2017年10月25日
“MAX”ファミリーに“BLUE CORE”249㏄エンジン搭載の「XMAX」が登場
XMAX ABS 642,600円(1月25日発売)
“MAX”シリーズの充実を図るヤマハから、フル250クラスの“MAX”、「XMAX ABS」が発売される。
超ド級のフラグシップモデルとして「VMAX」が隆盛を極めた時代とはまた違った、新たな“MAX”シリーズとして「TMAX」を発売開始したのは2000年。一見スクータースタイルながらエンジンを車体側にリジットマウントし、走りの楽しさを一般的なスポーツモデルとそん色無いレベルまで追求。“オートマチックスポーツコミューター”として独自のユーザー層を開拓した。
その新生“MAX”のシリーズ化をイメージ付けたのが2015年の1月にインドネシア市場向けとして発表されたグローバルスクーター「NMAX125」だった。翌2016年3月になって国内にも投入されたこの「NMAX125」は、ヤマハが走りの楽しさと燃費、環境性能の両立を高次元で具現化する“BLUE CORE”思想に基づいた次世代小型エンジンを搭載するニューモデルでもあった。
1)高効率燃焼、2)高い冷却性、3)ロス低減、の3点を徹底的に追求するというのが“BLUE CORE”エンジンの開発思想で、2014年8月にベトナムで発売した女性向けスクーター「Nozza Grande」へ搭載し、実に従来の同クラスモデル比で50%もの燃費向上を達成したという。「NMAX125」の最大の特徴といえるのがこの“BLUE CORE”エンジンで、VVA(可変バルブ)機構、冷却性とスペース効率に優れたラジエター、ロス馬力低減を図るオフセットシリンダーなどを主な特徴としていた。おなじ“MAX”ファミリーでも、さらなる新世代では走りの楽しさばかりではなく、環境性能も追求しているのが特徴だ。
2017年4月には、平成28年国内排出ガス規制対応の155cc版エンジンを搭載する「NMAX155」が登場。余裕の走りと高速道路も利用できるさらなる使い勝手の良さを提供する軽二輪版の“MAX”ファミリーの誕生だった。
そして今回、新“MAX”ファミリーでもフルサイズ250版、軽二輪クラスに新たに投入される「XMAX ABS」がデビューした。新“MAX”ファミリーの共通アイコンといえる精悍な2眼ヘッドライト採用のフロントフェイスに、おなじみ“ブーメランライン”を基調とするスタイリング、そして新設計、排気量249㏄の“BLUE CORE”エンジンを搭載する。リアはスクーターで一般的なユニットスイング方式ながら、フロントにはモーターサイクルタイプの本格的なフロントフォークを採用して「TMAX」からのスポーツコミューター的な走りのDNAを受け継いでいる。
★YAMAHA ニュースリリースより (2017年10月25日)
249cm3“BLUE CORE エンジン”搭載
新型スクーター「XMAX ABS」を発売
ヤマハ発動機株式会社は、“MAXシリーズ”のDNAを継承するスタイリングに新型水冷・4ストローク・249cm3“BLUE COREエンジン※”を搭載したスクーターの新製品「XMAX ABS」を2018年1月25日に発売します。
「XMAX ABS」は“MAXimize, commuting FUNction”をコンセプトに開発しました。時代感と所有感を満たす上質なスタイリングや機敏で軽快な走行性能を持ちながら、快適・実用機能をバランスさせています。
主な特徴は、1)“MAX シリーズ”のDNAを継承しながら「XMAX」独自の進化を遂げるパフォーマンスとコンフォートを両立させたスタイリング、2)加速性能と環境性能を併せもった新設計“BLUE COREエンジン”、3)軽量ボディを支える新設計フレームとモーターサイクルタイプのフロントフォークなどによる機敏な走行性能、4)TCS(トラクション・コントロール・システム)など快適な運転をサポートする様々な機能、5)余裕の45Lシート下トランクなど充実した実用機能などです。製造はインドネシアのグループ会社YIMM(PT.Yamaha Indonesia Motor Manufacturing)が行います。
※BLUE CORE エンジン…“走りの楽しさ”と“燃費・環境性能”の両立を高次元で具現化するエンジン設計思想
- <名称>
- 「XMAX ABS」
- <発売日>
- 2018年1月25日
- <メーカー希望小売価格>
- 642,600円(本体価格595,000円/消費税47,600円)
- ※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
- <カラーリング>
- ・イエローメタリック6(イエロー)
- ・ホワイトメタリック6(ホワイト)
- ・マットグレーメタリック3(マットグレー)
- <販売計画>
- 2,000台(年間、国内)
- 《企画のねらい》
- 国内の軽ニ輪市場では、当社のコンパクトなスクーター「マジェスティS」やスポーツモデル「YZF-R25」が人気を得ていますが、一報で中古の軽ニ輪250ccスクーターへの人気も根強く、“手頃な価格と余裕の排気量”を求める市場の声を示しています。この背景のなか、今回の「XMAX ABS」は、通勤用途での快適性・実用性・手頃な維持費などのスクーターとしての基本性能に加え、“週末も楽しめる魅力”を兼ね備えたモデルとして開発しました。
- 《主な特徴》
- 1.“MAX シリーズ”のDNAを継承しながら、独自の進化を
遂げるパフォーマンスとコンフォートを両立させたスタイリング - “MAXシリーズ”の共通アイコンである精悍な2眼ヘッドランプと、前後タイヤの繋がり感を印象づけるブーメラン形状を継承しながら、街で目をひく“XMAX”のXをモチーフとした特徴的なフロントフェイスを備えています。またフロントフェンダーとフロントカウルを繋ぐラインは、モデルの特徴的な機構でもあるモーターサイクルタイプのフロントフォークを強調し高
