2018年7月6日
量産二輪車用としては世界初のハイブリッドシステムを搭載したPCX HYBRIDを発売
PCX HYBRID 432,000円(9月14日発売)
2017年の東京モーターショーでワールドプレミアされたPCX HYBRIDがいよいよ国内発売される。
高出力のリチウムイオンバッテリーとACGスターターを利用してエンジンをアシストすることで、コンパクトなシステム構成でありながら、クラスを超えるトルクフルな走りを実現したモデルだ。
電動モーターのみでの走行は行わない、いわゆる“マイルド・ハイブリッド”と呼ばれるシステムを採用しており、PCX本来の動力性能に電動モーターの立ち上がりトルクの強さ、速さ、を活かしてスタート時や加速の際のパワーアシスト機能を上乗せしている。
ACGスターターによるアシストは、基本的にスロットル操作によるアシストの開始から、約4秒間にわたって作用させ、スロットルの開度状況に合せて、ベーシックなPCX本来の扱いやすさは維持しながらも俊敏な加速をプラスさせているという。アシストの強度および作動時間等は、スロットル開度、エンジン回転数、リチウムイオンバッテリーの状態などで異なるのは当然だろう。
単なる加速性能の向上だけではなく、モーターの特性ならではの、より機敏なスロットルレスポンスも自然なカタチで実現できているという。きびきびした走りをプラスするハイブリッドシステムは、街中コミューター用として最適のメカニズムのひとつではないだろうか。
★HONDA ニュースリリースより (2018年7月6日)
二輪車用ハイブリッドシステムを採用し、さらなる走りの楽しさを追求した
原付二種スクーター「PCX HYBRID」を発売
Hondaは、スタイリッシュな外観と環境性能に優れたエンジンなどでご好評をいただいているスクーター「PCX」シリーズに、量産二輪車用として世界初※1となるハイブリッドシステムを採用した原付二種(第二種原動機付自転車)スクーター「PCX HYBRID」をタイプ設定し、9月14日(金)に発売※2します。
PCX HYBRIDは、2018年4月に発売したPCXをベースに、新たに搭載した高出力型リチウムイオンバッテリーをエネルギー源として、エンジンの始動や発電を担っているACGスターターに駆動アシストの機能を追加。エンジンへのモーターによるアシストを行うことで、従来の同クラススクーター※3を超える機敏なスロットルレスポンスや高い動力性能を実現しました。走行状況やライダーの好みに合わせて、モーターのアシスト力を変更できる2つのモードを設定。快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」により、モーターアシスト特性の切り替えを可能としています。
PCXシリーズは、高剛性なダブルクレードル構造のフレームに、耐久性と静粛性、燃費性能に優れたスクーター用グローバルエンジン「eSP(イーエスピー)」※4を搭載 。全灯火器にLEDを採用し、フロントからリアまで連続的に変化する曲面で構成した“流麗で伸びやか”な外観スタイリングとしています。また、より便利にエンジン始動ができる「Honda SMART Key システム」の採用など、使い勝手の良い装備などで、幅広い層のお客様に高い支持をいただいています。
※1 2018年7月時点 Honda調べ
※2 PCX HYBRIDは受注生産車です。PCX HYBRIDは「Honda 二輪EV取扱店」での取り扱いとなります
※3 Honda 125ccクラス4ストロークエンジン搭載スクーター
※4 enhanced(強化された、価値を高める)Smart(洗練された、精密で高感度な)Power(動力、エンジン)の略で、低燃費技術やACGスターターなどの先進技術を採用し、環境性能と動力性能を高めたスクーター用エンジンの総称です
- ●販売計画台数(国内・年間)
- 2,000台
- ●メーカー希望小売価格
- PCX HYBRID 432,000円(消費税抜き本体価格 400,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
- =PCX HYBRIDの主な特徴=
- 量産二輪車用として世界初のハイブリッドシステムを採用
- PCX HYBRIDに採用したハイブリッドシステムは、PCXのボディーサイズに納まるコンパクトなシステムとすることで、PCXならではの「高い利便性」と、モーターアシストによる「機敏なスロットルレスポンスと高い動力性能」の両立を実現しています。
- ・エンジンの始動とアシストは、高出力型の48V系リチウムイオンバッテリーをエネルギー源に、アシスト制御やバッテリー監視機能などを持つ「パワードライブユニット(PDU)」を介し、駆動アシストの機能を追加したACGスターターにより行います。
- ・ACGスターターによるアシストは、スロットル操作にともなうアシスト開始から、約4秒間※5作動。アシストはスロットル開度に合せたセッティングとし、PCXと同等の扱いやすさを維持しながら走行状況に応じた俊敏な加速を可能としています。
- ・アシストによるトルクの増大で、加速性能の向上とモーターならではの、より機敏なスロットルレスポンスを実現しています。
- ・走行状況やライダーの好みに合わせて、快適な走行と適度なアシストを両立し低燃費に寄与する「Dモード」と、アシストを強めてよりスポーツ性を高めた「Sモード」の、2つのモーターアシスト特性の切り替えを可能とし、走行シーンに合わせた“走る楽しさ”を提供します。
- ・高いエネルギー密度のリチウムイオンバッテリーと、バッテリー残量などを管理する「バッテリーマネージメントユニット(BMU)」をリチウムイオンバッテリーパックに収納することにより、コンパクトなバッテリーユニットとしています。
- ・フルフェイスヘルメット1つを収納可能※6な容量23L※7のラゲッジボックスの後方にリチウムイオンバッテリーを、フロントカバー内にPDUを配置するなど、125ccスクーターの限られたスペースに効率よく搭載することで、PCXの持つ利便性、ゆとりあるライディングポジション、取り回しの良さを確保しています。
- ・メーターパネルには、ハイブリッドシステムのさまざまな情報をわかりやすく表示。スピードメーターや時計、平均燃費に加え、モード表示、エンジンへのアシストレベルやリチウムイオンバッテリーへのチャージレベル、リチウムイオンバッテリーの残量計などをディスプレイに表示します。
- ・アイドリングストップ・システムは、PCXに対し開始までの時間を短縮し、停車時の静粛性や燃費向上に寄与しています。
- ※5 モーターアシストの作動および作動時間は、スロットル開度、エンジン回転数、リチウムイオンバッテリーの状態などで異なります。また、アシスト時間は、アシスト開始から最大トルクを約3秒間継続し、その後1秒間で徐減させていく仕様としています
- ※6 ヘルメットの形状・大きさによっては入らない場合があります
- ※7 Honda測定値
- 「美しさと力強さ」をコンセプトに、先進性と上質感を追求したスタイリング
- ・流麗で伸びやかなフォルムを基調に、フロントからリアまで連続的に変化のあるボディー曲面で構成。省電力に寄与するLEDを採用した灯火器類は、ヘッドライトのシグネチャーランプ(ポジションランプ)裏側のブラケットと、テールランプ点灯部のインナーレンズをブルーとするなど、先進性と上質感をさらに高めたスタイリングとしています。
- ・カラーリングは、ハイブリッド車の先進性とプレミアム感を演出する、パールダークナイトブルーの1色を設定しています。
- 使い勝手を考慮した充実の装備
- ・フロントのみが作動するABS(アンチロックブレーキシステム)を採用しています。
- ・Honda SMART Key システムを採用。スマートキーを携帯して車両に接近することで、衣類のポケットなどからスマートキー自体を取り出すことなく、メインスイッチノブの解施錠を可能としています。
★主要諸元
車名型式 | 2AJ-JF84 | |
---|---|---|
PCX HYBRID | ||
発売日 | 2018年9月14日 | |
全長×全幅×全高(m) | 1.925×0.745×1.105 | |
軸距(m) | 1.315 | |
最低地上高(m) | 0.137 | |
シート高(m) | 0.764 | |
車両重量(kg) | 135 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※8 | 55.0(国交省届出値 定地燃費値※9 60km/h 2名乗車時) | |
51.9(WMTCモード値 クラス1※10 1名乗車時) | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | 1.9 | |
エンジン型式 | JF84E-K96 | |
水冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ | ||
総排気量(cm3) | 124 | |
内径×行程(mm) | 52.4×57.9 | |
圧縮比 | 11.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 9.0[12]/8,500 | |
最高出力(kW[PS]/rpm)(モーター) | 1.4[1.9]/3,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 12[1.2]/5,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)(モーター) | 4.3[0.44]/3,000 | |
電動機(モーター)(kW) | 0.36 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI) | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | フルトランジスター式バッテリー点火 | |
潤滑油方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | – | |
燃料タンク容量(L) | 8.0 | |
クラッチ形式 | 乾式多板シュー式 | |
変速機形式 | 無段変速式(Vマチック) | |
変速比 | – | |
キャスター(度) | – | |
トレール(mm) | – | |
タイヤサイズ | 前 | 100/80-14M/C 48P |
後 | 120/70-14M/C 55P | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 機械式リーディングトレーリング | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | ユニットスイング式 | |
フレーム形式 | ダブルクレードル |
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Honda Vietnam Co., Ltd. 製造国/ベトナム 輸入事業者/本田技研工業株式会社
※8 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※9 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※10 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます