2017年6月8日
YAMAHA YZF-R OWNER’S MEETING
“R”を冠する者達よ!
ピュアスポーツを標榜して送り出されたYZF-Rシリーズを愛して止まない全国のライダーが東北の聖地「スポーツランド菅生」を目指して集まってきた。3.11の傷痕が残る東北の地で「がんばろう日本」を合言葉に、復興支援で元気を与えてくれたスポーツランド菅生に元気サウンドを奏で、更なる復興を願う参加者632人、YZF-R 345台の元気ミーティングがオープンした。
リッターバイクの雄、FZR1000から1992年にバトンタッチされたYZF1000、そこから1998年にツイスティロードの最速マシンを追求して登場し、ライダーの間にセンセーションを巻き起こしたYZF-R1、そしてR1に触発された一般のライダー向けに供給されてきたR6、ピュアスポーツの魅力を広く提供するために送り出されたR3、R25、R125などヤマハのファンを魅了する、文字通り“R”の名を冠したYZF-Rのオーナー達が聖地「スポーツランド菅生」に集結した。
当日は、晴れ時々曇りというライダーには絶好の天候。長距離を走破してきたオーナーには嬉しい天気だった。会場に次々と到着するオーナー達は用意された車種別の駐輪場へと案内され、その指示に従って同じ車種の集まる場所にマシンが並べられていった。駐輪場では、周りのバイクとの違いを入念にチェックし、気になるマシンがあるとオーナーを探しては質問をぶつけていた。
受付を済ませた参加者は、早々にYZR-M1の展示テントへと向かい列を成していた。この日、会場の目玉イベントとしてYZR-M1の現車に跨って写真が撮れるとあって、参加者は我先にと憧れのワークスマシンのテント前に並び、自身のカメラでスタッフに写真撮影をしてもらっていた。
その他にも会場には参考展示のニューカラーR6を始めとする2017年モデルのYZF-Rが展示されていた。また、YZF-Rオーナーでなくともライダーのバイクライフを楽しくする商品や情報を提供する協賛各社のテントが設営され、次期ウエポンの選定に余念のない参加者達の眼差しが注がれていた。
パドック内に設けられた参加者の為の駐輪エリアは車種ごとに分けて設置され、R1のエリアはさすがに当日の参加最多数。
2013年のモーターショーで発表され、発売後まだ間もないモデルにもかかわらず駐輪エリアを埋めるほどの参加になったR25、R3。
ヤマハモーターサイクルの頂点に君臨するYZR-M1の現車に跨がれるとあって、開場早々に列に並んで順番を待つ参加者達は順番が来ると最高の笑顔で自分のカメラに納まっていた。
いろいろなアトラクションの中、昼が近づいた頃に会場の一角に設営された特設ステージでは、Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレス選手とバレンティーノ・ロッシ選手それぞれがサインしたキャップ、ポロシャツとTシャツのチャリティーオークションが始まった。落札された金額はヤマハが28年続けている慈善活動の寄付金として全額寄付された。各商品とも500円からスタートした金額はあっという間に千円台を超えて万の単位での競り合いとなり、ファンの情熱の凄さが表れていた。
特設ステージでヤマハレースクイーンの宮内ひかるちゃんと、菅生レースクイーンの及川 真珠(まなみ)ちゃんを交えてチャリティー・オークションが催された。
壮絶な競り合いで勝ち取ったお宝の商品を、参加者達は満面の笑みでレースクイーンから受け取っていた。
エキサイトなオークションが終わった後の特設ステージでは、引き続いてヤマハ歴代のYZF-R1の製品開発プロジェクトリーダーを務めた技術者が開発秘話を披露するスペシャル・トークショーが行われ、参加者達はステージに釘付けとなっていた。
登壇したのは、初代YZF-R1プロジェクトリーダー 三輪邦彦氏、2007年モデルプロジェクトリーダー 島本誠氏、2009年モデルプロジェクトリーダー 西田豊士氏の三人。如何にYZF-Rの技術や魅力が創り上げられてきたかが熱く語られ、垂涎のR1やR6など海外モデルを展示納得した時間が過ぎていた。
特設ステージ上のスペシャルトークは、オーナー達のYZF-Rを継続して愛し続ける理由であり、新たなる魅力の発見だったに違いない
2006年度の全日本GP250チャンピオンの横江竜司選手をはじめとするJP250の現役ライダーによる、YZF-R25をベースとしたレーシングマシンとYZF-R1、YZF-R6の市販マシンのサーキットデモランは模擬レース形式でおこなわれた。
会場パドックの国際レーシングコースではYZF-R25をベースにしたレースマシン、市販モデルのYFZ-R1及びYZF-R6のデモンストレーション走行が模擬レーススタイルで行われた。YZF-R25ベース車のデモでは、MFJ Cup JP250で活躍する現役ライダーによる走行が行われ、レースさながらの迫力あるバトルシーンが展開され、オーナー達は自分が参戦している様な模擬体験を堪能していた。
R1とR6のデモ走行では市販モデルといえどもその持てるポテンシャルの違いがはっきりと出てしまうほどの走行で、その性能に認識を新たにしたオーナーも少なくなかっただろう。
目玉走行は何と言ってもヤマハファクトリーレーシングチームの中須賀克行選手によるYZF-M1のデモンストレーション走行だ。ピットロードで暖気の為に行われるブリッピングでは、R1、R6などとは明らかに違う甲高いエグゾーストノートが響き渡り、その音を聞いただけで素性が全く違うことが判る。コース上に引き出され、マシンを前に中須賀選手と吉川和多留監督のコンビにそのポテンシャルについてのインタビューが行われた。その後中須賀選手によってYZR-M1がスタートすると異次元のスピードでコースを走り抜ける姿をオーナー達が驚愕の思いで見入っていた。
デモ走行を前にインタビューを受ける中須賀選手と吉川監督。
デモ走行で第3コーナーを疾走する中須賀選手。
■村岡竜弘(ムラカミ タツヒロ)さん ■年齢:47歳
■自営業 ■長野県岡谷市から参加 ■YZF-R1M 2015年式
1998年式、2007年式と現在2015年式のR1を乗り継いできた熱狂的なR1フリーク。とにかくR1で走ることが好きで、前日には塩原、会津をツーリングし1泊、ミーティング当日には早朝に開催された走行会にも参加し、SUGOの本コース走行15分を2回走ったそうだ。普段はソロでツーリングすることが多いそうで、沖縄を除く全国を走破しているとのこと。
■前田和寿(マエダ カズヒサ)さん ■年齢:41歳
■会社員 ■埼玉県所沢市から参加 ■YZF-R6 2006年式
以前R1に乗っていたのだけれど走行会での転倒を機にR6にチェンジしたそうで、R1はパワーが有りすぎて乗せられている感じが強く、ご自身にはR6の方が合っているとのこと。普段はツーリングとスポーツライディングを楽しんでいて、西は山口県、北は秋田県までツーリングをしてきたが、仲間の情報に触発され北海道に行くことが目標だそうだ。
■M山 M子(匿名)さん ■年齢:51歳
■主婦 ■千葉県大網白里市から参加 ■YZF-R25 2015年式
バレンティーノ・ロッシが大好きでYZF-R25にしたというモトGPファンだそうだ。ミーティングで貰えるヤマハ500勝記念ステッカーと牛タンを食べる為に参加したそうだ。ご主人と娘さん三人家族で皆さんライダーとのことだが、本日はスケジュールが合わずお一人での参加。普段は美味しいものを求めてあちこちをグルメツーリングすることが趣味だという奥様ライダー。
■浜野美穂(ハマノ ミホ)さん ■年齢:ナイショ
■会社員 ■東京都町田市から参加 ■YZF-600R 1999年式
普段出会うことの少ないサンダーキャット・オーナーに会うためにミーティングに参加したとのこと。愛機のオドメーターは102,200kmをカウントする長距離ツーリングライダーで全国の「道の駅」走破を目指しているそうだ。ミーティング前日も新しくできた釜石の「道の駅」に立ち寄ってきたそうだ。道の駅ツーリングの折には1週間程の休みを取って3,000km以上走ることもあるそうだ。
■若崎純司(ワカサキ ジュンジ)さん(奥様) ■年齢:48歳
■自営業 ■茨城県神栖市から参加 ■YZF-R1 2002年式
若い頃からのヤマハ党で、途中他メーカーに乗ったこともあったが、現在のR1が最高だと感じているそうだ。奥様も最近免許を取得して普段は一緒に走るそうだが、今回は、長距離で高速走行もあるのでタンデムで参加。過去、イベントには参加したことがなかったのでどの様なものなのかと思い参加したそうだ。体力が続く限りオートバイに乗っていたいというベテラン・ライダー。
憧れのレーシングコース走行を前に運営スタッフに誘導されてピットロードに整列するオーナー達。
ハイペースとは言えない走行だけれどデモ走行と重ね合わせて走る人や、レースシーンを思い浮かべて走る人、それぞれが楽しんだ。
ミーティングの最後にはYZF-Rオーナー全員で菅生の国際レーシングコースを走るパレードランが準備されていた。オーナー達は愛機と共にスタッフによってピットロードに誘導され、先導車の後に整列しコースへの出発を心待ちにしていた。シグナルがグリーンに点灯しマーシャルによってグリーンフラッグが振られると、オーナー達はそれぞれの想いを胸にレーシングコースへと出て行った。コース走行を堪能し、最後には、ミーティングの楽しい思いを胸にミーティング運営のスタッフに見送られながら帰路についた。
様々な出会いや楽しみで一杯だったミーティングを終えて、それぞれの思いを胸に帰路につく参加者達。
ヤマハのレーシングアパレルや用品、2017年モデルなどを展示するワイズギアのテント。
垂涎のR1やR6など海外モデルが展示、YZF-Rの販売のプレストコーポレーションのテント。
オリジナルパーツやアクセサリーなどの提供やKISSレーシングも運営するキジマのテント。
スポーツタイヤの製造販売、言わずと知れたブリヂストンモーターサイクルタイヤのテント。
レースシーンで数々の話題と実績を提供するチューナー、ヨシムラのテント。
オリジナルやブランドパーツ、アクセサリーを提供するプロトのテント。
ガラス被膜のCR1で愛機やヘルメットのコーティングを提供するヤマシロのテント。
各種カスタムパーツ、ACTIV YZF-R1を展示するアクティブのテント。
MatrisサスペンションACCOSSATOブレーキを展示する松本エンジニアリングのテント。
YZFシリーズに装着可能なLEDヘッドライトを展示するスフィアライトのテント。
ライディングギア、レーシングスーツの製造販売の雄、クシタニのテント。
ライディングウエア、プロテクションスーツ製造販売のHYODOプロダクツのテント。
スポーツシーンで活躍するブレーキディスク、スプロケットメーカー、サンスターのテント。
二輪における重要部品のチェーン、スポーツシーンでも活躍するメーカーDIDのテント。
スイスのオイルブランドPANOLINの展示紹介する岡田商事のテント。
スポーツシーンでは欠かせないブランド、ピレリのテント。