2015年4月7日 

■Team KAGAYAMA SUZUKI Asia、非常に良い雰囲気の中でテスト終了

 4月1日~3日、マレーシアのセパン・サーキットで、日本からも多くの実力派ライダーが参戦するアジアロードレース選手権(ARRC)シリーズ開幕前の公開合同テストが行なわれた。ARRC今年の注目のひとつである「Team KAGAYAMA SUZUKI Asia」もテストに参加。

 ARRCに参戦するべく立ち上げられた同チーム、アグレッシブな走りでファンを魅了してきた♯41芳賀紀行(ナイトロ・ノリ)、そしてインドネシア出身の21歳、♯25ラフィード・トパンを起用。

 スーパーバイク世界選手権で43勝を挙げてきたなど、ハガノリのこれまでの戦歴は今さら紹介の必要はないだろう。一方トパンは2008年、FIMアジアロードレース選手権・アンダーボーン115ccクラスにデビューした年にチャンピオンを獲得。インドネシアやマレーシアの国内選手権でタイトル獲得を重ね、2013年にはロードレース世界選手権Moto2クラスにフル参戦。2014年はインドネシア国内選手権に復帰、スズキからスポーツ150ccクラスに参戦しチャンピオンを獲得するなど、インドネシアのトップライダーだ。

 3日間のテストをチームは、スズキGSX-R600を駆る二人を積極的にコースへ送り出し、マシンのセッティングを重ねていく。セパンの走行が4回目というトパンは一度転倒を喫するが、芳賀がトパンを引っ張る形でアシストを行なうなど、非常に良い雰囲気の中でテストは終了したという。


 尚、セパンで・サーキットでは今年からスタートするスズキのアンダーボーンフレーム150㏄モデル・FU150によるワンメイクレース「スズキ・アジアン・チャレンジ」のオープンテストも開催。このレース、加賀山就臣がプロデュース・監修するスズキのライダー育成プログラムであり、日本はもちろん、インドネシア、タイなどアジア8か国から合計17名のライダーが集結した。彼らの中には初めてのFU150、初めてのセパン・サーキットという者もいたが、2日間に渡る講習や指導により、各ライダーが無事に求められる基準をクリア、参加した全員が無事にテストおよび最終審査に合格し、開幕に向けた準備が整ったという。


芳賀紀行のコメント
「全体的にポジティブで充実したテストでした。鈴鹿でのシェイクダウンの時に出ていた大きな問題はほぼ解消できましたし、ワンステップ前に踏み出したといった感じでしょうか。もちろん、決勝を想定した25ラップでのアベレージタイムを見れば、未だもう一歩というところは否めません。まだまだやることはたくさんあります。いろいろなトライをして、それらを一つずつ確実にクリアしていき、いいところはキープしたまま、悪いところを解消していって開幕戦に臨みたいですね。わずか6戦でのチャンピオンシップですから一つも落とせません。最初から常に前に行けるような戦いをしていきたいと思っています」

ラフィード・トパンのコメント
「芳賀選手と一緒のチームになれるなんて夢のようで、今回このチームに合流できて非常にハッピーだと思っています。今回のテストでは、後ろにつかせてもらって一緒に走っていただく機会がありました。芳賀選手の走りを間近で見ることができて、そこから学べるのはいいチャンスです。ブレーキングのタイミングやアクセルの開け方など、多くのインフォメーションももらえましたし、自分に足りないものがいっぱいあって、勉強になりました。2週間後のマレーシアの開幕戦は地元のインドネシアから遠いけれど、多くの友人やファンのみんなが応援に来てくれます。ぜひ、皆さんにも応援していただけたらと思います。いい成績を残せっるように頑張ります」

加賀山就臣ジェネラルマネージャーのコメント
「以前から計画していましたアジアの小排気量車からMotoGPへのルートを作るというこのスズキ・アジアン・チャレンジ(SAC)がようやくスタートしました。まずはスポンサー、関係者の皆様に感謝を述べたいと思います。ありがとうございました。まだ、シーズン前の初回のテストではありますが、参加した17名全員が合格レベルに達し、怪我もなく無事に2日間終えられたことを大変うれしく思います。各国の代表として参加しているライダーたちの能力は申し分なく、このSACを通じて成長し、世界に通じるライダーを育てていきたいと思います。開幕までこれから2週間足らずしかありませんが、最終の準備を進め、万全の態勢で開幕を迎えたいと思っております。関係の皆様には引き続き温かい目でこのSACを見守っていただければと思っております。今後ともよろしくお願いしいたします」

●アジアロードレース選手権(ARRC)の日程
4月19日:マレーシア(セパン)
6月7日:インドネシア(セントゥール)
7月5日:日本(鈴鹿)
8月30日:タイ(ブリーラム)
10月3日:カタール(ロサイル)
12月6日:タイ(ブリーラム)