2018年7月30日

波乱の展開、息を飲む激闘を制しヤマハ4連覇、TSRホンダが日本チーム初の世界チャンピオンに! 

 41回目を迎える真夏の祭典・鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝が7月29日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。前日のトップ10トライアルが急遽中止(同時出走の予選に変更)になるなど、台風12号による大会への影響が心配されたが、定刻通り1130分にレースはスタート。ただ、スタート前にコースがフルウェットになる降雨など、その後も不安定な天候が続くことに。

 序盤は事前テストでも好調ぶりをアピールした鈴鹿8耐4連覇を目指す♯21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM、ワールドスーパーバイク3年連続チャンピオンであり8耐優勝経験者でもあるジョナサン・レイが加わった♯11 Kawasaki Team GREEN 、そして今年10年ぶりのワークス参戦で話題となったHRCの♯33 Red Bull Honda with 日本郵便が同一周回内で一進一退の緊張が続くトップ争い。中でもヤマハとカワサキのスーパーバイク・ライダーによるバトルが熾烈を極めた。

 途中、Kawasaki Team GREENが原因不明のスローダウンで僅かに後退を許すものの、レースが動いたのは中盤から終盤直前。雨によるセーフティカー導入中、スリックタイヤを履いたKawasaki Team GREENのレイがスリップダウン。ダメージは少なかったが、復帰したポジションが不運にもトップ2とは違う隊列によってさらにビハインドを背負うことに。最終的に8時間のレースを最も多くの周回数で最初にチェッカーフラッグの受けたのはYAMAHA FACTORY RACING TEAM。同チームは鈴鹿8耐・4連覇を達成した。

 尚、鈴鹿8耐は2017‐2018 世界耐久選手権(EWC)の最終戦でもあり、シリーズ争いの行方にも注目が集まったが、ランキングトップのまま地元・鈴鹿でレースを迎えた♯5  F.C.C. TSR Honda Franceが5位入賞。ランキング2位の♯94 GMT94 Yamaha Official EWC Team(6位) より前にゴールしたことでフル参戦3年目で念願のシリーズチャンピオンを獲得した。日本のチームは世界耐久選手権で王座を獲得するのは今回が初めての快挙となる。

鈴鹿8時間耐久ロードレース 最終結果(順位/№/チーム/ライダー/マシン/周回数)

1位 ♯21  YAMAHA FACTORY RACING TEAM

中須賀克行/アレックス・ローズ/マイケル・ファン・デル・マーク

YAMAHA YZF-R1  199

2位 ♯33 Red Bull Honda with Japan Post

高橋 巧/パトリック・ジェイコブセン/中上貴晶

Honda CBR1000RR SP2 199

3位 ♯11 Kawasaki Team GREEN

渡辺一馬 /レオン・ハスラム /ジョナサン・レイ

Kawasaki ZX-10RR  198

4位 ♯95 S-PULSE DREAM RACINGIAI

生形秀之/トミー・ブライドウェル/渡辺一樹

Suzuki GSX-R1000 196

5位 ♯5 F.C.C. TSR Honda France

ジョシュ・フック/アラン・テシェ/フレディ・フォレイ

Honda CBR1000RR SP2 196

6位 ♯94 GMT94 YAMAHA

マイク・ディ・メリオ/ニッコロ・カネパ/デビット・チェカ

YAMAHA YZF-R1 196

7位 ♯22 Honda Asia-Dream Racing

ザクワン・ザイディ/アンディ・イズディハール/トロイ・ハーフォス

Honda CBR1000RR SP2 195

8位 ♯19 KYB MORIWAKI MOTUL RACING

清成龍一/ラタパーク・ウィライロー/高橋裕紀

Honda CBR1000RR SP2 195

9位 ♯111 HONDA ENDURANCE RACING

エルワン・ニゴン/ヨニー・ヘルナンデス/セバスティアン・ジンバート

Honda CBR1000RR SP2 194

10位 ♯12 YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING

津田拓也/シルバン・ギントーリ/ブラッドリー・レイ

SUZUKI GSX-R1000L8   194

レース中のファステストラップ:♯11 Kawasaki Team GREEN  2’07.527  77/198周  164.32km/h