
撮影中、振りむくのはけっこー面倒なのですが、 開けていくところが好きなのです。後姿こそライダーの気迫つーか、前に行くキモチが現れてるとおもいます。誰よ?ケツ追っかけてるとかいうのは!?
夏だハチタイだ! の前の鈴鹿300キロ
「今って誰が速いの?」 ヤマハは中須賀、ホンダは秋吉とか、ほか若いのもいるよ 「え~~あのライダーまだ走ってるの?!」ええ、まだ走ってます、イトシン……
レースの話題をちょっとしてると、こんなことを良く聞かれる。バイク、雑誌業界関係者だったら「ちょっとは勉強せぇよ~」とイラッとしながら 一通り教える。これが世間一般の普通のバイク乗りの方々や友達だと、喜んで逐一説明したくなるのは国内のロードレースやモトクロス選手権、 そのほか各地で行われるイベントにたくさんのいいライダーこれから世界に出るような若い世代のライダーがいたり、 面白いレースが行われていたりするのを知ってほしいからなのね。
それに、凄いありえないバンク角とか、ありえないジャンプとか、ちょいちょい当てて抜いていったりとか、全開からのブレーキとか、レースじゃなきゃ見れないとにかくカッコいい! レースのこと知らないでいるよりはちょっと知っておいて損はしないくらいで覚えてもらって、レースを楽しんでもらえたら嬉しいっす!
さて夏のバイクのイベントといえば鈴鹿8時間耐久ロードレースですね。1978年から開催され、今年で33回目になります。 私も学生のころから観客席で一日日焼け観戦し、今のように実況もちゃんとしていなくて、誰が走っているのだか良くわからなくても、 カキ氷(今は赤福氷がいいね)を食べながらレースの雰囲気に浸っていました。
昨今ではワークス参戦などなくなりすこし寂しくなった感もありますが、それでも若い選手や粘るベテランもたくさんいるし 最新鋭のマシンでなくても、チームが一丸となって戦う8時間のおわりに花火がど~んとあがるところは感動なのです。
先月はその8耐の前哨戦とも言える「鈴鹿300キロ耐久レース」がありました。
Photo1●鈴鹿300kmのスペシャルサイト http://www.suzukacircuit.jp/300km/
300キロといえば鈴鹿サーキットを52ラップです。この距離を2人で交代してもいいし1人で走ってもいいレース。 途中給油やタイヤ交換など、8耐差ながらの光景も見れますそしてチームにとっては8耐本番の貴重なデータ収集のためのレース。 ピットインするライダーや我慢して走り続けるライダーなど、タイヤ選択に悩まされる展開に。
Photo2優勝は、中盤からレースをリードしたヨシムラの酒井大作、青木宣篤組、2位にハルクプロの高橋巧、そしてTSRの秋吉耕祐。
Photo3昨シーズンは最後までチャンピオン争いを繰り広げ、S字に自ら消えていったヨシムラの酒井大作、今期は全日本には参戦していないので久々の国内レースになるのだけど、 TeamSUZUKIフランスからスポット参戦で世界耐久選手権に出場。スペインはアルバセテ8時間耐久で優勝を成し遂げている。
ところで8耐は、ルマン24時間、アルバセテ8耐に続く世界耐久選手権シリーズの3ラウンド目でもある。世界耐久選手権といえば、 北川圭一が2004年~2006年を通じてチームスズキフランスから参戦し数々の優勝ののち2005年と2006年にはチャンピオン連覇したことでも有名。
Phot04●北川圭一選手オフィシャルサイト
http://www.k1-kitagawa.com/index.html
海外の8時間耐久も経験し、ひとまわり大きくなって帰ってきた酒井に注目。
Photo5●酒井大作選手オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/daisaku39/
2位の高橋巧(ハルクプロ)は去年の8耐で3位表彰台。今年は全日本でもJSBクラス最年少優勝(20歳)。中上貴晶とのペア参戦だったのだけど、このレースは高橋ひとりの戦いに……
JSBに乗るのはこのレースウィークが初めてという中上。予選はそれなりに上位とそん色ない走りをしていたのだが、あまりに難しいコースコンディション。 ここで怪我をさせては本番が危ないと、決勝中に監督が「巧1人に走らせる」と決め300キロを一人で走破。しかもレース中に決めたので高橋は知らず、ひとり黙々と……
「ピットインで交代かと思ったら……中上着替えてないし!行けっていわれたら行くしか……」と、後半TSRの秋吉を追いかけるところ、かっこよかったですね。
最終の1ラップ前にベストラップを出してチェッカー。ピットではキープのサインが出ていたようですが、最後まであきらめない精神に会場は釘付け。
Photo6●高橋巧選手オフィシャルサイト
http://www.takumi-dream.com/
続いて秋吉耕祐は2007年の8耐優勝ライダー(With加賀山就臣)。スズキの秘蔵っ子だった秋吉は2009年にホンダに電撃移籍、 スポット参戦したレースで優勝を重ね、今シーズンもホンダの開発ライダーとして多忙な日々を送りながらも全日本選手権フル参戦。 昨年の8耐では2ラップ目に転倒し、ピットインの際にさらに転倒と、ある意味序盤の見せ場を作ってくれたものですが、 その後最下位から根性の9位入賞。
Phot07●秋吉耕佑選手オフィシャルサイト
http://www.kosuke64.com/index.html/
300キロが終わると、8耐が始まりますぼちぼち8耐のエントリーリストも発表されたので文字を追いながら今年の8耐を占ってみるのも楽しいのではないかと。 8耐テストも始まりましたね、鈴鹿サーキットではブログやUstreamなども楽しめるのでぜひチェックしてみてください。
Phot08●鈴鹿サーキット8耐公式HP
http://www.suzukacircuit.jp/8tai//
●公式8耐ブログ
http://bike.eigyo.co.jp/8tai///
えっ!ハチタイが無料!?
っと、ここで皆様にお得な8耐情報ですよ!なにげに、レースの結果やライダー情報なんかより一番大事かも?!
昨年同様、8耐の入場料のお得キャンペーンなのですが18歳から22歳対象の「ヤング割」というのがあります。 これがなんと、入場料とV1席特設エリア指定券が「タダ」。
タダで8耐みれるなんてねぇ?私が高校生のころは7800円でチケット買ったもんだけど、該当していればこれほどラッキーなものはありませんよ! 事前登録が必要なので鈴鹿HPをチェックしてね!
もうひとつは「親子割」。たとえば両親が4日間のペア券(10000円)を購入の場合高校生以下は5名まで無料です。 ということは、22歳までのヤングが無料で観戦できるってことね。
「そこまでしないと客こないの?」とかいわないの!若い世代にもレースを体験してほしい、レース好きなおとうさん、 おかあさんが財布をi痛めることなく観戦できるように鈴鹿とコカコーラの好意です。ちなみにV2席上段の比較的日陰(屋根があるのね)で 観戦できるお弁当つきカップルシートは完売、8耐の常連さんはいいとこを知ってんね。
限定2000名のヤング割は、去年は開催のぎりぎりまでHPに掲載されてたのでまだチャンスあるかも?あづいレースを一緒に見ませんか?
(2010.07.06更新)
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レースカメラマン
楠堂亜希
20代初期にてミスター・バイクに拾われ、好きなことをしているうちにレースカメラマンのポジションを与えられました。 モトクロス、ロードレースをこよなく愛し、愛溢れる写真で楽しさを伝えてまいります。 - [第1回|第2回]
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- Photo1 スタート、一番速くバイクにたどりついたのは高橋巧、若さですかねー?
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- Photo2 優勝したのは、ハチタイ有力候補ヨシムラの酒井大作、青木宣篤組。
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- Photo3 秋吉を追っかける巧。目線がいい感じです。
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- Photo4 北川選手は、日本人初世界耐久チャンピオン。ル・マン24時間耐久レースでも優勝経験あり。
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- Photo5 ちょっと海外いっただけなんですけど、もうヨシムラの看板背負ってる貫禄でてます。
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- Photo6 結局1人で走りきった高橋選手(左)と中上選手とツーショット。
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- Photo7 チームの采配ミスということで今回本来の力を発揮できなかった、 我慢のレースでした。このあとなが〜いミーティングだったそうです。
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- Photo8 BEETのキャンギャル。通気性のない黒スーツ、これで8耐なんて、汗だくでまったくけしからん! ピットは下のほうなので気合いいれて探しにいきます!
※写真の上でクリックすると、大きなサイズの写真を見ることができます。