2019年7月24日

第4回ライドアフリカツイン 浅間ビバークミーティング 『Africa Twin乗り、浅間での週末に笑う。』

■レポート・撮影:松井 勉 ■写真:HMJ
■協力:ホンダモーターサイクルジャパン https://www.honda.co.jp/motor/

 
7月6日、7日。群馬県吾妻郡長野原町にある、町営浅間園にて、年に一度開催されているRIDE AFRICA TWIN アサマビバークミーティングが行われた。パリ~ダカールラリーに参戦したNXR750のレプリカとして生まれたアドベンチャーツアラー、アフリカツイン。2016年にリバイバルしたCRF1000Lのデビューイヤーに始まった同イベントは、「ユーザーとユーザー、ユーザーと作り手を結ぶ」をコンセプトに情報交換、親睦、そしてピュアにバイクで走る楽しみを共有する場として多くのコンテンツが今年も用意され、小雨の中行われたのである。

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 北軽井沢エリアに広がる高原。梅雨寒の7月6日(土)。群馬県長野原町にある浅間園もぱっとしない天候に包まれていた。しかし、ホンダが世界に誇るアドベンチャーバイク、アフリカツインに乗るライダー達は喜々として霧の峠を越え、雨粒などものともしない。これから二日間、アフリカツインのコンベンションでもあるライドアフリカツイン・アサマビバークミーティングが始まるのだ。
 
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 6日のコンテンツはルートブックを読み解き、120kmの周回ルートをツーリングするアドベンチャーラリーだ。本格的なラリー同様、ルートブックホルダーやトリップメーターを備えた人、コマ図をタンクバッグに貼り付け出発する人、それぞれのラリーが始まる。競技ではないが、ルートを正確にトレースしているかをチェックするため、その場にいないと解らないランドマーク、風景などから出題されるクイズポイント、フォトポイントが設けられている。浅間園周辺に多く点在する高原野菜の畑からは雨の影響で土が流れ出したり、峠を越える舗装林道ではアスファルトに生えたコケがライダー達を苦しめた。

 初日を終えたライダー達は、会場に隣接するアサマパークフィールドにキャンプを張り、仲間との一夜を過ごす。メインイベントは7日(日)なのだが、この夜が一番の楽しみだと話す参加者も多い。
 
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キャンプサイトには即席ガレージが軒を並べ、その下で一夜を明かしたアフリカツインも多数。オーナーの愛が感じられる。設備の整ったアサマパークフィールドは遊び疲れたライダーとバイクを一夜にして元気満タンにしてくれた。


 
 明けて7日。朝8時から開始された受付には、100名を超すライダーが集まった。9時の開会式では、スペシャルゲストとして、アフリカツインの開発責任者を務める森田さん、テストを担当した田中さんなどが挨拶。また、ラリーライダー&ドライバーとして世界で活躍する三橋淳さんも登壇。ファンから拍手を浴びた。
 
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長野原町にある浅間記念館前のパーキングには徐々にアフリカツインなどアドベンチャーバイクで埋まり始める。回を追うごとに当たり前だが新型アフリカツイン、CRF1000Lの率が高くなる。


 
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開会式で挨拶をするアフリカツインユーザーのコミュニティー、“日刊アフリカツイン”の内田さん(写真中央)。今回のためにオリジナルでTシャツを仲間で制作して参加。背中には歴代モデルやロゴが描かれている。右がゲストの三橋淳さん。


 
 この日は、会場に設けられたオフロードコースの走行や現行アフリカツインやCRF250、CRF450LなどCRFモデル達の試乗を楽しめた。機能の説明を受けてから試乗となるため、事前申込制としたテストライドセッションは、人気コンテンツでもある。また、アフリカツインのMTオーナーがDCTに、2018年にアップデイトされた内容を確かめるべく、それ以前のモデルに乗るライダーが試乗するなどの姿が見られた。解説を受けてから乗れるとあって、その違いをしっかりと体験できる。より深く充実してバイクを楽しめるのだ。
 
