2018年5月11日
新世代の250スクーターに復権をかける、軽快感と先進性の新型フォルツァ
フォルツァ 646,920円(7月20日発売)
フォルツァ・シリーズのヒストリーを大雑把に振り返ると、2000年3月発売で初代フォルツァが登場し、後に250スクーターのベストセラーとなるフォルツァの歴史が始まっている。そして、2004年4月発売の2代目フォルツァ(PGM-FI新エンジン、Honda Sマチック搭載)、2006年3月/5月発売の2.5代目フォルツァ(マニュアル7速シフト、キックダウン機構、オートシフトモード等採用)、2007年12月発売の3代目フォルツァ(新設計の4バルブ単気筒エンジン採用)、2010年1月発売の3.5代目フォルツァ(S7モード追加)と続いており、第4代目は2013年7月発売の新型フォルツァ Si(シンプルでコンパクトな新型フレーム、低フリクションをさらに追及した新開発エンジン、フルフェイス2個収納可能なシート下トランクなど)と発展してきた。
この4代目フォルツァ Siでは、フレームからエンジンまで完全に一新、それまでの250スクーターのサイズや使い勝手というコンセプトまで見直されており、フォルツァシリーズの4代目というよりは、新たにスタートを切った新世代のフォルツァシリーズの始まり、初代といった方がふさわしいモデルだった。
その点で今回登場した新型フォルツァも5代目、というよりは、コンパクト化が図られた新世代のフォルツァ・シリーズの2代目ととらえた方がいいのかもしれない。それはともかく、現在のスクーター市場は125や150クラスの軽量・コンパクトなモデルが全盛を極めており、ヤマハのXMAXなどと共に250クラススクーターの復権がかかっているモデルといえよう。
★ホンダ ニュースリリースより (2018年5月11日)
軽ニ輪スクーター「フォルツァ」をフルモデルチェンジし発売
Hondaは、軽量・コンパクトな新設計のフレームに、力強い出力特性と優れた燃費性能を両立した、水冷・4ストローク・OHC・4バルブ・単気筒250ccエンジンを搭載する軽ニ輪スクーター「フォルツァ」をフルモデルチェンジし、7月20日(金)に発売します。
フォルツァは、精悍なスタイリングとスポーティーな運動性能が魅力のシティーコミューターとして2000年に初代モデルを発売して以来、幅広い層のお客様に支持されているモデルです。
今回、“安⼼・快適な高速走行性能のさらなる進化に、街中での扱いやすい軽快さをプラス”を開発のキーワードに定め、さらに総合性能の向上を図りました。
スタイリングは、歴代フォルツァのイメージを受け継ぎながら、より軽快感と先進性を強調するデザインに一新。上質で存在感のあるスタイリングを実現しています。
車体は、高速域での快適な走行と、低速域の小回りの効く軽快な走りの両立を目指し、軽量・コンパクトで剛性を最適化した新設計のフレームや、走行状況や好みに合わせて調整が可能な電動式可動スクリーンを採用。足回りには、従来モデルに対しサイズアップを図った新デザインのアルミ製ホイールと、ブレーキング時の安心感を高めるABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を装備しました。
エンジンは、より低速域での扱いやすさに優れた出力特性とするとともに、低フリクション技術を各所に採用することで、優れた燃費性能を両立しています。
また、Hondaのスクーターとして初めてHondaセレクタブル トルク コントロール(HSTC)※1 を採用したほか、フルフェイスヘルメットを2個積載できる※2 ラゲッジスペースや、より便利にエンジン始動ができるHonda SMART Keyシステムを採用するなど、シティーコミューターとしての充実した装備と優れた利便性を実現しています。
※1 Honda セレクタブル トルク コントロールはスリップをなくすためのシステムではありません。あくまでもライダーのアクセル操作を補助するシステムです。したがってHondaセレクタブル トルク コントロールを装備していない車両と同様に、無理な運転までは対応できません
※2 ヘルメットのサイズや形状によっては収納できない場合があります
- ●販売計画台数(国内・年間) 3,000台
- ●メーカー希望小売価格
- 646,920円(消費税抜き本体価格 599,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
- =フォルツァ Siの主な特徴=
- ●軽快感と先進性を追求した、上質で存在感のあるスタイリング
- 歴代フォルツァのスタイリングイメージを受け継ぎながら、都会的でスタイリッシュなデザインを進化させ、軽快感と先進性をより強調するデザインに一新。フロント回りは俊敏さと上質感を表現したスタイリングに、省エネルギーで長寿命なLEDヘッドライトを組み合わせることで存在感のあるアイデンティティーを際立たせています。リア回りは、後端部に配置され奥⾏きのあるデザインを施したLEDテールランプに向かって、ダイナミックに流れるデザインとすることで軽快感を表現しています。
- カラーリングは、スマートでモダンな雰囲気を表現した「パールホライゾンホワイト」、アグレッシブで力強い印象の「マットガンパウダーブラックメタリック」、精悍さと輝きのある上質感を表現した「アステロイドブラックメタリック」の3種類を設定しています。
- ●高速域でのさらなる快適性と低速域での軽快性を両立した車体・足回り
- 高速域での快適な走行と、低速域で小回りの効く軽快な走りを実現するために、従来モデルのフォルツァ SiのABS タイプに比べ、車両重量は10kgの軽量化を図るとともに、ホイールベースは35mm短縮しています。新設計のフレームは、フレーム各部を構成するパイプ径や肉厚、接合位置を最適化することで剛性の最適化と軽量化を実現。また、フロア内部のラジエーターとバッテリーの搭載位置を見直すことでマスの集中化とコンパクト化を図り、軽快感のあるハンドリングを実現しています。
- 足回りには、従来モデルに対しそれぞれ1インチサイズアップを図ったフロント15インチ、リア14インチの新デザインアルミ製ホイールに、ワイド化したタイヤを組み合わせることで優れた走破性を追求しています。また、ブレーキング時の安心感を高めるABSを標準装備しています。
- ●扱いやすい出力特性と優れた環境性能を両立したエンジン
- 吸気効率の向上を追求し熟成を図ったエンジンは、より低速での扱いやすさに優れた出力特性とするとともに、低・中速域での余裕のあるトルク特性にすることで、発進時から巡航速度域まで優れた動力性能を実現しました。
- 環境性能に寄与する低フリクション技術として、オフセットシリンダーやローラーロッカーアームを採用。また、ピストンスカート部に施したコーティングと、ピストン外周全面に油膜保持性を高める粗条痕を施すことでピストン摺動に伴うフリクションを低減しています。
- ●シティーコミューターとしての充実した装備と優れた利便性
- ・Hondaのスクーターとして初めてHondaセレクタブル トルク コントロール(HSTC)を採用。トルクコントロールがONの状態と、トルクコントロールを必要としないOFFの状態が選択可能。後輪のスリップを検知した際に燃料噴射量を制御し、エンジントルクを最適化することで後輪の駆動力を抑制して状況に応じた走行に寄与します。
- ・140mmの可動範囲で、無段階で調整可能な電動式可動スクリーンを採用。
- ・フロント部左側のインナーボックス内に、携帯端末などの充電に便利なアクセサリーソケットを装備。(12V2A)
- ・より便利にエンジン始動ができるHonda SMART Keyシステムを採用。スマートキーを携帯して車両に接近することで、衣類のポケットなどからスマートキー自体を取り出すことなく、メインスイッチノブの解施錠を可能とし利便性を高めています。
★主要諸元
車名型式 | ホンダ・JBK-MF13 | |
---|---|---|
フォルツァ | ||
発売日 | 2018年7月20日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.140×0.750×1.355 | |
軸距(m) | 1.510 | |
最低地上高(m)★ | 0.145 | |
シート高(m)★ | 0.780 | |
車両重量(kg) | 184 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※3 | 41.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 1名乗車時※4) | |
33.3(WMTCモード値 クラス1 1名乗車時※5)★ | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転小半径(m) | 2.4 | |
エンジン型式 | MF13E | |
水冷4ストローク単気筒OHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 248 | |
内径×行程(mm) | 68.0×68.5 | |
圧縮比★ | 10.2 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 17[23]/7,500 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 24[2.4]/6,250 | |
燃料供給装置形式 | 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)> | |
始動方式★ | セルフ式 | |
点火方式★ | フルトランジスター式バッテリー点火 | |
潤滑油方式 | – | |
潤滑油容量(L) | – | |
燃料タンク容量(L) | 11 | |
クラッチ形式 | – | |
変速機形式 | 無段変速式(Vマチック) | |
キャスター(度) | – | |
トレール(mm) | – | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70-15M/C 56P |
後 | 140/70-14M/C 62P | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | ユニットスイング式 | |
フレーム形式 | アンダーボーン |
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Thai Honda Manufacturing Co., Ltd. ■製造国/タイ ■輸入事業者/本田技研工業株式会社
※3 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※4 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※5 WMTCモード値は、発進、加速、停⽌などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます