<※以下プレストコーポレーションサイトより>
Multi purpose Sports commuterの称号を引っさげ日本上陸、
新たな歴史を刻むTMAX530。
2000年秋に発表され、1日数百kmの移動も珍しくない欧州に於いて、快適性ばかりでなく従来のスクータータイプの概念を覆す高いスポーツ性能から大きな反響を生んだTMAX。
そのTMAXの新たな進化を遂げた3代目となる「TMAX530」が、いよいよ日本に上陸する。
■530ccの排気量を持つ、新CVTエンジン
水平に配置された並列2気筒、ピストンバランサーを持つ独自のエンジンレイアウトを継承しつつ、新たな進化と熟成を遂げた。
排気量はこれまでの499ccからポア・ストローク68×73mmの530ccに約6%アップとなり、これまでより1,000rpm以上低い回転でトルク、出力とも10%以上の性能を発揮。
バルブリセスなど新設計の軽量アルミ鍛造ピストンと吸気側26mm、排気側22mmの4バルブ構成でスキッシュエリアの最適化を図った新形状のペントルーフ型燃焼室、新しいカムプロフィールにより、燃焼トルクを効果的に絞り出している。
TMAXのユニークな往復ピストンバランサーは、新たに軽量なアルミ製スリーブを採用。さらにバランサーピストンには孔を設けることでポンピングによる馬力ロスを大幅に低減している。
エンジンとともに一層の進化を遂げているのが新設計CVTシステム。開発ポイントはエンジントルクの立ち上がりと変速特性相互のマッチングで、1次と2次シーブの材質と表面処理、ベルトの特性と材質、ベルトの負荷を低減するベルト室冷却システム、変速レシオなど全てを一新。
幅の広がったトルクレンジを効率よく駆動力に活かすよう変速特性の最適化を図り、ゼロ発進加速と実用走行域(40〜90Km/h域での定速走行)からの追い越しでは、飛躍的な加速特性を引き出している。
また湿式クラッチもトルクとパワーの厚みを増した新エンジンに合わせて容量アップする一方、プライマリーシーブ、クランクシャフト、ウェップ、ACMなどによるクランク慣性マスは現行とほぼ同様に設定している。
ほかにも吸気から排気の全行程にわたり新スペックのエンジンに適合させるべく各部の設計を一新。
スロットルポア径を34mmに、エキゾーストパイプ長を延長、サイレンサーの仕様変更、インテークマニホールドをヤマハ初となる樹脂製として軽量化、クランクケース内部壁面に孔を設けるなど圧縮による馬力ロスを低減など細部に至るまで最適化と軽量化が進められ、F.I.セッティングとの相乗効果で優れたドライバビリティとまろやかな走行性を引き出している。
■熟成と革新を織り交ぜた車体廻り
キャスター、トレール等ハンドリング特性のベースとなるディメンションと、前後サスペンションのストローク等のアライメントは従来モデルと同スペックとし、持ち味のスポーティな走行性を継承。
その上でアルミCFダイキャスト製法のアルミ材とアルミ押し出し材を組み合わせフレームは、現行ユニットを継承しつつ530ccCVTの特徴を効果的に引き出すため剛性バランスを最適化。エンジン懸架部とラジエターを懸架するスチール製クロスメンバーの肉厚と締め付け剛性を見直している。
またスポーツ感溢れるハンドリングと躍動的な外観を実現するため、左右別体アルミダイキャスト製スイングアームを採用。従来の2段掛けチェーン内蔵アームと比較して約4kgとの飛躍的な軽量化となって、約1%の前輪分布荷重アップにも貢献。
幅広い走行環境に対して狙ったラインをトレースしやすい走行性能と軽さと落ち着きをバランスさせたハンドリングにも大きく貢献している。
なおアームエンド部のチェーンテンショナーは、スーパースポーツと同構造として剛性バランスを最適化、シャフトを支えるカラーにもアルミを採用している。
2次駆動にはダイレクト感をさらに引き出すため、市販コミューターとしては初装備であるベルトドライブ方式を新たに採用した。
たわみ量(遊び)の殆どないベルトドライブ駆動は、スロットル操作に対しリニアに駆動力を引き出すことができるので、より高いマン・マシン一体の走行フィーリングに貢献している。ベルト素材には張力・弾性特性・対衝撃性、耐蝕性に優れた軽量アラミド系繊維を用いて、新スイングアームとともにバネ下重量低減とマス集中化にも貢献している。
ブレーキシステムは優れた制動力とともに制動時の優れた操作フィーリングを実現するため、フロントにはダブルディスクにモノブロック4ポットキャリパーの組み合わせ、そしてリヤには大径282mmディスクローターに整備性の良いピンスライド式油圧シングルポットキャリパーを組み合わせた。
またリヤブレーキとは別系統でリヤブレーキロックとしてメカニカルな印象をもつデザインの機械式1ポットキャリパーを設定している。
|