2018年3月9日
MT-07 ABSがより“MT”らしさを求めてマイナーチェンジ
MT-07 ABS 777,600円(4月10日発売)
2014年4月、“MT”の名称が冠せられたニューモデル“MT-09”が発売された。新世代の“MT”は水冷3気筒、846cm3、DOHC4バルブ、F.I.エンジンを搭載する「ネイキッドとスーパーモタードの異種交配造形による個性的なデザインを持つ」マシンだった。しかもそのエンジンは、MotoGPマシン“YZR-M1”のヒューマンフレンドリーなハイテク技術、クロスプレーン・コンセプトにも基づいて開発されていた。
そして、2014年8月、MT-09の弟分といえるMT-07シリーズが発売された。3気筒、846cm3のMT-09に対して、MT-07は、689cm3の排気量を持つ水冷直列2気筒エンジンを搭載する“スポーツパッション&スマート”をコンセプトとしたモデルだった。2気筒と3気筒という違いはあるが、クロスプレーン・コンセプトの設計思想により開発されたエンジンなど、MT-09との共通項は多い。日常の使用領域でパワフルながら扱いやすいエンジンを、軽量、コンパクトでスタイリッシュな車体に搭載する、というモデルだった。
2015年3月には初のマイナーチェンジが行われ、MT-07シリーズの中でもアップグレードモデルといえるABSを標準装備するMT-07 ABSに新色が設定された。ヤマハのレーシングスピリットを象徴する「レースブルー」をカラーリングに織り込んだモデルで、マットシルバーの車体をベースに、ホイールとフレームにレースブルーをアクセントとして採用していた。
翌2016年6月には、2016年モデルが登場。MT-07とMT-07 ABSに共通の新色「ディープレッドメタリックK(レッド)」が設定され、MT-07Aではさらにタンクにグラフィックが与えられた「マットシルバー1(マットシルバー)」もラインナップされた。「ブルーイッシュホワイトカクテル1(ホワイト)」と「マットグレーメタリック3(マットグレー)」の2色は継続設定となった。
2017年2月には、カラーリングが変更されて2017年モデルとなった。MT-07では「ブルーイッシュホワイトパール1」と「マットダークグレーメタリック6」2色の新色を採用。MT-07 ABSでは「ブルーイッシュグレーソリッド4」と「ディープパープリッシュブルーメタリックC」の2色の新色を採用するとともに、さらに「ブルーイッシュグレーソリッド4」では「アシッドイエロー」という目を惹く黄色のホイールカラーも採用された。
今回、2018年モデル登場にあたっては、カラー設定の変更だけではなく、「よりMTシリーズらしい進化”をコンセプトに各部の見直しが行われている。具体的には、前後サスのバネ定数と減衰力のバランスを図り、ライダーの操作に対してよりリニアに反応するセッティングとしたこと、シート設計を見直し、ライディングポジションの自由度を高めるとともに、長時間の乗車でも疲労を低減、そして吸排気の流れや“塊感”を強調し、より力強さを感じさせるスタイリングとしたこと、の3点があげられる。
★YAMAHA プレスリリースより (2018年3月9日)
走行性能に磨きをかけ、より“MTシリーズ”らしいスタイリングへ進化
ロードスポーツ「MT-07 ABS」2018年モデルを発売
ヤマハ発動機株式会社は、水冷・4ストローク・直列2気筒DOHC・688cm3・270度クランクエンジンを搭載し、独創的なスタイルで人気の「MT-07 ABS」をマイナーチェンジし、4月10日より発売します。
今回のマイナーチェンジは、“よりMT シリーズらしい進化”をコンセプトに開発しました。“MT シリーズ”のDNAをキープしながら、ライダーの操作に対し優れたパフォーマンスを発揮する走行性能にさらに磨きをかけ、より“MTシリーズ”らしいスタイリングへの進化を行いました。主な特徴は、1)バネ定数と減衰力のバランス調整を図り、ライダーの操作に対して、よりリニアに反応する前後サスペンションの装備、2)ライディングポジションの自由度を高め、長時間乗車時の疲労を低減する新設計シートの採用、3)吸排気の流れや“塊感”を強調し、より力強さを感じさせるスタイリングなどです。
カラーリングは、ヤマハスポーツイメージを象徴するブルーにブラックを組み合わせ、スポーティながらシリアスな印象を与える「ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)」、質感を感じるマットグレーをベースに、イエローのアクセントカラーにより、軽快な印象を与える「マットグレーメタリック3(マットグレー)」、マットダークカラーで統一し、凄みを表現した「マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)」の3色設定です。
- <名称>
- 「MT-07 ABS」
- <発売日>
- 2018年4月10日
- <メーカー希望小売価格>
- 「MT-07 ABS」 777,600円(本体価格720,000円/消費税57,600円)
- ※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
- <販売計画>
- 1,000台(年間、国内)
- <カラーリング>
- ・ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)
- ・マットグレーメタリック3(マットグレー)
- ・マットダークグレーメタリック6(マットダークグレー)
- 「MT-07 ABS」フィーチャーマップ(新規フィーチャー)
- ・新デザインの外装パーツ類
- ・引き締まった印象を与えるブラックカラーのハンドルバー
- ・吸気の取り込みを強調する新デザインエアスクープ
- ・質感を向上したヘッドランプ
- ・スポーティな印象を与えるウィングパーツ
- ・新形状フロントフェンダー
- ・バネ定数と減衰力」を高めに変更しよりスポーティ走行に呼応するフロントサスペンション
- ・快適性とライダーの自由度を高めた新型シート(着座面積約30%拡大)
- ・レイヤード構造のテールカウル
- ・新レンズ形状のコンパクトなテールランプ
- ・伸び側減衰調整を追加しバネ定数を高めに設定した新リアサスペンション
- ・塊感を印象づけるブラックアウトしたステップブラケット/シフトロッド
★主要諸元
車名型式 | 2BL-RM19J | |
---|---|---|
MT-07 ABS | ||
発売日 | 2018年4月10日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.085×0.745×1.090 | |
軸距(m) | 1.400 | |
最低地上高(m) | 0.140 | |
シート高(m) | 0.805 | |
車両重量(kg) | 183 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 38.4(国交省届出値 定地燃費値※2 60km/h 2名乗車時) | |
23.9(WMTCモード値※3 クラス3 サブクラス3-2 1名乗車時) | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | – | |
エンジン型式 | M410E | |
水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 688 | |
内径×行程(mm) | 80.0×68.5 | |
圧縮比 | 11.5 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 54[73]/9,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 68[6.9]/6,500 | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | T.C.I.(トランジスタ式)式 | |
潤滑油方式 | ウェットサンプ | |
潤滑油容量(L) | 3.0 | |
燃料タンク容量(L) | 13 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.846 |
2速 | 2.125 | |
3速 | 1.631 | |
4速 | 1.300 | |
5速 | 1.090 | |
6速 | 0.964 | |
減速比1次/2次 | 1.925/2.687 | |
キャスター(度) | 24°50′ | |
トレール(mm) | 90 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 180/55ZR17M/C 73W | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム(リンク式) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。