2018年12月13日
第99回「渋谷なな不思議」
かつて渋谷といえば誰もがハチ公を思い浮かべたものですが、昨今はイベントごとにわんさか集まる若者。調子に乗って乱痴気騒ぎ。ケンカに痴漢、ゴミの放置、挙句に軽トラをひっくり返すという無法地帯のイメージ。もっともその前にもチーマーとかオヤジ狩りとかで有名でしたから、恐いところというイメージは、昨日今日始まったことではないのかもしれませんが。
そんな渋谷ですが、ハチ公、道玄坂に109などがある山手線の外側と、渋谷警察署やウインズ渋谷がある内側エリアでは雰囲気がまったく異なります。地方から出て来たばかりの渋谷童貞ボーイズ&処女ガールズが、競馬開催日のウインズ渋谷あたりに迷い込んだら、思い描いていたヤングタウン渋谷のイメージとのあまりの落差に卒倒するかもしれません。そんな時はウインズの目の前にある焼きそば屋さんで渋谷一の焼きそばを食べて癒されてください。二十歳以上であれば、ビールとともにいただけば立ち直りもなおのこと早いことでしょう。
駅のあっち側とこっち側では平均年齢差が30歳くらいありそう(根拠全くなし)な渋谷ですが、365日24時間誰かしらうろうろしている渋谷駅周辺は、立喰ソにとっても良好な立地条件。2018年11月現在、渋谷駅から約1km圏内に13店舗もありました(私が数えたところ)。で、立喰ソといば、おやじたちの必須アイテムですから内側エリアに集中していると思うでしょ?
と思ったらさにあらず(お約束通りの展開)、内側の5店舗に対して外側は7店舗。あとの1店舗は駅ビルの中。ということで僅差ですが若者の街である外側の方が多いんですね。へえ〜。
幻立喰ソになってしまったのは内側3店舗、駅中と駅直近6店舗、外側4店舗と圧倒的に駅付近が多いのです(もちろん私の知っている限り。昭和30年代から数えたらもっともっと多いでしょう)。幻立喰・ソが駅付近に集中しているのは、渋谷駅再開発も影響していそうです。1日平均約37万人、日本で6位の乗降客があるJR渋谷駅(2017年度)に駅ソがないとは、渋谷立喰・ソ七不思議です。再開発後に駅ソは復活するのでしょうか?
さて、七不思議のあとの6つは各自考えてください。といういつものパターンだろうって? ふふふっ、違います。
では続いて七不思議その2です。渋谷駅周辺の13店舗のうち、なんと5店舗があの大チェーン店の名代F士そば(以下Fそば)なんです。わずか1km圏内に5店舗とは世界的にも例がないでしょう(たぶん)。さらに幻立喰ソになってしまったFそばの店舗も含めると、なんと8店舗も。いつでも人がいる渋谷とはいえ尋常ではありません(七不思議その3)。さらにさらにFそばの第1号店は渋谷店でしたが、2016年に残念ながらもあっさりと幻立喰ソになってしまいました(七不思議その4)。そして、新形態を模索した「つけ蕎麦たったん」もありましたがこちらもすでに幻立喰・ソ(七不思議その5)。さらにさらにさらにさらにFそばを統括するダイタングループ8社の本丸も渋谷区(場所的には代々木ですが渋谷区です)に集中していたりします(七不思議その6)。
と、七不思議でもないようなことまでねじ込みましたが、七不思議最後の謎が最大の謎。
実は100店舗もあるFそばなのに、驚いたことに改めて数えてみたら、なんと私、5店舗くらいにしか行っていないことが発覚しました。この事実に一番驚いたのはもちろん私。記念すべき第1号店に行くどころか、実はどこにあったのかすら知らないというていたらくです。当駄コラム、平成最後の大驚愕。
こんな未訪問率95パーセントのFそばド素人の私でも、Fそばについてこれくらいのことは知っているのですから、Fそばってすごいんですね。と、論点をはぐらかすなあなあな結論。そう渋谷七不思議ならぬなあなあ不思議……知ったかぶりしてこれ以上解説するとボロを出しますので、あとは各自自習をお願いいたします(いつもとはまた違ったパターンの終わり方ですが、だからといってほめられたもんではありません)。みなさまどうぞよいお年を!
●幻立喰NEWS2018
2018年幻立喰ソレクイエム
今年も意に反して多くの立喰ソが幻立喰ソになってしまいました。そのラストを飾るかのごとく今月末で外苑前の信越が閉店するそうです。信越といえば昆布やハム天などオリジナルトッピングと、プラスチックの食券が特徴的な24時間営業の老舗です。幻立喰ソになるのではなくではなく、常連ABくんが仕入れた情報では12月28日ごろまでで一旦閉店、1年半から2年でビルを立て直して新装開店の予定だとか。ちゃんと帰ってきてくれることを願いましょう!
おつかれさまでした。ありがとうございました。
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