2019年6月20日
ヤマハのYZ450Fがモデルチェンジ、YZシリーズ各車も2020年モデルに
YZ450F/YZ250F/YZ250/YZ125/YZ85LW/YZ85/YZ65 1,058,400円/874,800円/723,600円/615,600円/507,600円/496,800円/486,000円
大幅なモデルチェンジは、年を違えて交互に実施してきているヤマハの4ストロークモトクロッサー、YZ450FとYZ250Fシリーズ。今年はYZ450Fがフルモデルチェンジの番で戦闘力アップの改良が行われた。
詳細は下のヤマハのニュースリリースを見ていただくとして、概要としては、軽量化&ハイパフォーマンス化の両立を目指して新設計されたエンジン、高次元のスタビリティとハンドリングを両立させた新フレーム、そして制動力とコントロール性を向上させた新ブレーキ、走行中でもエンジン特性を変更できる“モードスイッチ”の採用などとなっている。
昨年フルモデルチェンジを受けたYZ250F、同様にYPVS(ヤマハパワーバルブシステム)搭載の新設計エンジンの採用や、昨今のコース傾向やライディングに合わせたサスペンションセッティング、ニュータイプのブレーキホース、ウェーブタイプディスクの採用、4ポジション調整が可能なアルミ製テーパーハンドルを装備するなどの大幅改良が行われたYZ85、YZ85LWの兄弟車、そしてYZ250、YZ125の2ストロークモトクロッサーシリーズ、YZ65の各車はメカニズム等に変更は無く、YZシリーズの新グラフィックで統一された。
★YAMAHA ニュースリリースより (2019年6月20日)
「YZ450F」はエンジンとフレームを一新し戦闘力アップ
モトクロス競技用「YZシリーズ」7機種の2020年モデルを発売
ヤマハ発動機株式会社は、排気量64cm3~449cm3のモトクロス競技用モデル「YZシリーズ」の2020年モデル7機種を8月20日より販売します。
マイナーチェンジを行う「YZ450F」は、1)軽量&ハイパフォーマンスを両立する新エンジン、2)高次元のスタビリティとハンドリングを両立させた新フレーム、3)制動力とコントロール性を向上させた新ブレーキ、4)走行中でもエンジン特性を変更できる「モードスイッチ」などの採用により、戦闘力を向上させました。また、各モデル共通の新カラー&グラフィックを採用しました。
なお、本製品は「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて、2019年6月20日から12月8日までの期間限定で予約の受付を行います。
- <名称>
- 「YZ450F」
- <メーカー希望小売価格>
- 1,058,400円(本体価格 980,000円/消費税78,400円)
- <名称>
- 「YZ250F」
- <メーカー希望小売価格>
- 874,800円(本体価格810,000円/消費税64,800円)
- <名称>
- 「YZ250」
- <メーカー希望小売価格>
- 723,600円(本体価格 670,000円/消費税53,600円)
- <名称>
- 「YZ125」
- <メーカー希望小売価格>
- 615,600円(本体価格 570,000円/消費税45,600円)
- <名称>
- 「YZ85LW」
- <メーカー希望小売価格>
- 507,600円(本体価格470,000円/消費税37,600円)
- <名称>
- 「YZ85」
- <メーカー希望小売価格>
- 496,800円((本体価格460,000円/消費税36,800円))
- <名称>
- 「YZ65」
- <メーカー希望小売価格>
- 486,000円((本体価格450,000円/消費税36,000円))
- <発売日>
- 2019年8月20日
- <カラーリング>
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- <販売計画>
- 500台(シリーズ合計/国内)
- ※YZシリーズ各モデルは、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされます。
- ※保証(クレーム)の対象外製品となります。
- 【2020年モデル「YZ450F」の主な特徴】
- 1)軽量&ハイパフォーマンスを両立する新エンジン
-
戦闘力の向上を図るため、”性能向上”と”軽量化”を両立した新エンジンを搭載しました。
新作のピストンとシリンダーヘッド、コンパクト設計の燃焼室により、圧縮比を12.8:1から13.0:1に変更。また吸排気バルブの挟み角を21.5°から14.5°に変更し、吸気ポートを最適化するなど、各部仕様の見直しにより出力特性向上を図りました。
さらにヘッド周りをミリ単位でコンパクト化し、カム軸・クランク軸間を約5mm短縮することでマスの集中化を図りました。またヘッドカバーもマグネシウム部材の割合を増やし、シリンダーヘッドアッセンブリの軽量化(従来比310.5g 減)に貢献しています。 - 2)高次元のスタビリティとハンドリングを両立させた新フレーム
-
ストレートなタンクレールとテンションパイプの配置が特長のバイラテラルビーム・フレームは、肉厚とエンジン懸架ブラケットの材質・形状を見直した新作です。
