YZ250F 777,600円

★ヤマハ YZ250F 車両解説

ヤマハのYZ-F、YZシリーズが2017年モデルに

ヤマハのモトクロッサーシリーズの2017年モデルが登場した。最大の変化はYZ250Fで新スペックエンジンを2016年モデルのYZ450Fと同型のフレームに搭載するなど、大幅な戦力アップが図られたこと。そのYZ450Fの方はフロントと同材質の耐熱鋼のリアディスブレーキが採用された。また、2ストロークのYZシリーズでもYZ250、YZ125ともに大径270mmのフロントブレーキディスクが採用され制動力のアップが図られている。ミニモトクロッサーのYZ85とYZ85LWでは、カラー&グラフィックの一新が行われた。

YZ450F/YZ250Fの4ストローク・モトクロッサー兄弟は、2012年にフルモデルチェンジが行なわれている。この時のモデルの最大の特徴は、新設計フレームの採用だった。縦、横、ねじれの剛性バランスを一新するため、タンクレールをそれまでの2ボックス断面型から、3ボックス断面型へと変更し、リアアーム取り付け部周りの形状、エンジン懸架部分の仕様変更も行った。また、新設計のフレームに合わせて、フロント周りのねじれ剛性のアップも図られた。エンジン面でもピストン周りの軽量化、吸気・排気系の変更などが行われた。

そして’13年モデルでは、このシーズンからMFJ国内競技規則の変更に適合させる新型サイレンサーの採用が行われた。YZ250Fでは、カラーリング面でも新デザイングラフィック採用のフロントカウル・エアスクープ、シャープなイメージを強調するホワイトカラーのリアフェンダー、そして従来はシルバーだったハンドルバーのカラーを精悍なブラックへと変更している。また、YZ450Fでは同様の変更他、F.I.のセッティングが簡単にできる「Power Tuner」も同梱されることになった。

2013年10月には、戦力大幅アップの’14年モデルが登場している。YZ250Fでは、前方吸気、後方排気と、YZ450Fと同じシステムの新エンジンを採用。ループ状に取り巻く新型のエキゾーストパイプや、ニューグラフィックの採用など一目で分かる新型へと変身した。YZ450Fでも、250と同様エンジンをループ状に取り巻く新型のエキゾーストパイプや、新設計のアルミ製バイラテラルビーム・フレームの採用など一目で分かる新型に変身となった。

2014年8月発売の2015年モデルでは、F.I.マッピングの変更と整備性の向上がYZ450F、YZ250Fに共通で行われ、450ではさらにエンジン懸架ブラケット材質・形状変更が行われ、250では前後にニューパターンタイヤが採用されていた。

2015年8月には、戦力をさらにアップさせるビッグマイナーチェンジが行われた。YZ250Fでは、エンジンおよび車体周りの細かな熟成を図ることで競争力をさらにアップ。“リブ配置”構造と呼ばれる新形状の軽量ピストンの採用、最新の熱処理を施し、特に高回転域での信頼性を向上、トルクのリニア感を支えるクランク&バランサーの最適化、この他クラッチ、ミッション系の変更、サイレンサーブラケットの変更による軽量化、YZ450Fと同様φ270mmの大径ディスクブレーキの採用などが行われた。YZ450Fでは、コーナリングのしやすさ、軽量コンパクト、扱いやすく伸びのあるパワーという優れた特徴を継承しつつ、“More Calm and More Easy”をコンセプトに数々の改良が加えられた。

また、このモデルチェンジを機に、YZ250Fにヤマハの創業60周年を記念したカラーモデルが登場した。懐かしい’70年代のAMAモトクロスシーンを彷彿させるイエローに黒のスピードブロックパターンをあしらったデザインだった。

YZ250F。新スペックエンジンを450と共通のフレームに搭載した2017年モデル。
YZ250F。カラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」(ブルー)の1色。
YZ450F。フロントと同様の耐熱鋼リアディスクを採用。
YZ450F。カラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」(ブルー)の1色。
YZ250。φ270㎜の大径フロントブレーキを採用し制動力を向上。
YZ250。カラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」(ブルー)の1色。
YZ125。250同様φ270㎜の大径フロントブレーキを採用し制動力を向上。
YZ125。カラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」(ブルー)の1色。
YZ85。グラフィックイメージを一新。メカニズムに変更なし。
YZ85。カラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」(ブルー)の1色。
YZ85LW。YZ85のフロントを16から19インチに、リアを14インチから17インチとしたラージホイール版。。
YZ85LW。カラーは「ディープパープリッシュブルーソリッドE」(ブルー)の1色。

★YAMAHA プレスリリースより (2016年6月10日)

「YZ250F」はエンジン・車体性能を向上
モトクロッサー「YZシリーズ」2017年モデルを発売

ヤマハ発動機株式会社は、オフロードでの競技用モデル「YZシリーズ」の2017年国内仕様を2016年8月25 日より発売します。

「YZ250F」は、新スペックエンジンを搭載し、2016年「YZ450F」と同型のフレームを採用するなどで戦闘
力アップを図りました。「YZ450F」は一部仕様を変更し、「YZ250」「YZ125」は大径270㎜フロントブレーキを採用し制動力を向上させました。基本性能を受け継ぐ「YZ85LW」「YZ85」はグラフィック一新を図りました。

なお、本製品は「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて、2016年6月10日から12月12日の期間限定で予約の受付を行い販売します。

<名称>
「YZ450F」
<メーカー希望小売価格>
YZ450F 907,200円(本体価格 840,000円/消費税67,200円)
 
<名称>
「YZ250F」
<メーカー希望小売価格>
YZ250F 777,600円(本体価格 720,000円/消費税57,600円)
 
<名称>
「YZ250」
<メーカー希望小売価格>
YZ250 717,120円(本体価格 664,000円/消費税53,120円)
 
<名称>
「YZ125」
<メーカー希望小売価格>
YZ125 615,600円(本体価格 570,000円/消費税45,600円)
 
<名称>
「YZ85LW」
<メーカー希望小売価格>
YZ85LW 378,000円(本体価格 350,000円/消費税28,000円)
 
<名称>
「YZ85」
<メーカー希望小売価格>
YZ85 367,200円(本体価格 340,000円/消費税27,200円)
 
<発売日>
2016年8月25日
 
<カラーリング>
ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
 
<販売計画>
500台(シリーズ合計/国内)
 
※YZシリーズ各モデルは、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされます。
※保証(クレーム)の対象外製品となります。
2017年「YZ250F」主な変更点と特徴

2017年モデルの「YZ250F」は、”The Ultimate YZ’ DNA を継承”をコンセプトに開発しました。徹底した新気フロー追求などで進化させた新スペックエンジンを、2016年「YZ450F」と同一フレームに搭載し、走破性、戦闘力をさらに高めめました。

1)新設計シリンダーヘッド、新カムプロフィール
よりダウンドラフトに近い新気のフローを実現するため新作シリンダーヘッドを採用しました。現行比でより高位置のレイアウトとなる吸気ポート入口と、排気ポートの集合部レイアウトの最適化により、吸排気効率向上と吸気流量アップが可能となりました。吸排カムプロフィールも最適化し、吸排気カムともに最大リフト量をアップさせ、強化バルブスプリングを組み込みバルブシート径も拡大。これらの効果で、優れた低中速性能と、中高速域で群を抜くプリングパワー&パワーフィーリングを両立させています。
また、この新シリンダーヘッドに適合する吸気ファンネルを採用。現行比でショート化し、中高速回転域での吸気抵抗ロスの低減を図り、パワー感と良好なオーバーレブ感に貢献させています。さらにスロットルジョイント部の内壁は、熱伝導率の高いアルミとし燃料霧化を促進、良好な燃焼を引き出しています。
 
2)新作コンロッドと新作エキゾーストパイプ
コンロッドは強度に優れるニッケル・クロモリ鋼を採用しました。また吸気系の新諸元にあわせエキゾーストパイプのミドル形状も緩やかな曲がりとし、パイプ径も拡大し良好な排気脈動を引き出し、フィーリング向上を果たしました。
 
3)ミッション、シフトカムへの新仕様織り込み
5速ミッションは、ピニオン3速、ドライブ3速/2速の歯幅を広げ、ドッグも1・3・5速の形状を最適化しエンジン性能向上に伴う駆動力アップとの最適化を図りました。シフトカムも溝形状を調整、クイックな操作感と節度感を持たせました。さらに熱処理により強度をアップさせたシフトアーム、リターンワイヤー径変更、フットレスト位置変更によるペダル位置最適化、などで滑らかなシフトタッチを可能としました。
 
4)「YZ450F」と同⼀フレームを採用
2016年モデル「YZ450F」と同⼀のアルミ製バイラテラルビーム・フレームを採用しました。フロント・リア側各2個の懸架ブラケットは、材質と形状をミリ単位でチューニングし、優れた操縦性の鍵となっています。
 
5)剛性アップしたフロントフォーク
フロントフォークのアウターチューブは、剛性アップを図りフレームとの最適化を図りました。ショックアブソーバーのセッティングは、前後とも“ギャップ走破時の車体挙動の安定”を照準にセッティング。ギャップ・ブレーキングでの衝撃吸収性と、接地感を向上させています。
 
6)その他、出力特性にあわせた新フィーチャー
・点火マップと燃料噴射マップを刷新(レブリミッター介入フィーリング向上)
・熱処理変更により強度アップを図ったアルミ製クランクケース
・優れたストッピングパワーに貢献、耐熱鋼を採用したリアディスクブレーキ(フロントと同材質)

★主要諸元

車名型式 -
YZ250F〈YZ450F〉
発売日 2016年8月25日
全長×全幅×全高(m) 2.165〈2.180〉×0.825×1.280
軸距(m) 1.475〈1.480〉
最低地上高(m) 0.325〈0.330〉
シート高(m) 0.965
車両重量(kg) 105〈112〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) -(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) -
エンジン型式 -
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 249〈449〉
内径×行程(mm) 77.0×53.6〈97.0×60.8〉
圧縮比 13.5〈12.5〉
最高出力(kW[PS]/rpm) -[-]/-
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) -[-]/-
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 キック式
点火方式 TCI(トランジスタ式)
潤滑油方式 ウェットサンプ
潤滑油容量(L) 0.9〈0.95〉
燃料タンク容量(L) 7.5
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.143〈1.928〉
2速 1.750〈1.533〉
3速 1.444〈1.300〉
4速 1.222〈1.090〉
5速 1.041〈0.952〉
減速比1次/2次 3.352/3.846〈2.608/3.692〉
キャスター(度) 27°5′〈27°15′〉
トレール(mm) 118
タイヤサイズ 80/100-21 51M
120/80-19 63M
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム(リンク式)
フレーム形式 セミダブルクレードル

※〈 〉内はYZ450Fのデータです。
 
 

★主要諸元

車名型式 -
YZ250〈YZ125〉
発売日 2016年8月25日
全長×全幅×全高(m) 2.185〈2.135〉×0.825×1.290〈1.295〉
軸距(m) 1.485〈1.445〉
最低地上高(m) 0.360〈0.365〉
シート高(m) 0.970〈0.975〉
車両重量(kg) 103〈94〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) -(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) -
エンジン型式 -
水冷2ストローク単気筒リードバルブ
総排気量(cm3) 249〈124〉
内径×行程(mm) 66.4×72.0〈54.0×54.5〉
圧縮比 8.9~10.6〈8.6~10.7〉
最高出力(kW[PS]/rpm) -[-]/-
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) -[-]/-
燃料供給装置形式 キャブレター
始動方式 キック式
点火方式 CDI(コンデンサ放電式)
潤滑油方式 混合給油
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 8.0
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式5段〈6段〉リターン
変速比 1速 1.928〈2.384〉
2速 1.533〈1.933〉
3速 1.277〈1.588〉
4速 1.090〈1.352〉
5速 0.952〈1.200〉
6速 -〈1.095〉
減速比1次/2次 3.000/3.571〈3.368/3.692〉
キャスター(度) 27°40′〈26°00′〉
トレール(mm) 122〈109〉
タイヤサイズ 80/100-21 51M
110/90-19 62M〈100/90-19 57M〉
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式(リンク式)
フレーム形式 セミダブルクレードル

※〈 〉内はYZ125のデータです。

★主要諸元

車名型式 -
YZ85〈YZ85LW〉
発売日 2016年8月25日
全長×全幅×全高(m) 1.820〈1.900〉×0.760×1.255〈1.285〉
軸距(m) 1.255〈1.285〉
最低地上高(m) 0.330〈0.360〉
シート高(m) 0.840〈0.875〉
車両重量(kg) 71〈73〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) -(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) -
エンジン型式 -
水冷2ストローク単気筒リードバルブ
総排気量(cm3) 84
内径×行程(mm) 47.5×47.8
圧縮比 8.1
最高出力(kW[PS]/rpm) -[-]/-
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) -[-]/-
燃料供給装置形式 キャブレター
始動方式 キック式
点火方式 CDI(コンデンサ放電式)
潤滑油方式 混合給油
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 5.0
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.454
2速 1.882
3速 1.529
4速 1.294
5速 1.130
6速 1.000
減速比1次/2次 3.611/3.357〈3.611/3.714〉
キャスター(度) 26°20′〈26°00′〉
トレール(mm) 88〈99〉
タイヤサイズ 70/100-17 40M〈70/100-19 42M〉
90/100-14 49M〈90/100-16 52M〉
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 セミダブルクレードル

※〈 〉内はYZ85LWのデータです。