2018年9月4日
第86回「フクシマで勉強してきた話」
9月になってようやく涼しさを感じられるようになったかもしれない今日このごろ、
夏休み期間はどこかへ行きましたか?
出不精なわたくし、真夏の時期なんて大抵は家に居ることが多いのですが、
今年は何を思ってか、一泊二日の小旅行。
ちょっとフクシマへ行ってまいりました。
行程を追って順にご紹介しましょう。
一日目
早朝、大型バスで東京を発って東北道をひた走り、途中何度か休憩しましたが、
こちらは高速で最後に入った那須高原SAでの一コマ。
思わず300円を突っ込んで買いそうに。仮想のはずのコインがついに実体化! というネタにするのもよかったのですが、先は長いのでここはスルー。
その後、白川ICで降りて下郷町での食堂にて昼食。
ここで目に留まったのがこちら。
ええっ、トマトってそのままいただくでしょ、普通、それがなんと漬物だというのが驚きです。見たところ、全然普通にカットしただけのような姿ですし、そもそもなんで漬けるのでしょう・・・。というナゾが浮かんだのですが、
食感は「さっくり歯ごたえが残り、ほんのり醬油の香りとトマトの酸味と甘みが交じり合って、これは全然有り!!」でございました。
考えたひと、すごい。
ちなみにこの南郷トマトというのはこちらの地産トマトの代表種だそうで、全国的には別名で知れ渡っている品種だそうです。
のちに、これのもぎたてをいただいたのですが、私的な甘~いトマトの印象として、真っ赤な完熟状態で崩れそうな実が果物のように甘~い、というのと大きく違い、サクサクとしっかりした歯ごたえがあるにもかかわらず、うっすら酸味を感じつつも甘くてしっかりとトマト味。というのが特徴でした。
さてさて、お次は、なんと町役場にてお勉強タイム!
・・・
え? なんで楽しい旅行なのにお勉強タイム??? などと思いつつも、初めから行程に含まれているため、おとなしく会場のホールに足を運んでいきますと、そこに待ち受けておられたのは、大学のエライ先生他、専門家の方々多数。
そして間髪入れずに講義の始まりです。
(長くなるので省略)
結果、「とっても難しい問題について、簡潔かつ非常に分かりやすく説明いただきました。
理解度はもちろん100%です。」
なにを聴いてきたのかは後ほど。
会場を後にした私たちが次に向かったのは、町を代表する農体験施設。
こちらでは、近隣の牧場主にお越しいただき、バター作りを体験することに。
思えば私はこういうのをやったことが無かったです。
最初に、ペットボトルに半分ほど入った、新鮮な牛乳が配られました。
「普通の牛乳じゃん。これをどうしろと?」と思いつつ、その後、作り方の説明を聞きました。要約すると「ともかく上下にめっちゃ振って!」
おいおい、なんて適当な、と半信半疑のまま攪拌を続けていると、次第に手ごたえがして、いつの間にやら黄色の球体が出現。
何センチかの物体になったところで、ペットボトルをカットして、その物体を少々クラッカーに乗せて頂いてみると、あら不思議、マジにバターでした。
こういう看板からも、土地柄がうかがえますね
その後、近隣の宿場跡地の散策タイムです。建物をそのまま生かしたお店が立ち並んで居る中、とある蕎麦屋さんでこんな看板を発見。
わたしは初めて見ましたよこういうの、しかもなんで一本? そのネギはどうするのよ?そのまま食べるの?などと思いながらも、時間の都合でスルーしてしまったのが少々心残りでした。
ということで、本日は町内の民宿へ向かって一泊です。
ここで、普通の旅日記だと、温泉最高~、とかお食事最高~ってなるのですが、客室に入って最初に、目に入ったのがこんな書面。思わず熟読してしまいました。
そういえば、客室の備品にガムテって、あまり拝見しませんね。
と一息ついたところで本題のお話です。
今回は参加型イベントが含まれる一泊旅行の倍速以上のペースで、町内の見どころを多々巡回したわけですが、
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参考までに翌日の行程
農園にて原木栽培のきのこ狩り→農園にてトマト狩り→体験農園にて野菜収穫→養鱒場で鱒を手づかみ体験&塩焼をいただく→フクシマ牛のバーベキュー・・・
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こんなに多数のイベントに参加できるのにも関わらず、個人の負担は宿泊代(程度の料金)のみというのには訳がありまして、「震災後の産地の現状を実際に見て知って味わっての体験を通じ、観光客を呼び戻そう」ということで町が全面的に協賛しているものでした。
放射線とは何か? 何が本当に危険なのか? などの正しい知識をふまえ、生産現場や安全検査の現状を知るとともに、地産の農産物を実際に味わうことにより、安全ではないのでは? という漠然とした思い込み(ある人が居たら)は払拭してもらおう。という目的が織り込まれていました。
訪問した各農園主からは当時~現在までの苦労話をたくさん伺うことができ、それぞれ感慨深いものでした。
私はそもそも国産か輸入品か程度の執着しかありませんでしたので、手元に流通してくれさえすれば、全くもってウェルカムなのですが、流通の現場ではなかなかそうは行かない現状が続いているそうで、そんな談話には少々心苦しく思いました。
ということで、後半は割愛しますが本当に盛りだくさんな体験ができたのはいい思い出でした、また機会があれば、ゆっくり行ってみたいですね。
それではまたー。
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