、サイドカバー周りのデザインが一新された。

それ以降はメカニズム、仕様に変更はなく、カラー&グラフィック変更が繰り返されてきた。最近では、2010年7月に発売された2011年モデルで、’11YZシリーズに共通するカラー&グラフィックへの変更、2013年2月には’13YZシリーズと共通するイメージのグラフィックが採用されて2013年モデルに、そして2013年9月には’14年のYZシリーズと共通イメージのグラフィックに変更されて2014年モデルになった。車体色は、’95年のインクブルー、そして’97年のディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)と名前を変えて現在に引き継がれてきてる。2015年モデルとして2014年8月に発売されたモデルでも、タンク側面の「PW」のロゴデザインが変更されたことと、サイドゼッケン(テールまで一体)周りのカラーリングが変更されたのみでメカニズム、諸元に変更無かった。2015年8月のモデルチェンジでも同様で、’16シリーズのYZイメージを取りれたタンクグラフィックが採用された。

今回、このPW50で’84年以来の大幅なマイナーチェンジといえる足回りの強化が行われた。フロントにアルミ製アウターチューブを採用、同時にインナーチューブもφ22.2mmからφ26mmへと拡大、オイルダンパーを左右に装備。リアも、シリンダー、ロッド径をアップし走行性能を向上させている。

2017年モデルのPW50。最新YZシリーズのイメージのグラフィックに。
2017年モデルのPW50。カラーはおなじみ「ディーパープリッシュブルーソリッドE」の1色。

★YAMAHA プレスリリースより (2016年7月20日)

アルミ製アウターチューブ採用など、ロングセラーモデルを仕様変更
キッズ向けのファンバイク「PW50」発売

ヤマハ発動機株式会社は、オートマチックエンジン搭載のキッズ向けファンバイク「PW50」の一部仕様を変更し、2016年8月25日より発売します。

主な変更点は、1)インナーチューブの大径化(φ22.2→φ26)と左右オイルダンパー、アルミ製アウターチューブ採用のフロントサスペンション、2)シリンダー・ロッド径をアップしたリアサスペンション、3)最新オフロードレーサーと共通イメージのカラー&グラフィックなどです。

「PW50」は体重25kg以下の子供向けファンバイクで初代型から35年のロングセラーです。運転操作が容易なオートマチックエンジン、自転車と同じ左右レバー式ハンドブレーキ、ローメンテナンスのシャフトドライブ、軽量ボディと低シート、などが特徴です。

<名称>
「PW50」
<発売日>
2016年8月25日
<メーカー希望小売価格>
140,400円(本体価格130,000 円、消費税10,400円)
<カラーリング>
■ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
<販売計画>
50台(国内、年間)

★主要諸元

車名型式 -
PW50
発売日 2016年8月25日
全長×全幅×全高(m) 1.245×0.610×0.705
軸距(m) 855
最低地上高(m) 0.95
シート高(m) 0.475
車両重量(kg) 41
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) -
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) -
エンジン型式 -
空冷2ストローク単気筒リードバルブ
総排気量(cm3) 49
内径×行程(mm) 40.0×39.2
圧縮比 6.0
最高出力(kW[PS]/rpm) -[-]/-
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) -[-]/-
燃料供給装置形式 キャブレター
始動方式 キック式
点火方式 CDI(コンデンサ放電式)
潤滑油方式 分離給油
潤滑油容量(L) 0.3
燃料タンク容量(L) 2.0
クラッチ形式 湿式遠心シュー
変速機形式 オート
一次/二次減速比 1.909/6.218
キャスター(度) 25°30′
トレール(mm) 50
タイヤサイズ 2.50-10 4PR
2.50-10 4PR
ブレーキ形式 機械式リーディングトレーリング
機械式リーディングトレーリング
懸架方式 テレスコピック式
ユニットスイング
フレーム形式 -

※PW50は、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされます。
 ※保証(クレーム)の対象外製品となります。