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ホンダモーターサイクルジャパンが用意した気になる試乗車達。クロスカブも登場。


 
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分解されたCRF1000Lのエンジンを前に語り合う参加者達。テーブルクロスにはしっかりとパーツ名も手書きで書かれている。


 
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試乗コースはエンデューロコースのように起伏がある。自車両で走行可能となる一周1キロ程度のコースは、マウンテンコースでもあり、雨の影響で難易度を上げていた。それでもアフリカツイン乗り達は喜々として周回を重ねている。


 
 会場にはアドベンチャーバイクとして、オフロードバイクとしてCRF1000L、歴代アフリカツインを愛するライダー達なら興味深いアイテムを扱う出展ブースもそろった。オフロード向けアドベンチャーバイク用タイヤ、AX41をこの春に出したばかりのブリヂストン、冒険旅行からオフロードでの機能的なガード類を多くリリースするツアラテック。その日本ブランチ、ツアラテックジャパン、機能的なオフロードアイテムを扱うボンサイモト、ビーラバータイヤを扱う木下電機、オリジナルのオフロード系アイテムを用意するダートフリークも顔を出す。
 
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HMJブースの中にはオプションパーツを装着したアドベンチャースポーツが。展開が始まるイタリア、rizoma製のパーツも装着されていた。クールなビレットパーツのデザインを得意とするこのブランドは、美しく機能的なパーツが多い。アフリカツインに新たな個性を付加していた。ディレクターズチェアは新たな商品で、その座面はアフリカツインのシート表皮と同様の素材で出来ている。


 
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テント内ではハイシート体験も行われた。900mmと思い切った数字になるが、ライディングポジション、シート形状により、ストンと足が地面に届く印象。アドベンチャースポーツでは920mmになるそうだ。


 
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ユーザーには使用率も高いツアラテック製のアドベンチャーバイクアクセサリー。水圧整形のスキッドプレートなど独自の技術で製作された製品に同社の旅力、アドベンチャーバイク力がにじむ。


 
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オフロード走行を好むユーザーには気になるタイヤ、AX41。あえて6185キロも走行した状態の装着車を持ち込み、そのライフの長さもアピールしていた。


 
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ボンサイモトのサイトには機能的でマニアックな商品がそろう。店主、多川さん自身もアフリカツイン乗り。


 
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ビーラバーのタイヤを展開する木下電機は毎回会場に魅力的なオフロードタイヤを展示。時にその場で装着するサービスを提供している。


 
 ほかにも、開発スタッフであり、アフリカツインオーナーであるメンバーも顔をそろえ、ユーザー達と内容の濃いコミュニケーションを取っていた。サスペンションのこと、シート高のこと、展示された分解エンジンパーツに関しても、その機能や意味についてもオーナーならではの深い質問が飛んでいたようだ。
 また、地元、長野原町のペンション、花闊歩がカフェブースを出展。多くの参加者が一杯の安らぎを楽しんだ。
 
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XRV750アフリカツインユーザーがCRF1000Lを試乗。たっぷりとレクチャーを受けてから走り出します。


 
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ランチタイムには開発者のトークショウも。森田さんと田中さんから興味深い開発のビハインドストーリーも。


 
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ランチタイムのトークライブ二部には三橋淳さんも登場。現在、アドベンチャースポーツであちこちに出かけている魅力の場所、DCTのことなど三橋さん流の面白い切り口で会場が沸いた。


 
 毎回おなじみとなったアサマレースウエイでは、ナビチャレンジと銘打たれた新たな試みも行われた。浅間園からルートブックで走り、レースウエイ入り口にあるチェックポイントからさらにコマ図の指示間隔が短くなり、なにも道しるべがない会場内で隠されたウエイポイントを探し、40分以内に再びチェックポイントに戻る、というもの。バイクの腕を試すというものではなく、正確なナビゲーションを問うもの。

 また、アサマレースウエイではアフリカツインでダートライディングデビューや、ダートスキルのアップデイトを目的にしたレクチャーも行われた。アフリカツインの開発コンセプトでもある GO ANYWHEREをユーザーが体現するためのお手伝いだ。ライディングの基本と、ダートライディングを融合させ、滑る路面でのコントロールを的確にするヒントを伝える内容だ。
 
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トレッキングルートと銘打たれたルートにはアップダウンがあり、ギャップではフロントも浮き上がるパワフルな場面が展開された。


 
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コンディションが悪くてスタックしても、ごろんしてしまっても、めげること無く走行を再開。それがアドベンチャースピリッツ。


 
 メイン会場となる浅間園では午前中にマスターズオブアフリカツインと呼ばれる腕自慢選手権が開催された。20名のエントラントを一本橋遅乗りの予選で6名に絞り、オフロード試乗コースを短縮化したスペシャルコースのタイムトライアルでマスターズオブアフリカツインを決める、というもの。決勝は転倒で失格となるため、速さとともに慎重さも求められる。予選結果のリバースグリッドでスタートする参加者達。雨を避けるために会場に立つキャノピー内からイベント参加者が熱い視線を送る。抜群の緊張感がスタート地点に漂うなか、一人一人スタートからゴールまで注目を集める。緊張のあまり、エンストやDCTのシフト忘れなど、観客にも伝播する緊迫感の中、見事マスターズの称号を獲得したのは、スピードと冷静さを兼ね備えたエントラントだった。
 
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マスターズオブアフリカツインに参加のライダー達。まもなく予選が始まります。


 
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予選は短い一本橋での遅乗りチャレンジ。安全なのにそうとうハラハラします。


 
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試乗コースはアスファルトオンリーも用意された。まるでモタードコースのようなタイトな設定もあり、アフリカツインのハンドリングをしっかりとチェックできた。


 
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マスターズオブアフリカツインの決勝、緊張のスタートシーン。ファイナリスト達の走りは見る人を魅了。転倒したらノーレースになるルールのなか、攻める攻める!


 
 6日は午後から天候が持ち直したが、7日は閉会式まで雨にたたられた。しかし、アドベンチャーバイク仲間、アフリカツイン乗り達はこんな天気をモノともせず、ライドアフリカツイン・アサマビバークミーティングを楽しみ次なる目的地へと会場を後にした。また会う日まで! アフリカツインの長い旅は再開の日まで続くのだ。
 
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あいにくの天気ながら、アフリカツイン乗り達は開会式後のフォトセッション後、自らの遊び場にバイクを走らせた。夕方までの一日を楽しむために。


 
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アドベンチャーラリーを正確に走り、さらに撮影した写真を評価された上位三名。


 
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オーナーズバイクコンテストで見事一位になったのは、XRV750のオーナー。フロントマスクにトレッキングコースで前走者からくらったドロもそのままに展示。その心意気がイベント参加者の得票に寄与したか、見事一位に。


 
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オーナーズバイクコンテストのLPL賞(開発責任者賞)にはこの椅子が送られた。


 
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オーナーズバイクコンテストにも参加したマットカラーのCRF1000L。全体のまとまりからまるで市販車のよう、と評価された一台。


 
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マスターズオブアフリカツインの入賞者。中央が今年の一番時計をたたき出したエントラント。左は2番時計。右はXRVで参加し最上位に入ったライダーだ。


 
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そして閉会式。森田さんや三橋さん、ゲストの挨拶でしめる。また来年。今度は青空のもとで!


 
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rizomaパーツ、グリップ、レバー。


 
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rizomaのタンクキャップ。


 
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rizoma製ステップ。タンデムステップも。


 
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rizomaフェンダーレスキット。


 
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rizomaのクラッシュバー。スライダーもアルミ製。


 
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リアブレーキリザーバータンク。


 
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ウインカーはCE規格に合致しており車検対応。小ぶりなLEDウインカー。フレキシブルステーで転倒タフネスも高い。


 
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ステー部分にアジャスト機能が多いrizomaのミラー。


 
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また会いましょう!


 



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