2018年3月8日
“ストリート・ネイキッド・シングル”がフルモデルチェンジでCB250Rに
CB250R/CB250R<ABS> 503,280円/554,040円(5月22日発売)
CBR250Rが国内でも発売開始されたのは2010年10月。タイで生産していた本格的な250ロードスポーツ「CBR250R」を、日本国内へも導入。その後の国内市場での250スポーツモデル隆盛の一角を担ったのはご存じの通り。
そして2014年4月、ほぼフルモデルチェンジレベルの改良が行われた。フレームと足回りの基本こそ変わらないものの、二眼タイプとなったヘッドライトを採用する新デザインのフロントカウルをはじめ、ミドルカウル、テールカウル、サイドカバーとすべての外装パーツを一新。また、燃料タンクとスクリーン形状も変更。エンジン回りでも、吸気系やバルブタイミングを変更することでの出力アップと、燃費性能の向上、6速ミッションのギア比の最適化などが行われている。
2014年の8月に発売されたCB250Fは、その新型CBR250Rをベースに“ストリートファイター”モデルとして登場したもので、二眼のフルカウルを廃し、一眼の異形ヘッドライトと組み合わせたミニフェアリングへと変更。そしてラジエターシュラウドや、独立したアンダーカウルの採用と定番通りの手法での“ストリートファイター”化。フェアリング以外の主な変更点としては、バーグラフ表示のタコメーターなどを備えた専用メーター、アップライトな形状の専用ハンドルの採用と、兄貴分のCBR400RとCB400Fの関係に準じた個性化が行われたといえる。
今回は、そのCB250Fのフルモデルチェンジといえるもので、エンジンの基本こそ共通だが、運動性能の最大化というのを最大の目標に、軽量化、マスの集中化が図られて、車名も「CB250F」から「CB250R」へと、より走りのグレードの向上をイメージ付けるネーミングに変更されている。
★Honda ニュースリリースより (2018年3月8日)
軽ニ輪ネイキッドロードスポーツモデル「CB250R」を発売
Hondaは、新世代CBシリーズとして、250cc単気筒エンジンを搭載した軽ニ輪のネイキッドロードスポーツモデル「CB250R」を、5月22日(火)に発売します。
CB250Rは、「日常の移動を遊びに変える“SPORTS ROADSTER” 」を開発コンセプトとし、運動性能の最大化を目標に、軽量化とマス集中化を図りながら、市街地から郊外のワインディングロードまで楽しめる特性のパワーユニットを搭載。足回りは上質なライディングフィールを追求しました。
パワーユニットは、低回転域から高回転域までの瞬発力や加速力を追求した水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・単気筒とし、吸排気系の最適化とPGM-FI(電子制御燃料噴射装置)の精緻な制御により、幅広い回転数からのスロットル操作に対し、リニアな出力特性を実現しました。
車体は、高張力鋼管と鋼板で構成された新設計のスチールフレームを採用し、各部位の剛性を最適化しながら、軽量な車体パッケージングと高い運動性能を実現しています。
足回りは、路面追従性を追求した倒立フロントフォークと、より安定した減衰力を発揮する分離加圧式リアサスペンションユニットを採用し、高張力鋼板製のスイングアームと組み合わせることで、乗り心地と軽快感のあるハンドリングに大きく寄与しています。また、タイプ設定のCB250R<ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)>※1は、IMU※2付ABSを採用しました。
スタイリングは、新世代CBシリーズに共通する凝縮感のある、先鋭的かつ力強いものとしました。存在感のあるタンクシェルター※3は、基本モチーフを新世代CBシリーズのトップエンドモデルCB1000Rの造形と共通させることで、クラスレスなスタイルとしています。また、全ての灯火器に高輝度で被視認性に配慮したLEDを採用するとともに、フルデジタル液晶メーターを装備しました。
カラーバリエーションは、精悍な「ブラック」、高質で鮮やかな「キャンディークロモスフィアレッド」、金属調で高質な「マットクリプトンシルバーメタリック」の3色を設定しています。
※1 ABSは、ライダーのブレーキ操作を補助するシステムです。ABSを装備していない車両と同様に、コーナーなどの手前では十分な減速が必要であり、無理な運転までは対応できません。ABS作動時は、キックバック(揺り戻し)によってシステム作動を知らせます
※2 IMU(Inertial Measurement Unit)は、車体の角速度、加速度を検出し、これを車体姿勢の推定データとして活用。車体姿勢はHonda独自のアルゴリズムで推定。急制動時の後輪浮き上がりを効果的に抑制します
※3 燃料タンクを覆う樹脂製の外装部品
- ●販売計画台数(国内・年間)
- CB250R シリーズ合計 4,600台
- ●メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
- CB250R 503,280円(消費税抜き本体価格 466,000円)
- CB250R<ABS> 554,040円(消費税抜き本体価格 513,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には、保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません。
- =CB250Rの主な特徴=
- ■市街地で存分に楽しめることを追求したパワーユニット
- 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・単気筒エンジンを採用。軽量な車体との組み合わせにより、トップクラスのトルクウエイトレシオを達成し、低中速域での力強い加速フィールを実現しました。また、前後に長いエアクリーナー形状を採用することで、吸気の流れをストレート化し、吸気抵抗を低減。マフラーの内部をシンプルな2室構造とすることで排気抵抗を低く抑え、ライダーのスロットル操作に対するリニアなレスポンスを実現。また、これにより単気筒エンジン特有の歯切れの良い排気音としています。
- ■軽快で上質な操縦性を感じさせる車体
- 高剛性かつ靭性に富む高張力鋼管と鋼板で構成された新設計のフレームを採用。ピボットプレート部を新構造とすることで、メインフレーム部での後輪荷重の入力を受けにくい構成としました。また、フレームのねじれ剛性に影響するメインパイプとヘッドパイプの接合部の剛性を最適化することで、安定感のあるハンドリングを実現しました。さらに、ハンドルの切れ角を左右各40°に設定したことで、2.3mの最小回転半径を実現し、車体の取り回し性の向上を図りました。
- ■上質な走りの手応えと大型バイクを連想させる足回り
- ・フロントサスペンション
- 大径φ41mmの倒立フロントフォークを採用し、前輪のバネ下重量低減と路面追従性を追求しました。新設計のフレームとの剛性バランスを確保するため、フロント懸架系も併せて専用設計とし、これらに新世代CBシリーズ共通のデザインとした、軽量アルミホイール、ラジアルタイヤを組み合わせました。
- ・リアサスペンション
- ダンパー室内のオイルとガスが混ざることを防止する、分離加圧式リアサスペンションユニットを採用。この構造によりエア噛みを防止できるため、車体取り付け角に自由度を持たせたることが可能となり、マスの集中による運動性能の向上に寄与。また、チューブ内のシリンダーを廃⽌し、よりピストンバルブを大径とすることで、応答性と軽量化の向上を図りました。さらに、ライダーの好みやタンデム時の荷重変化に対応するため、7段のプリロードアジャスターを採用しました。
- ・スイングアーム
- 路面追従性を向上させるために軽量高剛性で柔軟性を持たせた高張力鋼板製のスイングアームを新設計。また、マフラーとのクリアランスを確保できるガルアーム形状とした左右非対称形状でありながら、それぞれに最適な板厚を組み合わせることで左右の剛性バランスを確保しました。
★主要諸元
車名型式 | 2BK-MC52 | |
---|---|---|
CB250R〈CB250R<ABS>〉 | ||
発売日 | 2018年25月22日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.010×0.805×1.050 | |
軸距(m) | 1.355 | |
最低地上高(m)★ | 0.151 | |
シート高(m)★ | 0.800 | |
車両重量(kg) | 142〈144〉 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※4 | 44.5(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※5 | |
33.7(WMTCモード値 クラス3-1 1名乗車時)※6 | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転小半径(m) | 2.3 | |
エンジン型式 | MC52E | |
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 249 | |
内径×行程(mm) | 76.0×55.0 | |
圧縮比★ | 10.7 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 20[27]/9,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 23[2.3]/8,000 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI] | |
始動方式★ | セルフ式 | |
点火方式★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式★ | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | – | |
燃料タンク容量(L) | 10 | |
クラッチ形式★ | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 3.416 |
2速 | 2.250 | |
3速 | 1.650 | |
4速 | 1.350 | |
5速 | 1.166 | |
6速 | 1.038 | |
減速比1次/2次 | 2.807/2.571 | |
キャスター(度)★ | 24°40′ | |
トレール(mm)★ | 93 | |
タイヤサイズ | 前 | 110/70R17M/C 54H |
後 | 150/60R17M/C 66H | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス) |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※〈 〉内はCB250F<ABS>のデータ
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Thai Honda Manufacturing Co., Ltd. ■製造国/タイ ■輸入事業者//本田技研工業株式会社
※4 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※5 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※6 WMTCモード値は、発進、加速、停⽌などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます