2015年10月21日
■第44回東京モーターショーに合わせて2016カワサキ海外モデル情報
第44回東京モーターショーを前にカワサキの2016海外モデルの画像と一部情報が届いているのでダイジェストで紹介しておこう。
目標はだだひとつ「サーキット最速!」
カワサキの頂上スポーツ、ZX-10Rの2016年モデルが登場した。モデルチェンジの狙いは「サーキット最速!」。まずはエンジン。147.1KW(200PS)を発生する4気筒エンジンは、ユーロ4排出ガス規制に対応しながらも最高出力を維持した。吸気ポート形状を変更し、排気ポートを大径化したシリンダーヘッドの採用、カムプロフィール、燃焼室形状も変更している。電子制御スロットルバルブの採用により緻密な吸気制御行わせているのも特徴だ。
コーナー立ち上がりでの加速強化に、低中速回転域の出力向上、エアクリーナボックスの大型化、そしてギアレシオの変更、クランクシャフトの慣性モーメント低減などが行われ、エンジンレスポンス自体も向上させている。ちなみに慣性モーメントは約20%軽減しているという。
フレーム周りでは、ヘッドパイプ位置を変更している(ライダー側に7.5mm近づけている)という。車重配分をフロント寄りにし、フロントタイヤの接地感を向上させ、コーナーでの安定感も高めている。リアスイングアームも重量増を最小限に抑えながら、側面の強度をアップ、ねじり剛性を向上。スイングアーム全長も15.8mm延長し、コーナリング時の安定性を高めることに寄与しているという。
このように2016年モデルはまさに熟成イヤーとしてより実戦的な改良がメインに行われたため、外観上は従来モデルと変わらない印象を受けてしまうが、実際にはフロント回りは一新されたといっていいだろう。新形状のフェアリングは、ライダーに当たる風を軽減し、コーナー進入時のライディングポジション変更を容易にしている。
また外観で目を引くのは耐熱チタン合金製となったエキゾーストパイプと、これまたチタン合金製となったサイレンサーの存在などがあげられる。
●Z800 ABS(ZR800D)※欧州一般仕様