2018年12月10日

「全てを超える」のコンセプトのもと、Ninja H2シリーズに加わったアップグレードモデル

Ninja H2 CARBON 3,564,000円(2019年7月1日発売)

川崎重工ガスタービン・機械カンパニー、航空宇宙カンパニー、そして川崎重工グループ全体を横断する技術開発本部が総力をあげて開発した“究極のロードスポーツ”Ninja H2。2013年の東京モーターショーで、スーパーチャージャー付エンジンの単体モデルが展示され、翌2014年の11月4日、カワサキはスーパーチャージド・エンジンを搭載した市販マシンを「Ninja H2」として正式に発表、発売した。

ちなみに公道仕様マシンが「Ninja H2」で、もう1つのサーキット仕様が「Ninja H2R」としてラインナップされた。国内市場では、2015年7月にサーキット仕様の「H2R」のみを国内でも発売するとアナウンスされ、また、メーカー希望小売価格も実に540万円という超ド級プライスでの導入となった。

2015年11月には、2016年モデルが発売されたが、国内向けは依然サーキット仕様のH2Rのみで、2015年11月1日から2016年2月15日までが受注期間とされ、受注後約2~3ヶ月で納車されるスケジュールだった。また本体価格で30万円の値上も行われている。2016年11月発売の2017年モデルも、国内向けへはサーキット仕様のみで、2016年11月15日から2017年1月15日までの受注期間を設定、受注後2~3ヵ月で納車と前年と同様のシステムとなっていた。

2018年3月には、スーパーチャージドマシンの普及、H2のシリーズ化を推し進めようというカワサキの戦略的なニューモデルの登場している。サーキットばかりではなく、公道走行も楽しみたいたいというレアなスポーツユーザーや、超ド級マシンを所有することに喜びを感じるオーナーといった、従来のH2のユーザー層とはまた異なったカワサキファンがターゲットで、日常的に公道での走りを楽しみ、ツーリング等にもちょくちょく出掛ける、という使い方にもスーパーチャージドマシンを提案するモデル、といっていいだろう。

価格も、300万円台クラスのNinja H2に対して、基本モデルといえるNinja H2 SXでメーカー希望小売価格1,998,000円とギリギリ200万円を切り、アップグレードモデルのこちらNinja H2 SX SEでも240万円を切るプライスに抑えていることから、多くのライダーにスーパーチャージドスポーツに乗ってもらいたいというカワサキの思いが伝わってくるモデルだった。

今回、国内販売が行われるNinja H2 CARBONは、それとは逆に公道仕様のNinja H2シリーズのトップグレード版のポジションを担うモデルといえ、コンセプトも「全てを超える」となっている。

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Ninja H2 CORBON。カラーは「ミラーコートマットスパークブラック×キャンディフラットブレイズドグリーン」(GY2)の1色。

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Ninja H2 CARBON。


 

★KAWASAKI ニュースリリースより (2018年12月10日)

2018年モデル Ninja H2 CARBON 新発売のご案内
モデル情報
車名(通称名) Ninja H2 CARBON
マーケットコード ZX1002JKF
型式 2BL-ZXT02J
型式指定・認定番号 19116
メーカー希望小売価格 3,564,000円
(本体価格 3,300,000円、消費税 264,000円)
カラー(カラーコード) ミラーコートマットスパークブラック×キャンディフラットブレイズドグリーン(GY2)
ご注文期間 2018年12月10日(月)~2019年1月18日(金)まで
※予想を上回るご注文を頂戴した場合は、誠に恐縮ではございますが 期間途中でご注文受付を終了させて頂く場合がございます。
発売予定日 2019年7月1日
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルはABS装着車です。
※当モデルは二輪車ETC2.0車載器キット標準装備車です。

 

【Ninja H2 CARBON】
目指したもの、それは誰も味わったことのないライディングフィールの実現。Ninja H2 CARBONは「全てを超える」というコンセプトをもとに、最大出力170kW(231PS)を発揮するスーパーチャージドエンジンを搭載しています。エンジンと共に開発した完全自社製のスーパーチャージャーにより、どの回転域からでも強烈に加速する圧倒的なパワーを発揮。さらに燃焼効率を徹底的に追求したことにより、インタークーラーを不要としました。また様々な電子制御システムや、ハイスペックなフットワークの採用、国内仕様としてETC2.0を標準装備。ライディングをサポートする最新技術により、ライダーへ操る悦びを提供します。このスーパースポーツマシンは、川崎重工グループのガスタービンや航空宇宙など様々な事業の技術の結晶であり、カワサキのストリートモデル史上最大のエンジン出力を実現した一台です。

 

■主な特長
・全回転域で圧倒的なパワーを発揮する最大出力170kW(231PS)のスーパーチャージドエンジン
・超精密削り出し製法で複雑な形状を実現した自社開発のインペラ
・滑らかで、スピーディなシフトチェンジを可能にする、ドッグリンクトランスミッション
・操作性を高め、操作感を軽くする油圧クラッチとアシスト&スリッパ-クラッチ
・吸気効率向上により、スーパーチャージドエンジンの性能を最大化するラムエアインテーク
・最適な混合気をエンジンに供給する電子制御スロットルバルブ
・高い冷却効果を発揮するクーリングシステム
・様々な電子制御技術をさらに緻密にしたボッシュ製IMU(慣性計測装置)
・様々な状況において車体の挙動維持をサポートするカワサキ・トラクション・コントロール(KTRC)
・スーパースポーツ用高精度ブレーキ制御システム、カワサキ・インテリジェント・アンチロック・ブレーキ・システム(KIBS)
・エンジンブレーキの効きを適切にコントロールするカワサキエンジンブレーキコントロール(KEBC)
・クラッチ操作無しでシフトアップとシフトダウンが行えるカワサキクイックシフター(KQS)
・発進時に最も効率的に加速する為の電子制御システム、カワサキ・ローンチ・コントロール・モード(KLCM)
・速度域や加減速の状況に合わせて最適な減衰力を発生するオーリンズ社製エレクトロニックスアリングダンパー
・力強いパワーを受け止めつつ、ハイスピードライディングに必要な剛性と柔軟性を高次元で両立した 軽量トレリスフレーム
・優れた路面追従性を発揮するKYB AOS-Ⅱレーシングサスペンション
・様々な走行シーンで高い安定性を生み出す、オーリンズ社製TTX36リアサスペンション
・ブレンボ社製のストリート用モノブロックキャリパーラインナップで最新かつ最上級モデルの「Stylema」
・高いハンドリング性能を実現する最新のブリジストン製スポーツタイヤの「RS11」
・ダウンフォースを発生させ、高速安定性を向上するアッパーカウルの形状とミラーステー
・多くの情報を確認することが出来るフルカラーTFTスクリーンを採用したインストゥルメントパネル
・ライディングログや車両情報を確認できる、スマートフォン接続機能
・ハイクオリティなイメージの全灯火類LEDバルブ
・傷を自己修復し、高品質な外観を維持することが可能なハイリーデュラブルペイント
・標準装備されたETC2.0車載器キット

 

★主要諸元

車名型式 ZX1002JKF
Ninja H2 CARBON
発売日 2019年7月1日
全長×全幅×全高(m) 2.085×0.770×1.125
軸距(m) 1.455
最低地上高(m) 0.130
シート高(m) 0.825
車両重量(kg) 238
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 20.5(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
15.3(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 3.4
エンジン型式
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 998
内径×行程(mm) 76.0×55.0
圧縮比 8.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 170[231]/11,500(ラムエア加圧時:178(242)/11,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 141[14.4]/11,000
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 5.0
燃料タンク容量(L) 17
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 3.187
2速 2.526
3速 2.045
4速 1.727
5速 1.523
6速 1.347
減速比1次/2次 1.551/2.444
キャスター(度) 24.50°
トレール(mm) 103
タイヤサイズ 120/70 ZR17M/C 58W
200/55 ZR17MC 78W
ブレーキ形式 φ330mm油圧式デュアルディスク
φ250mm油圧式シングルディスク
懸架方式 φ43mm倒立テレスコピック式
スイングアーム(ニューユニトラック)
フレーム形式 トレリス

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
 ※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
 ※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。