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いよいよスタートした「2015EICMA/ミラノショー」。11月17~18日がプレスデー、19~22日が一般公開となります。昨年は34カ国から1,053の出展があり、期間中62万人を超える来場者を集めました。今年はそれ以上になるのではないかと予想されています。
■取材レポート:河野正士

 そしてプレスデーの前日、EICMAウィークの月曜日は、ドゥカティとヤマハがEICMA会場とは別会場のミラノ市中心部で盛大にプレスカンファレンスを開催するのが恒例。今年も両社は劇場やイベントスペースを貸し切り多くのニューモデルを発表。加えて、今年はホンダが中心から少し離れた場所にあるイベントスペースでカンファレンスを行いました。 
 EICMA会場以外で行われるカンファレンスは、ショー会場のブース以上にメーカーの世界観を演出しやすく、また多くのメディア関係者を収容することが出来ます。しかしそのプレゼンテーション開始時刻(ドゥカティ:16時、ホンダ:19時、ヤマハ:21時)に合わせて地下鉄&徒歩で移動するのはなかなか大変。タクシーを使えば良いのですが……また近年、これらプレスカンファレンスをライブストリーミング、いわゆるインターネットの生配信をしていて、そのカメラアングルを優先した会場セッティングになっているのです。カメラを持ってウロウロする自分たちメディアは、実に撮影&取材がしづらい。世界中が注目するニューモデルは、このページを読んで頂いている皆様のためのモノですから、生配信を通じてカンファレンスの様子が、広く&早く&多くの人に伝わるのはとても良いことなのですが、これをネタに年越し用の餅を買おうとしている自分にとっては、なかなか大変な時代になってきたなぁとパンツの紐を締め直さにゃならん、と感じたのでした。あれ、確か去年もそんなことを感じて、どこかにそんなネタを書いたような……。
 
 前置きがすっかり長くなってスミマセン。とはいえ月曜日のカンファレンスは移動時間が長く、カンファレンス後に発表されたニューモデルをじっくり撮影することが出来なかったため、3メーカーのカンファレンスの様子をさらっとご紹介します。いや、それで勘弁してください。
 

 
■ドゥカティ
スクランブラーの400cc版「SCRAMBLER Sixty2」を始め一挙に9台をお披露目!

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モンテ・ナポレオーネ通りと並び、ミラノの有名なショッピングストリートであるブエノス・アイレス通りにあるエルフォ・プッチーニ劇場で行われたドゥカティのカンファレンスには多くのプレス関係者がやってきた。                   

 昨年同様、ミラノのショッピングストリート/ブエノス・アイレス通りにある“エルフォ・プッチーニ劇場”でドゥカティの2016モデルの発表が行われました。
 発表車両は、なんと9台です!! その内訳はスクランブラーの400cc版「SCRAMBLER Sixty2/スクランブラー・シックスティ2」、同じくスクランブラーのハイパフォーマンスバージョン「SCRAMBLER FLAT TRACK Pro/スクランブラー・フラットトラック・プロ」、937ccテスタストレッタエンジンを搭載した「HYPERMOTARD 939/ハイパーモタード939」、それにオーリンズ製サスとマルケジーニ製ホイールなどを装着した「HYPERMOTARD 939SP/ハイパーモタード939」、そのハイパーモタードをベースにツーリングバッグを装着しポジションが変更された「HYPERSTRADA939/ハイパーストラーダ939」、955ccスーパークワドロエンジンを採用し外観もディテールもアップグレードした「959PANIGALE/959パニガーレ」、ムルティストラーダ1200Sをベースにオーリンズ製サスとテルミニョーニ製サイレンサー、カーボンスクリーンなどを採用した「MULTISTRADA1200PikesPeak/ムルティストラーダ1200パイクスピーク」、ムルティストラーダをベースにフロント19インチ/リア17インチ化に加え両持ちスイングアームなどを採用、プロモーションビデオではモトクロスコースなんかも走っちゃってた「MULTISTRADA1200ENDURO/ムルティストラーダ1200エンデューロ」、そして最後は“ロースピード・エキサイトメント”を謳った「XDIAVEL/エックスディアベル」。個人的には、最近二輪業界で頻繁に耳にする“ライフスタイル”へのドゥカティ的解釈が見事に表現されていた「XDIAVEL」が興味深かったです。
 
 また会場には「SCRAMBLER FLAT TRACK Pro」にトロイ・ベイリスが、「HYPERMOTARD 939」シリーズに乗ってアンドレア・ドビツィオーゾ&アンドレア・イアンノーネが、「959PANIGALE」に乗ってダビデ・ジュリアーノが登場するなど、レーシングライダーを起用したドゥカティらしい演出が印象的でした。
 

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ステージにはHYPERMOTARD 939シリーズに乗ってMOTOGPライダーのアンドレア・ドビツィオーゾ&アンドレア・イアンノーネも。 959パニガーレは、955ccスーパークワドロエンジンを採用し外観もディテールもアップグレード。
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ムルティストラーダ1200エンデューロのPVでは、モトクロスコースを走るシーンもあった。 世界的大ヒットのスクランブラーの400cc版であるスクランブラー・シックスティ2。
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スクランブラー・フラットトラック・プロのプレゼンテーションにはドゥカティを駆り世界スーパーバイク選手権で3度のチャンピオンを獲得したトロイ・ベイリスが登場した。 エックスディアベル=XDIAVELは“ロースピード・エキサイトメント”を謳う。

 
■ホンダ
「シティ・アドベンチャー・コンセプト」が突然発表された。

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ホンダのカンファレンスは、新車だけではなく、2016年のモータースポーツ発表も同時に行われた。                    

 ドゥカティのカンファレンスが行われた最寄り駅から電車で約30分の場所にある“スパツィオ・ダヴビデ・カンパーリ”というイベントスペースが、ホンダのプレスカンファレンスの舞台。そこで8台のニューモデル&コンセプトモデルが発表されました。この時点で、ドゥカティと合わせ17台のニューモデルが目の前を通り過ぎていき、メモが追いついていません……
 
 まずは欧州のA2ライセンス(排気量無制限/最高出力35kW未満/18歳以上)に向けたCB500シリーズ/ネイキッドの「CB500F」、スポーティな「CBR500R」、クロスオーバースタイルの「CB500X」、NCプラットフォームを使用しDCTをアップグレードした/スポーティな「NC750S」、クロスオーバースタイルの「NC750X」、そして「INTEGRA/インテグラ」、市販仕様の「CRF1000L Africa Twin/アフリカツイン」、そして全くノーマークだった「City Adventure concept/シティアドベンチャー・コンセプト」です。「City Adventure concept」は詳しい情報が無いのですが、NCプラットフォームを使っているのではないかと想像します。
 
 またHRCの発表もあり、2016シーズンを戦うMotoGP、世界トライアル選手権、モトクロス世界選手権、ダカールラリーなどのライダーが一堂に会しました。
 

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東京モーターショーでも展示されたNC750X。 欧州のA2ライセンス(排気量無制限/最高出力35kW未満/18歳以上)に向けたCBシリーズの人気モデルCBR500R。
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先にイメージ写真が公開されていたINTEGRAがステージに。 CB500シリーズのネイキッド・CB500F。
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共通プラットフォームを使用しDCTをアップグレードしたNC750S。 2016年のモータースポーツ体制発表も行われた。マルケスやペドロサ、そして藤波貴久選手も参加。年明け早々にスタートするダカール・ラリーへの意気込みも表明。
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事前情報もなくいきなり登場したCity Adventure concept/シティアドベンチャー・コンセプト。詳細はまだ不明です。

 
■ヤマハ
「XSR900」にロッシが、「MT-10」にロレンソが乗って登場!

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テーマは“NEXT LEVEL”──ヤマハ社長・柳 弘之氏のプレゼンテーションから始まり、約90分に及ぶカンファレンスだった。                   

 ホンダの会場から電車で約40分の場所にある“ラ・ペロータ”というイベントスペースでヤマハのカンファレンスが行われました。本日のトリと言うこともあり柳社長によるスピーチを含む90分間を超える長丁場となりました。しかも写真撮影希望者はステージに近いアリーナ席には入れず、遠く離れた場所からの撮影となりました。はい、言い訳です。
 
 日本で言うところの“YZ450FX”である「WR450F」とダカールラリーに出場する「WR450F RALLY」というオフロードモデルのほか、発表されたストリートモデルは3台。日本ではすでに発表になっている「MT-03」、そしてエンジンもフレームも2015年型YZF-R1をベースにしている「MT-10」、最後はMT-09をベースとして欧州ではすでに発表されているネオクラシック“XSR700”の兄弟モデルといえる「XSR900」です。「MT-10」にしても「XSR900」にしても、そのベース車は既存モデルではありますが、ここまでトランスフォームさせた開発陣の気合い、そして乗り味がとても気になります。また発表された市販モデル3台が、欧州でヤマハが展開するプロモーション“The Dark Side Japan”シリーズから生まれてきたモノだったことがとても興味深かったですね。MTシリーズに代表される(そこから派生した)各モデルが、今後のヤマハを担っていくのかなぁ、と。
 
 最後には「XSR900」にバレンティーノ・ロッシが、「MT-10」にホルヘ・ロレンソが乗って登場。それまで長いカンファレンスにバテ気味だったメディア陣は一斉に立ち上がり、そりゃあもうお祭り騒ぎです(自分も含む)。
 
 駆け足でしたが、初回はこれにて終了。引き続き、がんばります。
 
(現地レポート:河野正士)

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バレンティーノ・ロッシがXSR900に乗り、ホルヘ・ロレンソがMT-10に乗りステージ登場。大盛り上がりだったのは言うまでもありません。 MT-10はエンジンもフレームも2015年型YZF-R1をベースにしている。
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ネオクラシック路線のXSR900。 欧州では“The Dark Side Japan”シリーズとしてプロモーションを展開するという、その中の1台であるMT-03。


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