2018年2月22日
DUNLOPのニューラジアル「SPORTMAX Roadsport2」の発表会を開催
住友ゴム工業のモーターサイクルタイヤ部は、このほど同社の新型モーターサイクル用ラジアルタイヤの発表会を開催した。出席したのは、モーターサイクルタイヤ部の松村貞彦部長、同、吉田賢児課長、そして今回のRoadsport2の開発責任者の第二技術部松並俊行課長、技術説明を行ってくれた第二技術部の前田陽平さん。さらにRoadsport2のファーストインプレッションを伝えてくれた八代俊二さんと北川圭一さん。
これまでも人気の高かったDUNLOPのSPORTMAXシリーズだが、新型では、従来の基本性能の高さはそのまま伸ばすだけではなく「ロングライフ性能を向上させつつ、摩耗してもグリップ性能が落ちにくい」という夢のような技術にチャレンジしているという。
そんな虫のいい要求ともいえる性能を実現させることに成功したのは、同社が開発した「PCL(Performance Compound Layers)構造」と呼ばれる技術に秘密がある。これは2種類のコンパウンドを上下に重ねる2層トレッド構造を採用しており、タイヤに発生する接触グリップと発熱グリップという2種類のグリップ特性それぞれの受け持ちに分けて2層化し、トレッド表面の層では接触グリップの向上を専門に、トレッドの深層側のコンパウンドでは発熱グリップの向上を行わせているという。
ちなみに表層コンパウンドにはシリカと結合性の高い新ポリマーを採用。シリカの分散性が向上して接地グリップと耐摩耗性を高めている。深層コンパウンドは、レース用微粒子カーボンを採用して発熱グリップを向上、摩耗末期まで優れたグリップ性能を発揮させているという。
このほかRoadsport2には、豊かな接地感の実現と耐摩耗性の向上をはかるUFS-JLB(Ultra Flex Steel Jointless Belt)構造やV.B.T.T.(Varying Belt Tention Technology)というベルト張力の最適設計技術など多くの新技術も導入されている。
ワインディングやツーリングと日頃走行距離のかさむライダーにとって摩耗とともに発生するグリップ力の低下は悩ましい問題。それが摩耗限界近くまで当初の性能が期待できるとあれば是非とも試してみる価値のある新製品といえそうだ。
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