2018年3月15日

人気のPCXシリーズがキープコンセプトのフルモデルチェンジ

PCX/PCX150/PCX150 ABS 342,360円/373,680円/395,280円(4月6日/4月20日/4月20日発売)

2010年の3月から国内でも発売が開始された“グローバルスクーター”PCXシリーズ。タイホンダで生産され(現在はベトナム)、アセアン諸国をはじめとして、ヨーロッパ、アメリカなど世界各地へ展開する新世代のスクーターだ。「クラスを超えた質感の高さと先進スタイリング」「高い動力性能と環境性能の両立」「スクーターに求められる快適さと使い勝手の良さ」をキーワードに、ワンランク上の125㏄クーターとして開発された。PCX150は、PCXの登場から2年後の2012年4月に発売され、PCXをベースに“eSP(enhanced Smart Power)”の152cc版エンジンを搭載。日本国内では高速道路の利用も可能とし、余裕の二人乗りを実現する動力性能が与えられたモデルとして登場している。

2016年4月にはこのPCXシリーズに、スポーティーなイメージの特別カラーが採用された受注期間限定モデル(2016年4月21日から7月31日まで)が発売されている。白か黒の車体色をベースに、それぞれフロントカバーからボディカバー、グラブレールにかけて赤のストライプを配し、さらにシートのステッチ、リアサススプリング、ボディカバー側面の立体エンブレムなどに赤でアクセントをつけていた。

2017年2月には、PCXとPCX150ともにカラー設定の変更の他、ロアカバーにシルバー、ボディカバーにストライプ、シートにはレッドのステッチを採用するなどのアップグレードが行なわれたツートーンカラーモデルをラインナップに加えている。

今回、登場以来初のフルモデルチェンジが行われたのだが、外観上ではPCXのオーナーでないと気がつかないくらい“キープコンセプト”の変更と言えそうで、最大の変更点はフロントの顔回り。ヘッドライトからウインカーへ繋がる“目”がよりシャープになったのだが、新旧を並べてみて初めてそれと気が付くほどPCXらしさは引き継がれている。きちんと比較すれば、どこをとってもデザインは新しくなっているという、まさにキープコンセプトのお手本のようなデザインだ。

メカニズム面でも各部の熟成が着々と進められている。エンジンでは耐久性と静粛性、そして燃費性能を向上させるべくeSPの仕様を変更。フレームは新設計のダブルクレードルタイプへと変更されるなど、外見からは想像できない進化、熟成が行われているといっていいだろう。人気モデルにあっては、変化のための変化は必要なし。
 

2180315-pcx_001H.jpg

PCX。カラーは全タイプ共通の4色。「キャンディラスターレッド」。

2180315-pcx_005H.jpg

PCX。「ブライトブロンズメタリック」。

2180315-pcx150_ABS_009H.jpg

PCX150。「パールジャスミンホワイト」。

2180315-pcx150_ABS_008H.jpg

PCX150。「ポセイドンブラックメタリック」。


 

★HONDA ニュースリリースより (2018年3月15日)

「PCX」と「PCX150」をフルモデルチェンジし発売

Hondaは、スタイリッシュな外観と環境性能に優れたエンジンなどで好評を得ているスクーター「PCX」と「PCX150」をフルモデルチェンジし、PCXを4月6日(金)に、PCX150 は4月20日(金)に発売します。

スタイリングは、フロントからリアまで連続的に変化する曲面で構成した“流麗で伸びやか”なデザインとすることで、PCXの先進性と上質感をより強調した外観に⼀新しました。

エンジンは、耐久性と静粛性、燃費性能に優れたスクーター用グローバルエンジン「eSP(イーエスピー)」※1の一部仕様を変更し熟成を図ることで、優れた燃費性能と中・高回転域の出力向上を両立。なお、停車時の燃料消費、騒御、排出ガスを抑止するアイドリングストップ・システムも継続して採用しています。

車体・足回りは、フレームをダブルクレードル構造に変更し剛性を高めるとともに、前後ホイールの軽量化とタイヤのサイズ変更によるワイド化を図ったほか、リアサスペンションのストローク量を増加させるなど、より快適な乗り心地と軽快な操縦性を実現。また、PCX150には、フロントのみが作動するABS(アンチロックブレーキシステム)をタイプ設定しています。

装備面では、より便利にエンジンの始動ができる「Honda SMART Keyシステム」を新たに採用するなど、さらなる使い勝手の向上を図っています。

※1 enhanced(強化された、価値を高める)Smart(洗練された、精密で高感度な)Power(動力、エンジン)の略で、低燃費技術やACGスターターなどの先進技術を採用し、環境性能と動力性能を高めたスクーター用エンジンの総称です
 

●販売計画台数(国内・年間)
 PCX            15,000台
 PCX150/PCX150<ABS> 合計 6,000台
 
●メーカー希望小売価格
 PCX      342,360円(消費税抜き本体価格 317,000円)
 PCX150     373,680円(消費税抜き本体価格 346,000円)
 PCX150<ABS> 395,280円(消費税抜き本体価格 366,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません

 

=主な特徴=
●「美しさと⼒強さ」をコンセプトに、先進性と上質感を追求したスタイリング
流麗で伸びやかなフォルムを基調に、フロントからリアまで連続的に変化のあるボディー曲面で構成。省電力に寄与するLEDを採用した新デザインの灯火器類と相まって、先進性と上質感をさらに高めたスタイリングとしています。カラーバリエーションは、上質な装いを表現した「キャンディラスターレッド」、精悍で落ち着きある印象の「ポセイドンブラックメタリック」、クリーンで上品な印象の「パールジャスミンホワイト」、上品さと落ち着きを表現した「ブライトブロンズメタリック」の4色を全タイプに設定しています。
 
●高い動力性能と環境性能を両立させたパワーユニット
燃費の良さや扱いやすく力強い出⼒特性などで好評の、軽量・コンパクトな水冷・4ストローク・単気筒エンジン「eSP」の⼀部仕様を変更し進化させています。
さらなる快適な走行を目指し、エアクリーナーおよびエキゾーストマフラーの形状・内部構造を見直すなど高回転域における出力向上を実現するとともに、ドライブフェイスとドリブンフェイスの形状を大型化し変速比の幅を拡大することで、低速域の加速力と中高速域での伸びのある走りを両立させています。
 
●快適な走行に配慮した車体・足回り
フレーム構造を従来モデルのアンダーボーン構造からダブルクレードル構造へ変更し、フレーム剛性を高めるとともに、フロントカバーのステー部を鉄製から樹脂製とすることで軽量化を図ったほか、サイズ変更によるワイド化で剛性を高めたタイヤと、新設計により軽量化した前後ホイールの採用で軽快感あるハンドリングを実現。また、リアサスペンションのエンジン側取り付け部を後部下方へ変更し、サスペンションのストローク量を増やしたほか、シート形状を変更するなど、各部の見直しを図ることで、より快適で軽快な走行を実現しています。
 
●使い勝手を考慮した充実の装備
・Honda SMART Keyシステムを新たに採用。スマートキーを携帯して車両に接近することで、衣類のポケットなどからスマートキー自体を取り出すことなく、メインスイッチノブの解施錠を可能とし利便性を向上。
時計、平均燃費計などを装備したデジタルメーターを採用。
フロントパネル左側のインナーボックスには、500mlのペットボトルが収納可能な容量を確保するとともに、携帯端末などの充電ができるアクセサリーソケットを装備。
 
●PCX150/PCX150<ABS>の専用装備備
・ETC車載器、アンテナの簡単な取り付けを考慮した専用設計。
・PCX150には、フロントのみが作動するABSを採用した、PCX150<ABS>をタイプ設定。

 

★主要諸元

車名型式 2BJ-JF81〈2BK-KF30〉
PCX〈PCX150、PCX150<ABS>〉
発売日 2018年4月6日〈4月20日〉
全長×全幅×全高(m) 1.925×0.745×1.105
軸距(m) 1.315
最低地上高(m) 0.137
シート高(m) 0.764
車両重量(kg) 130〈131〉
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※2 54.6〈52.9〉(国交省届出値 定地燃費値※3 60km/h 2名乗車時)
50.7〈46.0〉(WMTCモード値 クラス1〈クラス2.1〉※4 1名乗車時)
登坂能力(tanθ)
最小回転半径(m) 1.9
エンジン型式 JF81E〈KF30E〉
水冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 124〈149〉
内径×行程(mm) 52.4×57.9〈57.3×57.9〉
圧縮比 11.0〈10.6〉
最高出力(kW[PS]/rpm) 9.0[12]〈11[15]〉/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 12[1.2]〈14.0[1.4]〉/5,000〈6,500〉
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスター式バッテリー点火
潤滑油方式 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L)
燃料タンク容量(L) 8.0
クラッチ形式 乾式多板シュー式
変速機形式 無段変速式(Vマチック)
変速比
キャスター(度)
トレール(mm)
タイヤサイズ 100/80-14M/C 48P
120/70-14M/C 55P
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
機械式リーディングトレーリング
懸架方式 テレスコピック式
ユニットスイング式
フレーム形式 ダブルクレードル

■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
 ■製造事業者/Honda Vietnam Co., Ltd. 製造国/ベトナム 輸入事業者/本田技研工業株式会社
 ※2 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
 ※3 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
 ※4 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます