2017年10月5日
YAMAHA TMAX530
ATスポーツコミューターで“バビューン”と快速・快適ロング・ツーリング2017!その1
「シーカヤック乗りに来ない?」 とまた誘われた。今回は瀬戸内海に浮かぶ無人島を目指すらしい。ということで友との2年振りの再会のため、西を目指した。もちろん相棒は前回同様、“快速・快適”ヤマハのオートマチック・スポーツコミューター「TMAX530」。フル・モデルチェンジで全身アップグレードが施された最新モデルだ。
●報告:高橋二朗
●協力:ヤマハ発動機 http://www.yamaha-motor.co.jp/mc/
ちょうど2年が経った前回同様、スケジュールは3泊4日で、東京~広島往復約1800kmの行程となる。目的地での滞在時間は今回も多く割くことはできない。ほとんどが移動時間に費やされるはずだ。だからこそ、今回も相棒はTMAX。フルカバーされたボディのおかげで猛暑の中でもエンジン熱がライダーを襲うことはないし、雨が降ってもフロントスクリーンがライダーへの直撃を和らげてくれるし、シート下にはトランクスペースもある。そして何と言っても刺激的なエキゾーストサウンドに走りが痛快だ。とても実用性の高いスポーツバイクなのである。
そんなTMAXは昨年のミラノショーでモデルチェンジとなった新型をワールドプレミア、今年4月より日本でも販売が開始されている。最新2017年モデルはスタンダードモデルの「SX」と上級モデル「DX」という2本立て。今回の相棒は電動調整式ウインドスクリーン、クルーズコントロールシステム、グリップ&メインシートヒーターを装備するDXの方。ボディカラーはDX、SXいずれのグレードにも設定されているダークグレーだ。
初日は兵庫県の姫路を目指す。前回同様、軽四輪車と同じ料金を徴収される高速道路をなるべく利用したくはない。よって、夜が明けきらぬ時間帯に東京を出発する。国道246号線で沼津まで出て、そこからはひたすら国道1号線のバイパスを利用して西へ。
新型TMAXはどうか? 2年前に先代TMAXに触れた時、車体の大きさや重さ、足着きに不安を感じ、ちょっと緊張した記憶がある。が、しばらく走ると慣れ、まったく問題なくなった。あれから2年経っており、最初はやはり緊張するかと思いきや、新型は最初から不安なく乗ることができた。身体が覚えていたのだろうか? いや、あれから2年経っている。先代と並べて比較することができなかったが、新型は取り回しし易く進化したのかもしれない。ただ、ライディングポジションは身長173cmの私にはちょっと大きめに感じる。自分好みのハンドルリーチに合わせると、着座位置はほとんど燃料フタがある前端だった。
静岡県内のバイパスに入ると信号でストップすることはなくなり、流れのペースも速くなる。TMAXの快適なスピード域だ。相変わらず排気音がいい。サウンドに関しては個人的好みではあるが、マフラー交換しなくてもいいと思ったほど(ノーマルに対し軽い社外品は運動性能アップにつながるかもしれないが)。
天気はずっと曇りだった。朝のラッシュアワーに巻き込まれないよう、ロクに睡眠もとらずに出発してきたため、掛川近辺で眠気に襲われ、道の駅で1時間ほど休憩。前回は磐田のヤマハ本社に隣接するコミュニケーションプラザに立ち寄ったが、今回はそのまま西を目指す。
愛知県に入ってからは基本国道23号を走行。途中、ヘルメットのシールドのホルダーにトラブルが発生。最寄りのアライプロショップであった三重県の南海部品・鈴鹿サーキットロード店に立ち寄る。鈴鹿はちょうど8耐ウィークに入った頃だった。遠く、練習走行らしき音が聞こえる。2年前の道中も8耐ウィークと重なっていたっけ。
鈴鹿のお隣、亀山に入ってからは名阪国道を使って関西入り。名阪国道は途中、霧に覆われていたが、奈良県天理に入ってからは雨に。そんな時は慌てず、電動調整式のスクリーンを手元のスイッチで一番高い位置へ。これだけでかなり雨を防ぐことができた。が、西名阪に入ると雨は土砂降りに。さすがにウインドスクリーンだけでは雨を避けることはできなくなったが、ライダーの心理的にカッパを着るのは面倒だし、行き先の空は明るかったのでそのまま走ることにした。案の定、大阪に入って10分も走らない内に雨は止み、阪神高速の路面は乾いていた。スクリーンやフルボディカバーでなければ全身びしょ濡れだっただろう。ヤマハはTMAXのことをスクーターとは言わないが、私がスクーターが好きなのはこういった対候性の高さだ。そうそう、関西エリアは慣れない道なので、特に都市部では高速道路を使っています。
神戸の街は雨雲はなく、キレイな黄昏時だった。あとは第二神明、バイパスを使えば姫路だ。で、姫路に到着したのは20時前。この日の走行距離は657km、ここまでの平均燃費は28.0km/L(車載燃費計によるデータ)だった。600km以上も走ったような気はしない。
翌日は東広島を目指す。その前に、今までは通り過ぎることが多かった姫路の街を散策。本来ならば世界遺産のお城を訪れるべきだろうが、今回はパス。いつかまた。
姫路の街を出たのは13時を回っていた。この日も移動だけで、時間的に余裕があるのでずっと国道2号線を走る。確か以前、連載コラム「オオカミ男の独り言http://www.mr-bike.jp/?p=126118」(※PCサイトに移動します)」の大神さんに、岡山方面に向かう際に気持ちのいい道を教えてもらったことを思い出した。確か5年以上前のことだったので、記憶も薄れつつあったが、そうそう「岡山ブルーライン」だ。途中「高速道路ではありません」という看板みたいなものがあったような気がしたが、確かに高速と間違えてしまいそうなほど信号はなく、とても流れがいいだけでなく瀬戸内海が見えたり景色もいいルートだ。国道2号線のバイパス的道路でもあるようだ。TMAXをとても快適に走らすことができた。
岡山ブルーラインもおのずと国道2号に合流し、岡山市内へ。ちょうど夕方に近かったこともあり、バイパスとは言えさすが政令都市、交通量が多くイマイチペースは上がらず。でも18時頃は目的地の東広島に到着。この日は姫路での滞在時間が長かったため、ほとんど移動の一日であった。走行距離は約250km。全然楽勝ッス。
(つづく)
[後編は近日公開予定です。しばらくおまちください。]
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