国内のレースといえばなんとなくロードレースが一般的ですが
全日本モトクロス、全日本トライアル、スノーモービルと、まぁいろいろあります。
もともとはロードレースからこの業界にはいった私ですが、気がつけばモトクロスのことばかり考えてたり、リザルトが気になったりしていました。
モトクロスのレースを見に行った人はどれくらいいますか?
関東では桶川で開催されたり、いまでも川越の交通の便のいいところで開催されるのですが、他の地方はちょっと交通の不便なところが多く、ロードと違い、なかなか現地に見に行きにくい。
ですが、重い腰をあげて行ってみると、帰りにはニンマリ顔を保証します。
まず、観客とコースが近いのが特徴!
観客はコーステープの張られているギリギリまで行くことができるので、目の前をバイクが走りぬけます。
そしてレース中のライダーは自分を応援してくれているのをけっこう見ているので、あとで「○○のコーナーにいましたよね?」とか話がはずむ。
コースが狭いのでレース展開がよくわかります。
ロードだと1つのコーナーしか見えないところですが、モトクロスは見渡すことができるので、レース展開がわかりやすいです。
あと最大の利点といえばファンとの距離が近いところです。
ロードレースとの違いで顕著なのは、パドックパスがなく、入場券だけでワークスピットのそばまで行くことができるし、選手もその辺でうろうろしているのでお目当てのライダーに話しかけたりできるのです。サインをもらったり、一緒に写真撮ったり、存分に楽しめるし、ライダーもそれぞれファンのためにステッカーたポスター、または限定でTシャツなんかも配ったりしているので、ある意味ロードより濃いかも!?
全日本モトクロスは基本的に、国際A級がIA1、IA2と排気量で分かれていて、1クラスにつき1日に2ヒートのレースがあります。
つまり、スーパーバイクみたいに午前と午後に同じライダーの走りが見られる!!
午前中のレース終了後はその辺を歩いてる選手に話しかけたりできます、選手とぐっとお近づきになるチャンスww
そして午後のレースでの応援も気合がはいるし、ライダーは後半のレースの励みになるので頑張れる。
そして、忘れてはいけないのが、レディスモトクロス!
最近テレビで見たことあるひともいると思いますが、オートレースの練習生にレディスモトクロス出身の佐藤摩耶ちゃんが選出されたことでも注目されました。
開け開けのコーナーやマシン裁きはすばらしく彼女たちは完璧なアスリートです。最近はけっこー可愛い子もいますよ。
私がモトクロスを撮影するきっかけになったのは、大学の先輩カメラマンに誘われてなのですが、そのときにえらく感動してしまい、ロードでは味わえない迫力をたくさんの人に知ってもらいたいと思うようになったのねん。
よくわからないけど、汗を流して、他車と競って涙を流す、そんなスポーツの基本が丸出しな感じです。
中身はみんな同じくらいのあんちゃんだけど、純粋にスポーツに向かっているところに感動させられます。
たとえば真夏の猛暑の中でのレース後にフラフラで歩けないくらい出し切るところ、
雨で最悪のコンディションでも泥をはねあげて走り、転んでも泥だらけで再スタートするのがモトクロス。
再スタートからのごぼう抜きの追い上げなどで沸かせるのもモトクロス。
普段みなさんが見ているオフロードバイクが実はこんなすごいパフォーマンスが出来るんだと思った時点で、街中にあるオフ車がカッコよく見えるんですw、これ魔法。
先日はモトクロスネイションズという、モトクロスの各国対抗レースのためにコロラドのデンバーということころにいってきました。
モトクロスのオリンピックともいえる、歴史ある大会で、日本は過去には6位に入賞したこともあるんですよ。
今回は全日本選手権から選抜された成田亮、熱田孝高、三原拓也の3人が参戦、世界の強豪と一緒に戦いました。
モトクロスが盛んなアメリカのチャンピオン、ダンジーはもちろん、ベルギーのラモンやドイツの若手筆頭のロクセン、WMXチャンピオンのカイローリ率いるイタリアと、各国から選抜された選手の走りはすばらしく、それだけで「見に来てよかった〜!」と思えるものでした。
日本チームの結果は、2度の成田のマシントラブルで総合19位と惨敗に終わってしまったのですが、熱田の手堅い走りと、このためにパスポートを取ったという三原も、初の海外レースとは思えない頑張りでした。
海外参戦にはお金もかかるし各方面の協力を仰がなくては実現しないもので、今回も選手会やレディスモトクロスが中心になって募金を呼びかけてくれていました。
ロードレースに比べ触れられる機会のすくないモトクロスですが、一度みたらハマるのもモトクロスです(断言!)。
関西では10月に広島で全日本モトクロスが開催されます。
広島のコースは日本有数の、アップダウンもあり大きいジャンプもあるダイナミックなコースなので、関西方面の方必見!これまで見たこと無いって人も是非!
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レースカメラマン
楠堂亜希
20代初期にてミスター・バイクに拾われ、好きなことをしているうちにレースカメラマンのポジションを与えられました。 モトクロス、ロードレースをこよなく愛し、愛溢れる写真で楽しさを伝えてまいります。 - [第5回|第6回|第7回]
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●全日本モトクロス広島大会は10月10日!
梨で有名な世羅町グリーンパーク弘楽園で開催
●レディスモトクロスをチェックするなら「モトクロス女子部」かわいい動画もいっぱいです!
●モトクロスネイションズの動画はこちらのサイトで見られます。