い運動性能をイメージさせます。 - 2.加速性能と環境性能を併せもった新設計“BLUE COREエンジン”
- クラス※1最高レベルの加速性能を照準に新開発した249cm3の“BLUE COREエンジン”を搭載しました。燃焼室と吸気ポートの最適設計、アルミ製鍛造ピストン、DiASilシリンダー、オフセットシリンダーなどにより、高効率燃焼と高い冷却性、ロス低減を図っています。また、このエンジンには剛性に優れた一体式鍛造クランクシャフトを当社軽ニ輪スクーターとして初めて採用。高い精度によって、プレーンベアリングによるクランク軸受けが可能となり、軽量・コンパクト化とロス低減、メカノイズ低減を達成しました。
※1:当社製軽ニ輪スクータークラス - 3.軽量ボディを支える新設計フレームとモーターサイクルタイプの
フロントフォークなどによる機敏な走行性能 - 強度・剛性バランスに優れた軽量新設計フレームを採用。車両重量では「マジェスティ(JBK-SG20J)」比で9kgの軽量化に繋がっています。またフロントフォークは、当社軽ニ輪スクーター初となるハンドルクラウンまでフロントフォークが繋がる“モーターサイクルタイプ”のテレスコピック型を採用してキビキビした走りを支えます。減衰地カ・バネレートを最適化しており、良好なクッション性能とフロント接地感に貢献しています。
- 4.TCS(トラクション・コントロール・システム)など快適な運転を
サポートする様々な機能 - 様々な路面状況での滑らかな発進性、加速性を支えるためTCSを採用しました。前後輪のセンサーで後輪スピンの兆候を常に検知し、リアホイールの空転が起きないように、点火系と燃料供給量にて出力を補正します。また、調整可能※2なハンドルとウィンドシールドを採用し、快適な乗り心地を支えています。ABSも標準装備としています。
※2:出荷時設定よりハンドルは後に約20mm、ウィンドシールドは上に約50mm移動可能 - 5.余裕の45Lシート下トランクなど充実した実用機能
- 45L容量シート下トランクはLED照明および、滑らかに開閉するダンパー付です。ヘルメット※3を2個、またはヘルメット1個とA4サイズビジネス鞄※3を収納できます。このほか大型で見易いLCD採用マルチファンクションメーター、スマートキーシステム(単押しで音によるアンサーバック機能もあります)、DCジャック等を採用しました。
※3:サイズによって収納できないものもあります
- 「XMAX ABS」フィーチャーマップ
- ・大型LCD採用マルチファンクションメーター
- ・前後調整可能ハンドル
- ・ヘルメット2個、またはA4サイズバックが収納可能なシート下トランク(サイズによって収納できない場合もあります)
- ・LEDテールランプ
- ・軽量新設計フレーム
- ・懸架最適設計のリンク式エンジンマウント
- ・新設計249cm3水冷4ストロークSOHC・4バルブ・FI・CVTエンジン
- ・コンパクト化に貢献する⼀体式鍛造クランクシャフト
- ・ロス馬力低減を図るセミドライサンプ
- ・高さ調整可能なウィンドシールド
- ・LED2眼ヘッドランプ(Lo2灯、Hi1灯)
- ・モーターサイクルタイプのテレスコピック型フロントフォーク
- ・TCS(トラクション・コントロール・システム)
- ・ABS装備
- ・スマートキーシステム
- ・13Lフューエルタンク
★主要諸元
車名型式 | 2BJ-SG42J | |
---|---|---|
XMAX ABS | ||
発売日 | 2018年1月25日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.185×0.775×1.415 | |
軸距(m) | 1.540 | |
最低地上高(m) | 0.135 | |
シート高(m) | 0.795 | |
車両重量(kg) | 179 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 40.7(国交省届出 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
34.5(WMTCモード値 クラス2 サブクラス2-21名乗車時)※3 | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | – | |
エンジン型式 | G3H5E | |
水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 249 | |
内径×行程(mm) | 70.0×64.9 | |
圧縮比 | 10.5 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 17.0[23]/7,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 24[2.4]/5,500 | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
潤滑油方式 | セミドライサンプ | |
潤滑油容量(L) | 1.70 | |
燃料タンク容量(L) | 13 | |
クラッチ形式 | – | |
変速機形式 | Vベルト式無段変速/オートマチック | |
変速比 | 2.458~0.767 | |
キャスター(度) | 26°30′ | |
トレール(mm) | 95 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70-15 M/C 56P |
後 | 140/70-14 M/C 62P | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | ユニットスイング | |
フレーム形式 | バックボーン |
※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。