ZRXシリーズ伝統の血統とスタイリングを忠実にトレースしながらも、新世代のZRXへとしっかりバージョンアップを果たしたZRX1200DAEG。旧モデルの最終型である2008年ZRX1200Rと見比べれば、その熟成度合いは一目瞭然。
ZRX1200DAEG(2010)
ZRX1200R(2008)
フロントビュー
正面から見ると、旧型の2008年モデルがノーマル、新型の2010年モデルがカスタム仕様という雰囲気を醸し出すほど。細いステーに小型化されたLEDウインカー、外部からはバルブ本体が見えないようにカバーを装着したヘッドライト、シャープな形状となったバックミラーなど、まさにカスタムモデルのように細かい部分に手が入れられていることがよく分かる。
サイドビュー
このアングルから眺めると、燃料タンク形状、テールカウルなどが軽快でコンパクトな形に大きく変化しているのがよく分かる。シートはレザーの素材が変更されている。また、エキパイを美しく見せるため左側のウォーターホースの取り回し変更など、ここでも細かい芸が光る。
エンジン
大幅なパワーアップを果たしたエンジン。一番の変更点は、燃料供給がキャブレターからフューエルインジェクションに変更されたことで、スロットルボディーのカバーは未来のリボルバー形光線銃で、エナジーを注入するイメージ。外観からは解らないが吸気バルブの0.5mm小径化やカムプロファイル、スプリングバルブ、ロッカーアームの仕様変更なども行なわれた。
ビキニカウル
ZRXのまさに顔でもあるビキニカウルは、イメージをしっかりとキープしているため一見大きな変更もないように感じてしまうかもしれないが、両車を並べてみればその違いは一目瞭然。よりシャープでエッジの効いた形状に進化している。
リア回り
中空3本からY字5本スポークタイプとなったホイール形状、D形断面形状に加え材質も変更されたスイングアームなど変更点は多い。一見同形状に見えるマフラーは、大型ハニカム触媒を2個内蔵しながらも肉厚低減等により旧型と同重量に抑えられた苦心作。
メーター
旧型ではシンメトリー配置であったメーターは、やや右上がりのオフセット配置に。オドメーター、トリップメーターは時計内蔵のデジタル表示に進化。盗難抑止のイモビライザーも標準装備となった。
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