2018年3月8日
「バイク本来の乗る楽しさ」をコンセプトに新世代原付二種スポーツ、CB125Rを発売
CB125R 448,200円(3月9日発売)
“ザ・CB”の復権をかけて、このところホンダのスポーツモデルの話題をよく耳にするが、いよいよ新型CB攻勢が始まったようだ。
そのトップバッターとなるのが3月9日発売となった新型CBシリーズの末弟、CB125Rだ。パワーユニットに水冷4ストロークOHC単気筒、ボア50.0×ストローク47.2mm、総排気量124cm3、最高出力は9.8kW(13PS)/10,000rpm、最大トルク10N・m(1.0kgf・m)/8,000rpmエンジンを搭載。組み合わせるフレームは高張力鋼管と鋼板で構成されたダイヤモンドタイプ。ピボットプレート部を新構造とすることで、メインフレーム部での後輪荷重の入力を受けにくい構造としているという。
足回りはフロントにφ41㎜の倒立式テレスコピック、リアは分離加圧式サスユニットを採用したことで車体取付角の自由度が上がりマス集中化も図っている。
スクーターでは原付二種の隆盛が定着したが、バイク本来の入門モデルといえる原付二種のスポーツモデルの普及はまだまだスタートラインについたばかり。免許制度の改正に向けても125スポーツモデルが本来の存在意義を発揮できなければ、バイク市場全体の復権も難しいのでは。
★Honda ニュースリリースより (2018年3月8日)
原付二種スポーツモデル「CB125R」を発売
Honda は、新世代CBシリーズのエントリーモデルとして原付二種のスポーツモデル「CB125R」を、3月9日(金)に発売します。
CB125R は、「“SPORTS ROADSTER” Prologue バイク本来の乗る楽しさを」を開発コンセプトに、運動性能の最大化を目指し、上質な走りの手応えを感じる乗り味を徹底的に追求しました。
パワーユニットは、水冷・4ストローク・OHC・単気筒とし、吸排気系の最適化とPGM-FI(電子制御燃料噴射装置)の精緻な制御により、幅広い回転数からのスロットル操作に対し、リニアな出力特性を実現しています。
車体は、高張力鋼管と鋼板で構成された新設計のスチールフレームを採用し、各部位の剛性を最適化しながら、軽量な車体パッケージングと高い運動性能を実現しました。
足回りは、路面追従性を追求した倒立フロントフォークと、より安定した減衰力を発揮する分離加圧式リアサスペンションユニットを採用し、高張力鋼板製のスイングアームと組み合わせることで、乗り心地と軽快感のあるハンドリングに⼤きく寄与しています。また、IMU※1付ABS※2(アンチロック・ブレーキ・システム)を標準装備しました。
スタイリングは、新世代CBシリーズに共通する凝縮感のある、先鋭的かつクラスレスなスタイルとしました。全ての灯火器には高輝度で被視認性に配慮したLEDを採用。また、フルデジタル液晶メーターを装備し所有感を高めるとともに、ライディング時の安心感にも寄与する、ギアポジションインジケーターを採用しています。
カラーバリエーションは、精悍な「ブラック」、高質で鮮やかな「キャンディークロモスフィアレッド」、軽快な「パールメタロイドホワイト」の3色を設定しました。
※1 IMU(Inertial Measurement Unit)は、車体の角速度、加速度を検出し、これを車体姿勢の推定データとして活用。車体姿勢はHonda独自のアルゴリズムで推定。急制動時の後輪浮き上がりを効果的に抑制します。
※2 ABSは、ライダーのブレーキ操作を補助するシステムです。ABSを装備していない車両と同様に、コーナーなどの手前では十分な減速が必要であり、無理な運転までは対応できません。ABS作動時は、キックバック(揺り戻し)によってシステム作動を知らせます
- ●販売計画台数(国内・年間)
- CB125R 合計 1,200台
- ●メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
- CB125R 448,200円(消費税抜き本体価格 415,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には、保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません。
- =CB125Rの主な特徴=
- ■市街地での使い勝⼿を考慮した出力特性を発揮するパワーユニット
- 市街地での発進や加速に重点を置いた出力特性を発揮し、ライダーの操作に対しリニアなレスポンスを感じさせる125cc水冷単気筒エンジンを採用。前後に長いエアクリーナー形状とすることで、吸気の流れをストレート化し、吸気抵抗を低減。マフラーは排気効率と歯切れの良いサウンドを響かせる2 室構造のショートマフラーを採用しました。
- ■軽快で上質な操縦性を感じさせる車体
- 高剛性かつ靭性に富む高張力鋼管と鋼板で構成された新設計のフレームを採用。ピボットプレート部を新構造とすることで、メインフレーム部での後輪荷重の入力を受けにくい構成としました。また、フレームのねじれ剛性に影響するメインパイプとヘッドパイプの接合部の剛性を最適化することで、安定感のあるハンドリングを実現しました。
- ■上質な走りの手応えを提供する足回り
- ・フロントサスペンション
- 大径φ41mmの倒立フロントフォークを採用し、前輪のバネ下重量低減と路面追従性を追求しました。新設計のフレームとの剛性バランスを確保するため、フロント懸架系も併せて専用設計とし、これらに新世代CBシリーズ共通のデザインとした、軽量アルミホイールにラジアルタイヤを組み合わせました。
- ・リアサスペンション
- ダンパー室内のオイルとガスが混ざることを防止する、分離加圧式リアサスペンションユニットを採用。この構造によりエア噛みを防止できるため、車体取り付け角に自由度を持たせたることが可能となり、マスの集中による運動性能の向上に寄与。また、チューブ内のシリンダーを廃止し、よりピストンバルブを大径とすることで、応答性と軽量化の向上を図りました。
- ・スイングアーム
- 路面追従性を追求するために、軽量高剛性で柔軟性を持たせた高張力鋼板製のスイングアームを新設計。また、マフラーとのクリアランスを確保できるガルアーム形状とした左右非対称形状でありながら、それぞれに最適な板厚を組み合わせることで左右の剛性バランスを確保しました。
★主要諸元
車名型式 | 2BK-JC79 | |
---|---|---|
CB125R | ||
発売日 | 2018年3月9日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.040×0.820×1.055 | |
軸距(m) | 1.345 | |
最低地上高(m)★ | 0.141 | |
シート高(m)★ | 0.815 | |
車両重量(kg) | 127 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※3 | 53.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※4 | |
47.2(WMTCモード値 クラス1 1名乗車時)※5★ | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | 2.3 | |
エンジン型式 | JC79E | |
水冷4ストローク単気筒OHC2バルブ | ||
総排気量(cm3) | 124 | |
内径×行程(mm) | 58.0×47.2 | |
圧縮比★ | 11.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 9.8[1.3]/10,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 10[1.0]/8,000 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI] | |
始動方式★ | セルフ式 | |
点火方式★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式★ | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L)★ | – | |
燃料タンク容量(L) | 10 | |
クラッチ形式★ | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 3.454 |
2速 | 1.941 | |
3速 | 1.450 | |
4速 | 1.173 | |
5速 | 1.041 | |
6速 | 0.923 | |
減速比1次/2次 | 3.350/3.133 | |
キャスター(度)★ | 24°12′ | |
トレール(mm)★ | 90 | |
タイヤサイズ | 前 | 110/70R17M/C 54H |
後 | 150/60R17M/C 66H | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス) |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Thai Honda Manufacturing Co., Ltd. ■製造国/タイ ■輸入事業者/本田技研工業株式会社
※3 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※4 定地燃費値は、車速⼀定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※5 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます