2017年12月29日
MBHCCMBHCC D4n 森永みぐ バイクらへん
第58回 何もしていない
旅にも出ない、ロマンも語らない、
ただそこにバイクがあるだけの毎日
「何にもしてないのに壊れた」
この世にこれ以上に恐ろしい言葉が他にあるだろうか。
「何もしていない」ところから何かが壊れるのだ。
最初から壊れていたならまだしも、壊れていなかったものが何もしていないのにもかかわらず壊れる。
スマホ・パソコン・家電製品・日用品、そしてクルマやバイク…。
急に動かなくなった、どうも調子がよくない、何もしていないのになんかヘンだ、なぜだ…?
って、何もしていないのにモノを壊すことができるとか破壊神かスゲーなおい!
何かしら壊れてしまったものに対してこの言葉を言い放つヤツは、この先の一切の言葉の信憑性を疑うべきなのが世の真理。
この呪いの言葉を吐かれたら全力で「そんなわけねーだろ!!!」と叫ぶ以外ないのである。
お前さんが「何かした」からそうなってんでしょうが。
形あるものは必ず壊れるのだとしても、さすがに勝手に壊れる現象はそうそうないだろと。
何か起こったからには原因があるんですよ?
まぁその「何もしていない」部分をよく聞けば「何をやらかしたか」はすぐにわかるんですけどね。
しかしこの呪いの言葉の根本的な問題は、この「何もしていない」という言葉であって、「何もしていない」のに壊れたということは、この『モノ』そのものがダメなものだった、という決め付けに他ならないからこその呪いの言葉なんですね。
それがパソコンなりバイクなり「何もしていないのに壊れた!」とか「調子悪い!」とかいう言葉の裏には「だからこれは粗悪品だ」という意味があるわけです。
悪いのは「いじって壊した自分」ではなく、壊れたモノ。
まあ自分が何かしたことに自覚がないからこその「何もしていない」なわけですけども、それをモノの責任にされちゃー困っちゃうじゃないですか。
たとえばバイク。
「どうもバイクの調子が悪い」から始まり「原因はわからない、フツーに乗っていただけでムチャな運転はしていない」「まだ距離もいってないのにこれはおかしい」…ふむふむなるほど? と聞いているとそれに続くのが「やっぱこのメーカーは最近ダメだね!」…って、えぇ!?
その後なぜか、いかにこのメーカーのバイクがダメであるかを語られてしまうのです。
いやいや、そんなひどいメーカーだったら今ごろ大問題になってるか会社が潰れるかするでしょ!?
ネットでいくらでも調べられる時代なんだしいくらなんでもそりゃねっすわ〜! と心で突っ込み「調子悪いなら修理に出すしかないんでは?」と返事をするので精一杯。
そりゃ自分だってそんなにバイクの中身に関しては詳しくないし、原因はいくつか考えられるけどそんなことはとっくに試しているからこそこうまで文句が出るんだろうとも考えるので、大人しく聞き役に徹するより他はなく…。
なぜかバイクメーカーのダメさを語られてしまい辟易してしまったところ、まぁよくよく話を聞くと「やっぱりアンタが悪いんじゃねーか!」ってな乱暴な扱いが出てくる出てくる。
あのね、この時期に暖気しないでイキナリ走り出すとかどう考えてもアウトですから!
今どきのバイクなら大丈夫でしょとかそういう話じゃないから!
ノー暖気は「何もしてない」のうちに入らないからー!!
「何もしていないのに壊れた」って、意外と基本的なことを「やっていない」から壊れたってまぁ…よくある…話ですよね。
よくあると困るんですけどね…。
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とはいえ作った本人があまりLINE使いこなせてなかったりするんですけども(;´Д`)
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