左右タンクレール肉厚を2.5mmから2.0mmに、ダウンチューブの上・下面の肉厚を3.5mm から4.0mm に変更し、フレーム剛性値を約2%低減。加えてエンジン懸架ブラケットは、リア側を従来のアルミ材9.5mm厚からスチール材6mm へ、フロント側をスチール材8mm厚からアルミ材8mm厚へ変更。フレームとともに剛性バランスを最適化することで、高速ギャップ走行時の穏やかなマシン挙動、軽快な走破性に貢献。サスペンションのセッティング効果と相まって、安定性と操縦性をバランスさせました。 - 3)制動力とコントロール性を向上させたブレーキ
-
フロントブレーキは、キャリパーのピストンサイズを22.65mm径から25.4mmに大径化し、剛性も30%アップ。さらに、面積を25%拡大し摩擦力の安定性を高めた新作パッド、従来と同じ重量でパッドとの接触面を16%拡大した新作ディスクローターを採用し、入力に応じた強力な制動力とコントロール性を発揮します。
またリアブレーキは、キャリパー形状変更、ディスク形状変更、熱容量バランス最適化などにより、システム全体で約120gの軽量化と制動力の安定性向上を果たしました。 - 4)走行中でもエンジン特性を変更できる「モードスイッチ」
-
左ハンドルに、燃料噴射/点火時期のマッピングを切り替える「モードスイッチ」を新設しました。あらかじめ「パワーチューナー」※でマップを2種類登録しておけば、走行中でもレース状況やコース環境の変化に応じて自由に、すばやくエンジン特性の変更が可能です。
※パワーチューナー:スマートフォンにダウンロードした専用アプリケーションでエンジンチューニングを行うシステム - 2020年モデル「YZ250F」フィーチャーマップ ★新フィーチャー
- ★剛性バランスを整えたハンドルクラウン
- ★モトクロス専用セッティングの前後サスペンション
- ★剛性アップしたキャリパー
- ★大径25.4φピストン採用ブレーキ
- ★パッドとの接触面を16%拡大したローター
- ★新形状・素材のブレーキパッド
- ★剛性バランスを整えたフロントアクスル
- ★剛性チューニングを施したバイラテラルビーム・フレーム
- ★エンジン懸架ブラケット最適設計
- ★頂面形状をチューニングした新ピストン
- ★高圧縮比の燃焼室(13.0:1)
- ★吸気ポート形状最適化
- ★吸排気バルブ挟み角度変更(14.5°)
- ★カムシャフトポジション約5mmダウン
- ★カムチェーンリンク数削減
- ・“前方ストレート吸気・後傾シリンダー・後方排気”エンジン
- ・LCS(ロウンチコントロールシステム)
- ・スマートフォン対応パワーチューナー
- ・アルミ鍛造ピストン(DLC コートのピストンピン)
- ・レース中の再始動に役立つ軽量スターターモーター
- ・軽量リチウムイオンバッテリー
- ・小型ACMと最適化したクランクバランス
- ・軽量スリムなクリーナーボックス&シュラウド
- ★ハンドルポジションの変更
- ★エンジンマップを切り替える「モードスイッチ」
- ★硬度をアップしたシート
- ★軽量化したリアブレーキ
- ★ダンロップ製MX33タイヤ
- ★クロームモリブデン鋼のフットレスト
★主要諸元
車名型式 | – | |
---|---|---|
YZ250F(B2W3) | ||
発売日 | 2019年8月20日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.185×0.825×1.285 | |
軸距(m) | 1.485 | |
最低地上高(m) | 0.330 | |
シート高(m) | 0.965 | |
車両重量(kg) | 111 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L) | -(60km/h定地走行テスト値) | |
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | – | |
エンジン型式 | J345E | |
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 449 | |
内径×行程(mm) | 97.0×60.8 | |
圧縮比 | 13.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | -[-]/- | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | -[-]/- | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
潤滑油方式 | ウェットサンプ | |
潤滑油容量(L) | 0.90 | |
燃料タンク容量(L) | 6.2 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式5段リターン | |
変速比 | 1速 | 1.928 |
2速 | 1.533 | |
3速 | 1.300 | |
4速 | 1.090 | |
5速 | 0.952 | |
減速比1次/2次 | 2.608/3.769 | |
キャスター(度) | 26°55′ | |
トレール(mm) | 120 | |
タイヤサイズ | 前 | 80/100-21 51M |
後 | 120/80-19 63M | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム(リンク式) | |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |