2017年10月31日
レースカメラマン・クスドーのMotoGP フォトギャラリー
レースカメラマン・クスドーのMotoGP フォトギャラリー 雨中の戦士
■写真・文:楠堂亜希
ウイーク中降り続いた雨は身体中から熱を奪っていったが、MotoGPを現地・もてぎやテレビで見た人たちは、雨中の闘いにきっと大興奮の胸アツだったことだろう。あの興奮をレースカメラマンの視点で振り返る!
MotoGPクラスのレースは中盤までペトルッチがリード、その後はドビツィオーゾとマルケスの一騎打ちで、3位のペトルッチを忘れてしまうほどの展開でした。
終盤戦に入りまだまだ緊張がつづくMotoGPクラス、日本勢はというと、ワイルドカードの中須賀克行選手に代役参戦の青山博一選手、レースウィークに入ってフォルガー選手突然の病欠により急遽代役参戦が決定した野左根航太選手。日本人不在のMotoGPクラスに3名の参戦。
FP1からタイムを伸ばし存在をアピールする野左根に対して、同じヤマハの中須賀はテスト中心の走行。青山も同じく、レース勘を取り戻すことに苦労していたようです。日本人の中では昨シーズンモデルのヤマハM-1を駆る野左根に注目が集まりましたが、土曜日の予選で転倒。痛みをこらえてQ1を走行し、決勝は最後尾からのスタート。レース序盤中須賀選手の後ろにつけて走行していましたが4ラップ目にスリップダウンしリタイヤ。中須賀選手はスタートでは大きく出遅れたものの、自分のペースをつかんで毎ラップごとにポジションアップし、終わってみれば12位という快挙! 青山選手は2ラップ目にオーバーランし、最下位18位でフィニッシュ。
Moto2クラスは、朝のウォームアップでMoto3クラスのオイル漏れの処理に時間がかかり、15ラップでの決勝となりました。来シーズンはMotoGPクラスにステップアップする中上貴晶、長島哲太に加え、全日本からはJ-GP2チャンピオンの水野涼と、現在ランキング4位の榎戸育宏(共に19歳ですが、榎戸が1週間だけお兄さん)のワイルドカードライダーが参戦。
スタートも決まり、12ラップ目までトップを快走した中上に誰もが胸アツ。「後半は持たないのが分かっていた」と最終的には6位でフィニッシュでしたが、来シーズンはステップアップ、久しぶりMotoGPクラスに日本人参戦は楽しみですね! 長島哲太選手は15位で集団の中で争っているところ5コーナーでコルテセを巻き込んでスリップダウン、27位に落ちたものの追い上げて20位フィニッシュ。ワイルドカードの2人は明暗が分かれ、全日本でもカレックスを駆る榎戸は14位とGP初出場でポイントを獲得、ダンロップのレインタイヤに翻弄された水野は22位で苦い参戦となりました。
優勝は弟マルケス。そして3位には、チームカガヤマから8耐に参戦したハフィス・シャリーン。ハフィスは今季2度目の表彰台
Moto3クラスは13ラップで行われ、アントネッリが優勝。鈴木竜生が自身最高位の4位を獲得。レッドブルルーキーズカップチャンピオンの佐々木歩夢は転倒リタイヤ。
各クラスともタイトル決定はまだまだこの先。MotoGPは後半のスパートを迎えています。