2019年8月16日
第11回 隼駅まつり
隼駅まつりの人気沸騰ぶりが加速したまま止まらない。今年もまた素晴らしく暑い日となった8月4日、鳥取県八頭町の船岡竹林公園では過去最大数、昨年の10周年から軽く300台も記録を塗り替えて盛大に開催された。隼ライダーはもちろん隼以外のライダーも地元の皆さんに大歓迎を受けて、プレミアムなまつりプログラムを満喫した。
2008年のとある夏の日、各地から7台の隼が鳥取県にある隼駅に集合したのでした──今や隼神話ともなった、コトの発端は月刊誌ミスター・バイクだった。2008年8月6日発売号で、いきなり2日後の『8月8日はハヤブサの日、ハヤブサオーナーは隼駅に集まろう』という呼びかけが掲載され、このときの7台集結が今日の壮大な隼駅まつりのルーツだ。翌年、地元の八頭町に実行委員会ができて誕生した第1回隼駅まつりにはおよそ200台が参加、回を重ねるごとに100台単位で増加して4年目に500台到達、7年目には1000台突破。誰もがこの時点で充分、全国からこんなに沢山の隼が! と驚愕したものだったが、昨年の第10回ではなんと2000台を記録し、今年はさらに軽く300台増しだ。7台の聖地が今や2300台の聖地に、恐るべし隼駅まつり、酷暑の時期にこれほど人気の秘密は一体何だろう?
「とにかく一度は来てみたかった」という初参加ライダーは多い。長い道程に熱風を切り裂いて辿り着いた憧れの場所、素朴な駅舎と田園風景の中、想像以上の居心地の良さに誰もがほっとして、来て良かったぁ! と喜びを噛みしめる。
「カスタムやドレスアップなどあらゆる隼が見られるから」「ブサ乗り仲間と会えるから」というリピーターの強力なエネルギーもまた絶大だ。確かに駅前で過ごすひとときも船岡竹林公園での大賑わいも隼乗りの心を鷲掴み(この場合は隼掴み)にする。一度体験してみるとぜひまた行きたい、また会いたい、見たい、聞きたい、話したい、だから走りたい!そんな衝動にかられる珠玉のまつりだ。
まつり会場は若桜鉄道・隼駅からほど近い船岡竹林公園。広大な駐車場はあっという間に満杯、芝生広場まですべて使って駐輪スペースを確保し、昨年を上回る2300台を収容。隼以外のバイクも大歓迎のイベントなので、「いつかは隼」なライダーが多いのも特徴。
開会式にて歓迎の挨拶をする、上から「隼駅を守る会」西村昭二会長、八頭町の吉田英人町長、株式会社スズキ二輪の濱本英信社長、ライダー代表の永田正一さん。隼駅、隼地域、スズキ隼と隼ライダーの想いがひとつになって隼駅まつりを年々盛り上げている。
人文字「隼」ドローン撮影も恒例に。隼ファンの結束は固く動きは素早く、「隼の文字を作りましょう」というアナウンスにすぐ文字ができあがるのが驚異的。
●写真提供 鳥取県八頭町役場企画課 隼駅まつり実行委員会事務局
ゲストはスズキ北川ライディゲストはスズキ北川ライディングスクールを主催するレジェンド北川圭一さん、チームTK SUZUKI BLUE MAXで活躍中の津田拓也さんというゴージャスなお2人。トークショーでは鈴鹿8耐や全日本ロードレースでの貴重なエピソードから公道走行時のアドバイスまでたっぷり聞かせてくれた。ステージ外でもサインや写真撮影に気軽に応じてファンと交流、隼乗りの北川さんは京都からの自走!
地元の皆さんが伝統芸能で歓迎してくれた。隼地区婦人会のお母さん達が躍る隼音頭、郡家中北連(こうげなかきたれん)の華やかな傘鳴子踊り。和やかな動き、懐かしいリズムが旅情をそそる。
ロックアイスや冷たいおしぼりの配布、ミスト扇風機など暑さ対策サービスが人気。飲食ブースも並んで地元グルメも楽しめる。
駐輪場で配布される隼スタンドホルダーで車体も安定。スズキブースで販売の隼オリジナルTシャツ340枚とキャップ340個に長い列ができ、Tシャツは1時間で完売。24時間テレビチャリティー募金に協力すると限定隼バンダナをゲットでき、受付で配布の隼ロゴ入りせんべいも美味しいと静かな人気。
締めくくりはみんなで交流会。「遠くから来たもんで賞」は北海道からと九州鹿児島県からのライダーに、最高齢を讃える「私が一番元気だぞ賞」は広島県(なのでカープ赤シャツ)の70歳ライダーが受賞。さらにビンゴゲーム、北川さんと津田さんのジャンケン大会と続いて豪華賞品が配られた。
濱本社長とゲスト、スタッフ達がお見送りする中を帰路につくライダー達。そしてここから次の旅へと出発していくライダーも多い。
一方、イベント前後の隼駅では・・・
ライダー達が必ず立ち寄る聖地、若桜鉄道・隼駅。小さな無人駅もこの週末は終日途切れることなく隼および様々なバイクが出入りして活気にあふれる。
駅前で記念撮影をする長い列。自撮りをしなくても心得たスタッフがスタンバイしていて撮ってくれる。可愛らしい隼ラッピング列車もイベントに合わせた特別ダイヤで増便運行され、間近に見れるチャンス。
夏休みツーリングのメインイベント
たくちゃん さん from宮城県
『4年前、試乗してみたらこのパワーとスピードがとても気に入って隼に決めました。今回は4泊5日のツーリングの中に隼駅まつりを組み入れて、念願の初参加です。他の観光ポイントも色々まわりながら夏休みを楽しんでいます』
「世界最速」に魅かれて
タケとユキ さん from三重県
『ハヤブサ歴19年、これは2台めです。隼駅まつりは去年に続いて2回目、今日は限定の隼Tシャツとキャップを絶対にゲットしたい!』てっきりタンデムライドかと思えばユキさんは他モデルで2台体制ランデブーのアクティブなご夫婦。
隼に乗りたくて大型免許を
ヒロ さん from千葉県
『今しかない! と思い立って2月に大型二輪免許を取り、人生初のバイクが隼です。今朝4時に千葉を出発して途中で雨に降られましたが無事に着きました。まだ腕が追い付かなくてあまりスピードは出せませんが乗りやすいです』土曜の夕刻、隼駅前で。
隼の所有感は特別です
HORIZON さん from福岡県
『バイク歴はすでに30年になりますが3年前に大型二輪免許を取得して憧れだった隼乗りになりました。隼駅まつりは3回目、ここであらゆるジャンルの隼を見れるのが楽しいですね』今年も片道7時間半、1泊2日の弾丸ツーリングを敢行。
バイクといったら隼!
TOMMY さん from三重県
『とにかく今日ここに来れたことが最高! 念願の隼乗りになって10か月、なので隼駅まつりも初参加でとても楽しみです。大きいけれど走れば軽快で乗りやすいバイクですね』駅やホームを眺めたり歩いてたり、しばし感慨に浸っていた。
隼乗り寸前です
スズキ好きの鈴木 さん from鹿児島県
『隼は持っているんですが、実は今まだ大型二輪教習に通っている最中で、それで今日はGSX-R125で下道で、あまりに大変で会場に着いた時は体じゅうがこわばって動けませんでした』これぞ青春、めでたく遠来賞を受賞の学生さん。
来年もまた隼駅まつりでお会いしましょう!
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