2017年12月18日

FIMアジアロードレース選手権 (ARRC)参戦記

ナイトロ・ノリの「アジアはあぢ~でかんわ」第19回 Rd.6 タイ

FIMアジアロードレース選手権 (ARRC)参戦記 ナイトロ・ノリの「アジアはあぢ~でかんわ」第19回 

ナイトロ・ノリこと芳賀紀行とその実兄である芳賀健輔がともに立ち上げたK-max Racing。2017 FIMアジアロードレース選手権スーパースポーツ600クラスに参戦を開始したチームは、今シーズン最後の戦いの地、タイ・チャン・インターナショナル・サーキットに降り立った。

●取材協力-K-max Racing


FIMアジアロードレース選手権 Rd.6 タイ
11月30日~12月3日
チャン・インターナショナル・サーキット(全長4・554㎞/コーナー数12)
K-max Racing #41 YAMAHA YZF-R6 (スーパースポーツ600㏄クラス)
予選=15番手 レース1=11位 レース2=12位  ポイントランキング=10位(ライダー)/9位(チーム)

ナイトロ・ノリ選手

 みなさん、こんにちは、K-max Racing の芳賀です。 おにぃ(芳賀健輔)と一緒に立ち上げたK-max Racingから、FIMアジアロードレース選手権(ARRC)に今シーズンから参戦して、ついに最終戦となりました。 開幕前にバタバタしとったのがつい昨日のことのようだけれど、あっという間に1シーズン終わっとったわ。

 その最終戦の舞台は、第2戦の舞台でもあったタイ・ブリラムにあるチャン・インターナショナル・サーキット。ARRC のシリーズで最も新しいサーキットで、来シーズンから MotoGPも開催するこのコースは路面の様子もいい。でも、4月の第2戦の時はエンジンが壊れてリタイアしとるし、去年の最終戦でも転倒リタイアしとって、あんまし結果が噛み合ってないところもあるんだわ。ただ、チームとしては、今シーズン2回目のサーキットだもんで、これまでの経験のないコースに比べれば、データもある。ということで、ちょこっと期待を持ってサーキット入りしたんだわ。

 そんなこともあってか、チームのYZF-R6は走り出しからのマシンのフィーリングはよかったんだわ。ただし、タイムを削っていこうとすると、リアのトラクションが足りぃせんという症状になっとった。その部分を何とかするべく、短い時間内に調整を重ね、いろいろと試してみて、練習走行から予選セッションも使い切ってまったのが、結局いいセットアップを見つけことはできず、決勝レースを迎えたんだわ。

 ほんな状況だったもんで、もちろん予選も振るわんくて、15番手グリッドからのスタート。レース1はスタートは決めたもんで、6番手まで順位を上げられたけれども、ジリジリと順位を下げていって11位で終わってまった。続く日曜日のレース2もスタートはうまくいって10番手あたりまで前へ出たんだけど、最後には12位となってまったわ。今回も結局攻めきれ―せんまんまだったわ。シーズン最後のレースくらいはもう少し見てもらえるレースにしないかんかったんだけどね。

 これで今シーズンも終了。(加賀山)就臣んとこで、このARRC に参戦を始めて2年。今年は心機一転、新たにチームを立ち上げて参戦したわけだけど、兄弟でのチームというのは初めての経験。これまでと違って、いろいろと手探りなところもようけあったけど、K-max Racingのチームスタッフもみんな頑張ってくれとったことだし、自分自身も大きな怪我もなかったし、いいシーズンだったと思う。結果が出なかったのは、やっぱり、参戦初年度ということで、シーズン前の準備不足がそのまんま今シーズン引きずってしまったと思っとる。皆さんにはいいところも見せれんかったのがすごく残念だけど…。
 これからも引き続き、 皆さん応援よろしくお願いします。ありがとうございました。

レース2

タイ国内は故プミポン国王の1年の喪も明けて、サーキットのイベントも再び活気あるものとなってきた。

インドネシア

結局、鈴鹿戦以降の4戦に、AP250クラスで出場となった、ノリの長男である芳賀瑛大(はがあきと)選手。

息子2人も同行

瑛大選手の結果は、予選は振るわず27番グリッド。レース1は20位。レース2では21位完走でレースを終えた。チームランキングでは25位を獲得している。

瑛大選手

今回タイ・ヤマハ・チームは、新型R6を投入。このタイ・ヤマハ・チームには、#22 アピワット・ウォンタナノン選手がワイルドカードで参戦し、2レースともに制することとなった。

チームる

来年の話は、まだ体制も含め調整中。瑛大選手の参戦についても、アジアで走らせるのか、ヨーロッパで走らせるのか、ということも思案中だという。


芳賀紀行(はがのりゆき)

1975年生まれ。ワールドスーパーバイクをメインに活躍してきた、世界戦43勝を誇るライダー。TEAM KAGAYAMAに合流し、2013年~2015年にかけて鈴鹿8時間耐久レースでは3年連続3位表彰台を獲得している。FIMアジアロードレース選手権への挑戦は今年で3シーズン目となる。


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