XP500A TMAX(TMAX530 ABS)/XP500A TAMX(TMAX530 ABS IRON MAX)1,058,400円/1,090,800円(1月26日発売)

★ヤマハ XP500A TMAX(TMAX530 ABS)/XP500A TAMX(TMAX530 ABS IRON MAX) 車両解説

新色追加やゴールドエンブレムの採用などでTMAX530が2016年モデルに

スタイルはスクーターに似ていながら、走行性能はスポーツモデル、というユニークな乗り物「TMAX」が国内市場にも導入されて14年(2001年8月に国内発売開始)が過ぎた。その後、他社からも“オートマチック・スポーツモデル”が登場するなど、スポーツモデルに対するオートマチック化は徐々に広まってきているが、それにしてもこの10数年で劇的な環境変化があったかと言えば、残念ながら未だあくまで独自のモデル、バリエーション的なものとしてしか認知されていないというのが現状だろう。ホンダのDCT車の登場でも、かつてクルマの世界で起こったオートマチック化への雪崩現象が起こってきているとは、まだまだ言えない。

そんな世間の情勢はともかく、この10余年でTMAXは熱烈なファンを着実に増やしてきたのは事実。オートマチックがどうのこうのではなく、TMAXの「スタイル」、「走り」そのものが支持されてきた証だ。支持されていればこその10余年。海外では2000年の12月から発売開始。2004年9月に初のモデルチェンジを受け、F.I.(フューエルインジェクション)化や、φ41mmフロントフォーク、ラジアルタイヤなどを新たに装備。2005年9月には、特別カラーや、ツートーンシートなどの“スポーティ・ハイクラス”をイメージしたSPECIALモデル発売。2006年2月、2007年2月には、それぞれカラーリング変更によるイヤーモデル。

さらに2008年7月発売(海外では2007年9月のパリショーでデビュー、2007年10月から発売)のモデルでは、ついに新設計フレームを採用、前後15インチ化、そしてキープコンセプトながらもデザイン一新などで“走りのパフォーマンス”と“クオリティ感”をより向上させた新型に発展している。2009年11月には、TMAXの誕生10周年を記念した「TMAX 10th Annversary WHITEMAX」を発売。専用のホワイトカラーのボディに、コクピットへのカーボン柄水圧転写パーツの織り込み、ツートーンカラーホイール、ツートーンシート、専用エンブレムの採用などが行われたモデルだった。

最近では、2010年8月に新色のハイテックシルバーが追加され、2011年4月には車両用車体制振ダンパー“パフォーマンスダンパー”を海外でのオプション部品として設定。2011年7月には、ヤマハのロードレース世界選手権参戦50周年を記念した「TMAX WGP50thAnniversary Edition」を発売。おなじみのヤマハのレーシングイメージといえるスピードグラフィック外装、記念エンブレムなどを採用した限定仕様が発売されている。ちなみにこの年のロードレース世界選手権、6月25日のオランダGPと7月24日のアメリカGPでは、懐かしいスピードグラフィック外装が与えられた特別カラーのYZR-M1も走っている。

そして2012年の秋、フレームから前後サスに至るまで、すべてに渡って見直された新型TMAXが海外でデビューした。何から何まで新しい、しかし“オートマチック・スポーツモデル”というTMAXのコンセプトにはいささかも揺るぎなく、時代に合わせた各部の改良が行われた。で、当然国内のファンも新型の発売を期待したのだが、残念ながらしばしおあずけだった。国内向けには500版の継続モデルとなるXP500 TMAXがリリースされていた。

この新型TMAXは、2009年11月に発売されて人気を呼んだ“WHITEMAX”を彷彿させるモデルで、白の車体色に(黒ベースもラインアップ)ツートーンシートやシルバーアルマイトのブレーキキャリパーキャップ、ブロンズカラーのメーターパネルとホワイトLEDメーター、リム部を切削加工しツートーンカラー化した前後ホイールなどを採用していた。海外仕様と国内仕様の違いが分かりやすいように、海外仕様はTMAX530と排気量を付けて呼び分けられることになった。

その待望の新型TMAX、TMAX530が国内でも発売されたのは2013年6月。半年遅れながら国内のユーザーも新型に乗れるようになった。2001年の初代、2004年の2代目、2008年の3代目、そして2012年の新型TMAX530と、4代目にわたって人気を得てきたTMAXは、スポーツモデルのオートマチック化がどのようになろうとも、今後もさらに“TMAXワールド”を広げて行くことだろう。

2014年1月には、本体のTMAX530シリーズに変更はなく、新たに“ヨーロピアン・ダンディズム”をコンセプトにしたスペシャル・カラーモデル“BRONZE MAX(ブロンズ マックス)”がラインアップしている。

2015年1月のマイナーチェンジでは、LEDヘッドライトと新形状のフロントカウル、倒立式フロントフォーク、そしてスマートキーシステムに12VのDCアウトレットが装備されるなどの変更が行われた。また、同時に“ブロンズマックス”のラインナップと同様、スウェード調シート表皮やピンストライプ入りの前後ホイール、クロノウォッチイメージの専用メーター、アルミ製フットプレートなどが採用された上級機種の“IRON MAX(アイアン マックス)”が登場している。発売はノーマルのTMAX530 ABSが2015年1月、TMAX530 ABS IRON MAXは2015年2月だった。

2016年モデルとなる今回は、TMAX530 ABSでは新色の「マットライトグレーメタリック3(マットシルバー)が追加されたのみ。TMAX530 ABS IRON MAXでは基本色は継続し、ホイールとエンブレムもゴールドとしてグレードアップを図っている。

XP500A TMAX(TMAX530 ABS)。「マットライトグレーメタリック3(新色:マットシルバー)」。
XP500A TMAX(TMAX530 ABS)。「ブルーイッシュホワイトカクテル1(ホワイト)」。
XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)は「ダークグレーメタリックS(ダークグレー)」の1色。
XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)。ホイールとエンブレムをゴールドに。

★YAMAHA プレスリリースより (2016年1月12日)

軽快感とクオリティ感を兼ねた“マットシルバー”を追加
「TMAX530」シリーズ2016年モデル発売

ヤマハ発動機株式会社は、国内外で高い人気を得ている「TMAX530」シリーズの2016年モデルを2016年1月26日より発売します。

2016年モデルの「TMAX530 ABS IRON MAX(アイアン マックス)」は、基本色を継続しゴールドホイールを新たに採用、エンブレムもゴールドとして上質感を印象づけました。スエード調シート表皮、クロノウォッチイメージの専用メーター、アルミ製フットプレート等は継続採用しています。標準モデルの「TMAX530 ABS」には軽快感とクオリティ感を備える新色「マットライトグレーメタリック3」(マットシルバー)を追加しました。

<名称>
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS)」
・マットライトグレーメタリック3(マットシルバー)
・ブルーイッシュホワイトカクテル1(ホワイト)
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)」
・ダークグレーメタリックS(ダークグレー)
 
<発売日>
2016年1月26日
 
<メーカー希望小売価格>
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS)」1,058,400円(本体価格 980,000円、消費税78,400円)
「XP500A TMAX(TMAX530 ABS IRON MAX)」1,090,800円(本体価格1,010,000円、消費税80,800円)
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
 
<販売計画>
700台(シリーズ合計/年間/国内)