2018年7月11日
アメリカが恋した“Little Honda”ことCA100がモチーフ、 スーパーカブ生誕60周年記念車、間もなく発売!
■写真:Honda/依田 麗
■問:Hondaお客様相談センター TEL0120-086819 http://www.honda.co.jp/
2018年8月、ホンダのスーパーカブが生誕60周年を迎える。これを記念した特別モデルが近日中にリリースされる予定だ。ちょうど10年前、50周年を記念して販売されたスペシャルモデルは専用となる漆黒のボディカラーにゴールドのエンブレムが装着されたシックなイメージだった(同時に販売されたリトルカブのスペシャルモデルは初代C100をイメージしたカラー)。今回の60周年記念モデルはナイセストキャンペーンでもお馴染み、世界進出への大きなはずみとなったアメリカ向けの真っ赤なCA100をイメージしたモデルだ。
今から60年前に誕生したスーパーカブC100は、翌1959年には早くも海を渡り、自動車大国・アメリカに上陸、「Honda50」の名で販売されている。1962年にはスーパーカブとは対照的とも言える鮮やかな赤のボディカラー、二人乗りが可能なロングシートやタンデムステップを装備したCA100を投入、本格的な販売がスタート。「YOU MEET THE NICEST PEOPLE ON A HONDA」キャンペーンの展開などでもお馴染みだ。
コンパクトでキュートで安価だったCA100は主に西海岸の大学生の間でキャンパス内での移動の足として広まり、“ブラックジャケット(無法者)の乗り物”という当時のアメリカ人のオートバイに対するイメージ、生活までを一変させ、アメリカでもスーパーカブが大ヒットとなったことのみならず、ホンダの知名度を一気に高めたモデルにもなった。
また、オートバイを操る楽しさは当時のサーフィン&ホットロッド・ブームとも相まって“Honda,Honda,Faster,Faster”の掛け声でもお馴染み、カリフォルニア出身のロックグループであるザ・ビーチボーイズの唄「リトル・ホンダ」(1964年)で多くの若者たちに刺激を与えた。果たして彼らがプロモーションにどれだけ関与していたのかは定かではないが、リーダーのブライアン・ウィルソンを筆頭にマイク・ラブ、アル・ジャーディン、デニス・ウィルソン、カール・ウィルソンのメンバー5人がそれぞれ白シートの真っ赤なCA100に跨る様子の写真なども残っている。そしてLIFE誌では「ホンダに恋したアメリカ」という寄稿文が掲載されるほど、CA100はベトナム戦争に本格介入する前の“明るい”アメリカで人々に多大な影響を与えたのであった。
そんなCA100をモチーフに、昨年秋より販売が開始された新型スーパーカブ50(AA09)/110(JA44)をベースとした60周年記念車が近日中に発売される予定だという。
特徴は真っ赤なボディカラーに、アイボリー系のレッグシールドやサイドカバー、ツートーンシート、そして記念エンブレムなどを採用。受注生産モデルとなる模様なので、購入希望者全てに配車されるというのも嬉しい。車両価格はまだ明らかとなっていないが、ベース車に対しエクストラチャージは最小限に抑えられると思われる。乗っているとナイセストピープルに出会えそうな予感のする1台、正式発表をお楽しみに!
モチーフはCA100
1962年、アメリカに上陸したスーパーカブC100の対米仕様モデル・CA100(Honda50)は1ドル360円だった当時、現地では約245ドルで販売。日本のC100とはダブルシート、テールランプなどは異なり、フラッシャーランプは装着されていない。