2019年3月18日
「災害ボランティアバイクネットワーク関東」と「陸上自衛隊東部方面隊」が災害協力協定を締結
「災害ボランティアバイクネットワーク関東」という組織をご存じだろうか? 名称なら一度くらいは耳にしたことがあるよという方も多いのでは。
『昨今、日本各地で地震が頻発しており大規模地震が予想される現在、二輪業界としてもバイクにしか出来ない活動で地域貢献、社会貢献を行うことが必要と考え、当時のNMCA日本二輪車協会、二輪車安全普及協会、財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会の会員を母体として「災害ボランティアバイクネットワーク関東」を発足させることとなりました。
阪神淡路大震災や新潟県中越地震において、バイクが高い機動性で人命救助、物資の運搬、情報の伝達などに威力を発揮しました。今後は、災害ボランティアバイクネットワーク関東を通じて、バイクの持つ機動性を活かして社会貢献と二輪業界の社会的信頼向上に努めて参ります。
なお、災害ボランティアバイクネットワーク関東の組織及び活動についてですが、(社)日本二輪車普及安全協会関東ブロック(旧:関東二輪車協会)にその事務局を置き関東甲信越の全県にその支部を設置しています。平常時は、様々なケースを想定し訓練と研究を行うと同時に行政、マスコミと連携を深め迅速な救援体制を図って参ります。災害発生時には、被害状況を迅速かつ確実に収集し、その情報を関係機関に伝達すると共に、医薬品などの緊急救援物資の配送等を行ってまいりたいと思います』(災害ボランティアバイクネットワーク関東のWEBサイトより)。
近年多発する災害時にバイク乗りとして何か役に立てれば、とボランティア活動を行ってきた実績を持つ団体で、東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、新潟、山梨、長野の1都9県に支部を持ち、現在その会員数は約661名(2019年2月末現在)という。
その災害ボランティアバイクネットワークが、このほど陸上自衛隊東部方面隊との協定を結ぶ締結式を行った。『災害発生時において、二輪車等により災害現場の画像などを撮影し、速やかに伝達することによって災害状況を迅速に把握するもの』というのが協定の目的で、正式名称は“陸上自衛隊東部方面隊と災害ボランティアバイクネットワーク関東との災害時応援に関する協定”。災害ボランティアバイクネットワークの赤坂正人会長と、陸上自衛隊東部方面総監部の嶋本 学情報部長が締結式に臨んだ。
バイクの機動性、走破性などをフルに生かして、万が一の災害時にいち早く現場に到着し、災害状況等を報告するのが当面の役割という。「そのための連絡手段をどうするか? 連絡網の構築は? などから始まり、活動のための環境整備から始めることになる」(赤坂さん)。要は協力体制という器は作った、あとは具体的にどのように活動するか中身を一緒になって考えていきましょうという決定を行いました、という段階と考えていいだろう。
ちなみにこのボランティア活動に興味があるという方は、災害ボランティアバイクネットワーク関東のWEBサイト「http://www.jmpsa.or.jp/block/kanto/safety/e3953.html」をご参考に。